2020年12月31日木曜日

アメリカ、コロナ集団免疫達成か

  米国のコロナ陽性者は1900万人を超え、間もなく2000万人に達するという.コロナは無症状者も多く、陽性の10倍ぐらいは感染した人がいるといわれている。とすると、米国の感染者は既に2億人。人口が3億3000万人なので、人口の60%といわれる集団免疫に必要な感染者に達したことになる。それに加え、世界に先駆けたワクチン接種の開始。死者30万人という大きな犠牲を払いつつ世界で最初にコロナを克服する国になるかもしれない。

 それに比べ心配なのが中国だ.厳しい監視によってコロナは武漢だけにとどめ、ほぼ封じ込めた、しかしそれによって、巨大な非免疫集団となってしまった。中国製のワクチンを投与することによって、何とか影響を最小限に抑えようとするだろうけど、ワクチンの免疫は、自然のウイルス感染でできる免疫に劣るといわれている。鎖国状態の中国が再び国を開いたとき、何もなく治まるとはとても思えない。

 中国は世界の工場であり、サプライチェーンの中心でもある。その国に混乱が起きたときの影響は計り知れない。この春のマスクを始めとした物不足。再び起きてしまうかもしれない。

2020年5月13日水曜日

日本、コロナ抑えちゃったかも

 5月13日、東京の新規感染者は10人を切った。オーバーシュートが起きる前に、日本はコロナを抑えてしまった。安倍晋三も加藤厚労大臣ごときの成果ではないことは間違いないが、あんまり偏差値が高そうでない自治医大出身の尾見氏や東北大の押谷氏などの指揮が効果を発揮したとしか言いようがない。誰がなんといおうと、感染者1万6000、死者700というのは驚くべき数字だ。死者8万のアメリカなんぞ、人の命をなんと考えていると思う。もっとも、これには恐るべきドライな理由があると思うけど、それはまたいずれ。

 ところで、この日本の現状を、テレビによく登場する「専門家」のお渋谷健司英国キングス・カレッジ・ロンドン教授、WHO事務局長上級顧問はいかがお考えか、お答えを聞きたいものだ。この偉い先生は「日本は手遅れ」とあちこちで言いふらしてた。やっぱどうして自分の予測が外れたのか、学者ならきちんと言わないと、出てきちゃダメでしょ。

 この先生、先日、ウィキペディアを見ていると、小和田雅子皇后の妹の元旦那。離婚のとき、ホントかどうかは知らないけど、ひどいことをやったみたいだけど。ま、そこは男と女のことでどっち悪いかなんて言うつもりはさらさらないけどね。

 ついでに出身を見てると、東京学芸大付属、東大理3という、日本で一番、偏差値が高い大学の出身。そういえば、コロナをめぐってホント、東大の名前が出てこない。やっぱ東大医学部っていびつな人間の集団なのかもね。



2020年5月9日土曜日

日本は感染爆発、起きるんじゃなかったの?

 コロナ禍でテレビによく出てくる「専門家」に渋谷健司英国キングス・カレッジ・ロンドン教授、WHO事務局長上級顧問という人物がいる。日本政府が緊急事態宣言を出した際、「効果薄い。対策強化なしでは死者は数十万人にも」と警告したお方だ。

 「日本の現状は手遅れに近い。日本政府は都市封鎖(ロックダウン)は不要と言っていますが、それで「80%の接触減」は不可能です。死者も増えるでしょう」などとインタビューで答えていた。

警告は大外れ

さて、5月8日現在、日本がそんな状態になってないのは、ご存じの通り。7,8の両日、全国の新規感染者数は100人を切った。PCR検査の少なさの問題もあって、この数にどれだけ意味があるかはともかく、同じ様な状態で4月前半には700人もの新規感染者がいたのだから、減っていることは間違いないだろう。

 WHO事務局長上級顧問ってどれほどのものか知らないが、まあ、警告は大外れと言っていいだろう。日本がなぜそうなっていないのか、学者として説明しない限り、テレビには恥ずかしくて出られないと思うのだが、8日のミヤネヤに出てきて、何事もなかったようにお話になった。

今後は超過死亡者


 そこでいきなり言い出したのが超過死亡数。細かい説明はしないが、インフルエンザの流行のレベルを比較するのによく使われる数字だ。渋谷先生、正確な数字を発表しろと言い出した。この2~4月、死亡者の数が統計的に予想された数より多くなっていないか、多くなっていたら、それはコロナによる死亡ではないかという指摘だ。PCR検査数が世界に比べて格段に少ない日本では、コロナ死が見逃されているとでもいいたいようだ。

