何はともあれ東京五輪2020が始まりました。開幕して数日、古い友人から今回の五輪はつまらないというメールをもらいました。東京五輪1964ではアベベ、へーシンク、チャスラスフカ、ジャボチンスキーと海外の選手の活躍は素晴らしかったと。まあ、子供の時の話でしょうけどね。
無差別級は女子バレーだけ
で,少し東京五輪1964のことを振り返ってみました。このとき、日本は最多の15個の金メダルを取りました。でも、体の小ささが逆に有利な体操の4個を除けば、10個は柔道、レスリング、ボクシングなど体重別競技で、唯一無差別級的な金は女子バレーボールだけでした。
各種目とも圧倒的な体格差の前に、いくら体重別で金メダルをとっても当時の日本人の大人はしょぼんとした可能性があると思います。19年前の敗戦と同様、やっぱり欧米には勝てないと。菅の肩を持つわけではないけど、最も印象深いの女子バレーというのは分かる気がします。
印象に残ったのは敗者
チャスラスフカは圧倒的な美しさ、ジャボチンスキーの体、アベベのむちゃくちゃな強さ。その結果、印象に残る日本人は競技場でヒートレーに抜かれた円谷であり、へーシンクに押さえ込まれた神永ではなかったかと思います。金メダリストではなく敗者の方だったのです。
今回、まだ東京五輪1964ほどのスター的な外国人選手は登場していません。マラソンだって、上位はアフリカの黒人ばかり。テニスはプロ、体操も女子はアメリカの小さな黒人選手。重量挙げの思いクラスはは放送すらされないでしょう。どこか筋肉増強剤の臭いがしてしまうし。もはや五輪を代表するスターなどというのは、ジャマイカのボルトのようなとんでもない記録を出したとき、ぐらいしかあり得ないと思います。
結局、大谷には勝てない
それと、1964のスター達。アベベはアフリカで珍しく国家の形をつくったエチオピアの軍人。へーシンクは五輪以前に、既に日本人は勝てなくなっており、負けるべくして負けただけ。ジャボチンスキー、チャスラスフカはともに国家アマと言われたソ連東欧の選手で純粋にアマチュアを守っていた日本人とはレベルが違う境遇にあったのに、人のいい日本人はみんなそのことを忘れ、驚嘆していたのです。
内野安打でヒットを稼ぐイチローよりも、大リーグでの大谷の活躍に日本人の目がいってしまうのは仕方ないと思います。
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