2022年3月10日木曜日

ベランダ支える鉄骨、すぱっと切れた

 1970年春の完成ですから、半世紀を経た実家がかなりガタが来ています。当時はまだ珍しかった積水ハウスのプレハブ住宅。家に傾きがあり、風呂場の床はふにゃふにゃしています。その中でびっくりしたのが、2階のベランダを支える鉄骨の柱が断裂していたことでした。下から数十センチのところで完全に切れ、離れ離れになっています。つまりはまったく支えとして役に立っていない状態です。柱は3本あります。すぐにベランダが落ちることは考えにくいけど、地震は怖いです。



柱の鉄骨が完全に切れています




 積水側に相談した結果、鉄骨を何らかの修理を加えれば直すことができ、費用も8万弱との回答がありました。数十万ぐらいかかるかと思っていたので、それぐらいならと修理を決断しました。といっても、人が住んでいない空き家。もったいないといえばもったいないのですが。


 2月初めが工事日となりました。検討の結果、柱をやりかえるのではなく、新たに鉄骨をを持ってきて補修することになりました。午前9時に作業員2人がやってきました。鉄骨など機材を下ろしています。


 そのうち工事が本格化するだろうと思っていたら、1時間ほど過ぎたころに「終わりました。見てください」との声がけ。「えっ」とびっくり。もう終わったの?と言うと「はい」の返事。現場を見ると、下の部分は廃棄されています。残った上の部分、つまりベランダの床とくっついた鉄骨はそのままとし、新たに元々の柱と同じ長さの鉄骨が接合され固定されています。この鉄骨は下は地面側に乗っかり、上はベランダを支える形になっています。つまり新たな柱に、下部がない古い柱が支えてもらっている格好になってました。


古い鉄骨(下部は除去)の左側に新しい鉄骨



 「こちらの方が強度も強いようです」と積水の担当者。ここはお任せするしかありません。

 ところで、なぜ鉄骨の断裂が起きたのか。工事の担当者に聞いてみると、原因は雨水であはないかと言います。降った雨水は柱の下部にたまります。この水分によって、柱の鉄骨は下から徐々にさびていきます。その結果、下から強度の弱い部分ができてきて、何らかの原因で断裂したのではないかと指摘しました。


 「どうやって防げるのか」と聞いたところ、さびを増やさないことがポイントだそうです。さびを見つけたら、さっさとさび止めの塗装をしておけば、それ以上はさびが広がらないから、今回のような断裂は防止できるとのこと。塗装はスプレー式のような、簡易なものでも十分と教えてくれました。


 残った2本の柱もやはり株にさびが目立ちます。そこで、ホームセンターでスプレー式のラッカー塗料を購入、吹き付けておきました。案外、簡単。速乾性なので、安心でした。ただし、スプレー1本で、塗れたのは柱2本だけ。それで空っぽになりました。まあ、これから100年もたすことはないので、しばらくはこれで維持できればいいなと思います。


ほかの鉄骨も下部にさびが見えます

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