 政府側の肩を持つわけではないが、日本の場合、肺炎などが見られた死者に対し、PCRでコロナの有無を調べていると報道されている。8日現在、600人という先進国で最も少ないレベルの死者数は、それほど間違ってはいないだろう。倍にしても1200人。2万人以上の死者を出している英国、イタリア、フランスとは比べるべくもなく、対策のどこがすごいのかよく分からないけど、評価が高いドイツの5分の1にすぎない。

 とすれば超過死亡数だの言っても「死者は数十万人」という警告とは、とんでもない差がある。ミヤネヤは、この意味がよく分かっていないようで、さらっと流してしまった。 学者さんって、これでいいのかな。間違ったことを言って、訂正も説明もしないって、よく分からない。

2020年4月29日水曜日

来年夏、欧米人はみんな抗体持っている

執務室3



ダニエル 結局、日本だけが取り残されるとすると、オリンピックも厳しいか。
デビット いや、あの国は医療にやたら金をかける習慣があります。4~5000万もするC型肝炎の薬を何千人分も買って、最低で月4万で提供した国ですからね。アメリカじゃインフルエンザでもハイリスク患者にしか使わないタミフルを、湯水のごとく使ってます。レムデシビルがいくら高くても飛ぶように売れるでしょう。それで重症化を防ぐから大丈夫って言い張ると思いますよ。それに来年夏になれば欧米人はみんな抗体を持ってるから、五輪の時、東京でコロナが蔓延してても怖くないし。
ダニエル そういえばシンゾーからマスクがなくて困ってるとかレインコート着て治療してるとか変な話が来てるんだけど、どうしたんだあの国は。工業国じゃなかったのか。
マイク 車を作ったり半導体の製造機械を作ったりするのは上手だけど、医療はかなりダメですよ。N95マスクなんてほとんどアメリカのスリーMだよりだし、人工呼吸器は大半が輸入物。カテーテルはドイツ製だし。日本の企業家は儲からないと思ったら手を出さない。欧米の車メーカーが人工呼吸器を作り始めたり、中国の車メーカーが世界最大のマスク製造企業になったりしたけど、日本じゃ役に立たない布製マスクぐらいしか作ってないみたい。シャープという一時期、液晶で世界トップの企業がマスクを作ってますが、あの会社は台湾に買収されていて日本企業じゃない。チャレンジ精神がほとんどないんだなあ。

コロナ、どこから来たんだ


マリア そういえば日本人の夫から不思議な話を聞いてます。日本はいまだに休業補償がどうしたとか、学校が休みになって子供の世話が大変とかのんびりしたこと言ってます。死人が350人ほどしか出てないから余裕があるんでしょうねえ。スペインのように死者2万人にもなれば、そんなつまらないこと話題にもならないでしょ。
ダニエル ところで、チャイナウイルスは結局、どこから来たんだ。武漢の研究所からホントに流出したのか。
ニール スペイン風邪の時、流行の第2波第3波がきました。インフルエンザでさえ感染力がその程度なのに、コロナはずいぶん早い気がします。インフルほど症状がきつくないので本当に知らないうちに感染するせいかもしれません。とすれば、今の今まで登場してこなかったのは不思議。誰かが人為的か、あるいは間違って流出させた可能性は否定できません。ただ、若者にこれだけ無症状だと、生物兵器としては役に立たないでしょう。

スペイン風邪とは環境が違う


デビット インフルエンザは確か1880年ごろの血清からスペイン風邪やAソ連型と同じH1N1型が見つかっています。スペイン風邪がなぜあれほどひどくなったかといえば第一次世界大戦が終わった直後の1918年だったので、世界が疲弊していた。
 アメリカは当時、世界1の大国になりましたが、今のように良い物は食べてない。大半の家庭はオートミールに硬いパン。タンパク質が圧倒的に不足していて免疫が最低だったのです。ウイルスの存在自体さえ分かっておらず、肺炎になっても人工呼吸器もない。ただ最近、世界中で5000万が死んだなんて言われてるけど、私が現役のころ、1000万~2000万と言ってましたが、最近になって一気に死者数が増えました。あのこうるさいローリー・ギャレットが本を売るために大げさに言ったのかな。

ダニエル 気になるのは中国だ。ほとんど感染者は出てないようだが、経済があまり急快復してもらっては困るぞ。
マイク 大丈夫ですよ。上海や北京を支える出稼ぎの連中が怖がって田舎から出てきておりません。そういう古いところが、あの国にはまだ残っているのです。

2020年4月28日火曜日

強い感染力、クラスターつぶしでは

執務室2


ダニエル 流行はもう終わりのようだが、薬の開発はどうかね。ギリアドのレムデシビルはどうだ?
ニール元USAMRID部長 アメリカではよく効いてるようですが、中国は否定しましたな。まあ、そんなものでしょう。
ダニエル ギリアドの株価は?
マイク 一時期、10ドルほど上がったが、また下がりました。
ダニエル そんなに高くなってないな。
マイク これから大して重症患者は出そうにないから、大した儲けにはならないでしょう。
ニール コロナもそうですが、私がアイボリーコーストでエボラの宿主探しをやってるころ、この薬があれば気分的にはホントに楽だったでしょうな。そういえば何の防護手段も持たずに取材に来た日本の記者がいましたな。APもタイムもいました。われわれは防護服を着てるのに、彼らはTシャツ1枚で、エボラがいるかもしれないコウモリの解剖を至近距離で見てた。どうでもいいことですが。

アビガン、宝の持ち腐れ


ダニエル デビットとニール。今日はネットで君たちに懐かしいゲストを呼んでるぞ。スペインからマリア、フランスからピエール、ポーランドのポールだ。
マリア、ピエール、ポール ハーイ、デビット、ニール、お久しぶり。
マイク これでかつてのエボラチームがそろったな。
ダニエル ピエール、そっちはどうだ?
ピエール 大変でしたけどヤマは超えた感じですかな。フランス全体の抗体陽性率は15%ぐらい。NYのような急激な感染拡大は何とか、押さえられました。
マリア こちらも同じかな。死亡率の高さは医療レベルから見て仕方ないですね。高齢者も多いし。私の経験では若いころ留学していた日本の筑波のレベルが一番、高かったかな。
ダニエル そういえば日本のシンゾーがアビガンとかいう薬がどうとか言ってたな。
ニール あれは決めてというほどではありません。感染して早い段階でしか効かない。さっさとPCRをやって投与しないと。日本はPCR検査態勢がいまだに整ってないみたいだけど、せっかくアビガン持ってるのに、どうなってるんでしょうねえ。ホント宝の持ち腐れ。重症ではまったく役に立たないというのに。

抗体陽性も少ない


ダニエル ちょっと気になるんだが、日本はどうだ。感染者がどんどん増えているそうだな。何でも言うことを聞くシンゾーがダメになるのは困るぞ。
デビット 私も何度も日本に行きましたがあの国のシステムはいまだによく分からない。クラスターつぶしをやって、3月ぐらいまでは世界をリードしていたと主張していますが、それは中国人を警戒したからできただけ。欧米から感染して帰国した日本人がばらまくを防げなかった。というかクラスターつぶしレベルではどうにもならない感染力のことを知らなかったんですかな。あの国の官僚も科学者も相変わらず自分が世界で一番と思ってますからなあ。中国に人を送って頭を下げて教えてもらったらよかったんですけどね。
ダニエル それでもPCR陽性は我が国の70分の1ですが。
マイク 日本だけじゃなく韓国も少ないでしょ。欧米とは生活パターンが違うんですよ。デビット 日本や韓国、台湾はこれから苦労しますよ。なんせPCR陽性が少ないということは、抗体陽性も少ないということ。これからダラダラ流行が続きますよ。いずれ死者は欧米諸国に追いつきますよ。時間をかけて。
ダニエル そういえばメルケルは早い段階で自国の感染者が何千万になると言ってたな。
ニール 欧州はスペイン風邪だけでなくパンデミックを何度も経験しています。対策を取ったところで終息するには集団免疫の獲得が必要と知ってるんですよ。だからクラスターつぶしなんてやらずに、冷徹に病院や物資の準備を進めていたようです。重症さえ救えばあとは自然に治まる。まあ、中国と仲がいいし、情報も入ってきたのかも。

2020年4月27日月曜日

NYはもう終わりだ

執務室


ダニエル マイク、いまいましいチャイナウイルスの抗体陽性率の最新版はでたかね?
マイク 出ました。デビット君、報告してくれ。
デビット元CDC、WHO部長 NYで10000人ほどの調査ですがPCR陽性者の50倍ほどになります。
ダニエル どういうことかね。
デビット NYでPCR陽性が30万。50倍すると1500万、ほぼ全員が感染したことになります。抗体陽性者は一度感染して症状が出ないまま治った連中です。
ダニエル  ということは、もう新たな患者は出ないということかね。
デビット 数字ではそうなります。中国の死者は2%ほど。NYは今1万5000人ほど死んでいますが、あと2-3万人ぐらいは死ぬでしょうな。でも、それで終わりです。
ダニエル 新たな患者が出ないのなら、経済活動は再開してもいいんだな?
マイク  NYはいいんですが、まだ田舎の州はそこまで感染が広がっていません。もうちょっと拡大を待った方が。感染者が増えるとどうしても文句が多くなります。ピークアウトしたタイミングじゃないと。

死者は8万人で済んだ


ダニエル 全米でどうなる?
マイク 今感染者100万ですが、NYのような都会は別にして、PCRができない地域を考えると、全米でPCRをやったら陽性が2,3倍出て300万。約1カ月後に400万ほどになるでしょ。その50倍だから感染者は2億人。
デビット 特定の人口集団で60-70%が感染すると流行は終息します。アメリカの人口は3億。そこで流行はもう終わりです。死人の数は今の倍だから8万ぐらいでしょう。
ダニエル そうか、死者10万から22万とか言っておいたが、8万で済むんだな。わしの成果じゃな。ジョーに勝てるな。
マイク そう思います。

スペイン風邪より桁違いに低い


ダニエル ところで中国はこのことを知ってるのかね。
デビット もちろんです、彼らは2月中には知ってたでしょう。このウイルスはやたら感染率が高い。ただし、症状が出るのはその2%。そのうちの20%つまり人口の0・4が重症化し、その4分の1が死ぬことを。
ダニエル それじゃ人口に対する死亡率は0・1%。スペイン風邪とは桁違いに弱いではないか。
デビット 彼らはそんなことは一言も言わなかった。怖いウイルスであることだけを強調した。習近平の戦略でしょうな。ご覧になったでしょう、武漢で1週間で1000床のベッドを作ったことを。大丈夫かと思ったでしょうが、彼らにすればどーせ大半が軽症か無症状でテントに毛が生えた程度で十分と分かっていたんです。だから、作った後、あの病院のことは一切報道しなかったんです。
ダニエル 相変わらず面倒な連中だな。ところでNYの状態はどうだ。あんまり騒ぐとわしのタワーの価値が下がるぞ。
デビット 大丈夫です。死んでるのはヒスパニック、黒人、プワ-ホワイトです。連中は保険を持っていないから、みんなERに詰めかけ、医療崩壊を起こして治療されるまでもなく死んでる。白人のエスタブリッシュメントはちゃんとした病院で手厚い治療を受けてます。ただ、糖尿病や心臓病、高齢は仕方ないですな。エクモを使って肺の回復を待っても、それまでにもたないですから。
ダニエル まあそれで8万人だ。我が国にとってどおってことはない。秋にはNYダウは3万ドルだな。

マイク まあ選挙は圧勝でしょう。彼らは何もやってないし。知事が出てきたわけじゃないし。ドイツをご覧なさい。メルケルが支持を集めて、ネオナチは何にも出来なから誰も支持しなくなったそうです。こういうときはよほどバカじゃない限り、政権側が強いものです。

2020年2月14日金曜日

新型肺炎の4人同時陽性は裏があるのでは

 2月13日夕は新型肺炎をめぐり結構怖いニュースが流れた。東京、千葉、神奈川、和歌山で計4人の感染者が確認され、うち神奈川の高齢女性が死亡、和歌山は外科医で患者、同僚にうつした可能性もあるというのだ。

 いずれも中国人との接点がなく、どこか分からないところから感染する市中感染が起きたのではないかという衝撃が走った。市中感染が常態となれば日本は武漢同様、恐怖の国になってしまう。東京五輪などマジやってる場合じゃなくなる。

 確かに市中感染は起きたわけだが、それほど恐怖というほどでもない気がする。
  あくまでも類推だが、この日までに国の指示で全国各地の衛生研究所が検査の基準を緩めたのではないか。武漢や中国と関わりがなくても検査するようになった結果、陽性者が出てきたというわけだ。とすると4人は決して多い数ではない。

 かつて病原性大腸菌O157が大流行したとき、ある日、突然全国の40県ぐらいで初感染の発表があった。これは大変と思ったが、しばらくして、その日、国立衛生研究所がつくった検査キットが各地に届いていたことがわかった。

  4人の感染者についてはそういう事情があったとすれば感染は日本国内ではそれほど広がってないとも考えられる。そんな裏事情を知りたいものだ。

2020年1月26日日曜日

弥山登頂、帰りは大聖院ルート

 海抜0からの弥山登山。本日のメーンイベント、弥山山頂に到着した。楽しみにしていたのが、2013年に新設された展望台だ。以前の展望台は古びてまるで廃墟のようだったが、眼前に現れたのは木造っぽいモダンな作りの展望台だった。


リニューアルの展望台


 1階はトイレ。2階は4方向沿って幅の広いベンチが置かれ、座って外が眺められるようになっていた。皆さん、三々五々に座り、靴を脱いでベンチに上がり寝っ転がったり、お弁当を広げたり。
 3階というか屋上に登ってみる。全面が展望台になっており、瀬戸内海の他島美が広がっている。この日は雲一つない好天。青い空の下、ホントに気持ちいい。

頂上巨石の上に外国人


 瀬戸内海の姿は若干見慣れた光景なので特に驚きはない。とてもきれいだけど。南側を見ると、例によって、山頂にある巨石の上に外国人観光客が上がって、叫んでいた。かつては日本人の若者がやっていたことだが、外国人もやることは同じ。落ちたらタダじゃ済まないけどなあ。

ランチタイムでおにぎり


 2階に降りてランチタイムだ。もう午後2時前。西の方が日没は遅いといっても秋の日はつるべ落とし。おにぎりを食べると、降りるルートの確認だ。紅葉谷ルートは薄暗くて面白くない。そこで大聖院というお寺に出てくるルートにした。登山道沿いに白糸川などがあり、地形が面白そうだ。

 このルートだと、登りの時に通った弥山本堂付近を通るわけではない。その代わり鯨岩などの面白い石が次々と出てくる。


整備されてる感じ


 比較できるほど詳しく憶えてはいないが、紅葉谷ルートに比べ、石段が多く整備された感じだ。しばらく歩くと仁王門があった。2004年の台風で倒壊し、2012年に再建された、比較的新しい門だった。中の仁王さんに被害はほとんどなかったとか。


白糸川の地形が面白い


 ルート沿いにある白糸川の地形が面白い。最初に出てきたのが幕岩。高さ30メートル、長さ150メートルもある巨大な一枚岩が見えてきた。まるで劇場の緞帳。
 さらに下っていくと、ほぼ中間点に当たる場所にちょっとした休憩所があった。大鳥居や宮島の街などが一望での絶景ポイントで、昔は茶店があったとか。しばらく休んでいると、次々と降りてくる人たちが休憩を取っていた。標高166メートル。あっという間に350メートル下ったことになる。下りは早い。


滝というほどでは


 白糸の滝という看板が見えてきた。厳島八景の一つ。どこにあるのかと思ったら、いったん下った後、少し上がったところにあった。やっと下ってきたのにと思いつつも、せっかくだから、力を振り絞って登る。といっても10メートルほどだけど。残念ながら、滝というほどでもない。巨大な石の上からチョロチョロ細い流れがあるだけ。うーん、滝というほどでもない。高さ14メートルというけど、そんな距離もなさそう。
 上流で砂防ダムみたいなダムを見かけたが、その影響もあるのかなあ。もっと水量がないと滝とはいいにくかも。

大聖院、外国人客多い


 次第に川幅を増し、清流が目に見え始めると、大聖院の姿。紅葉の赤がとても鮮やかだ。ルートは山門前を通る。山門からのぞくと、何十段もの石段があり、たくさんの外国人観光客が登り降り。もう登るのはこりごりと下り継続だ。とはいえ、大聖院は、真言宗御室派の大本山で、宮島で最も歴史の古い寺院。かなり迫力を感じさせる雰囲気で、きらびやかな厳島神社とは別に外国客には人気になりそうだ。

トータル約10キロ よく歩いた


 弥山登山も終わりに近づいた。厳島神社西側に下り、裏手を通って宮島の商店街に出た。神社側入口にスタバがあった。スマホのウォーキングアプリを見ると、トータルで9・7キロと出ていた。スタバでコーヒーを注文。弥山まで行ってきたというと、「ロープウエーでもかなり距離がありますよね」というので「下から登ったわ」と返すと「えーっ」と目を丸くしていた。ふくらはぎに力が入らず、膝もがくがくだ。でも、不思議と大した疲れではなかった。

2020年1月25日土曜日

宮島の弥山に登頂 海抜0から531メートル登る

 11月半ば、宮島の弥山に登ってきた。標高531メートルの山を海抜0から登っていくのは少し不安だったけど、1時間半ほどで何とか登り切った。下から登ったのは、学生の時以来。あのときは初日の出を見るために深夜、酔っぱらった状態だったけど、あんな無謀なことをよくやったもんだと今更ながらに思う。登り降りで数日、ふくらはぎに力が入らない状態が続いた。ただ、500の標高差が登れるとなると、相当な自信になった。


ポピュラーな紅葉谷ルートを選択


 広島駅でおにぎり2個とコロッケを買って、電車で宮島に向かった。フェリーの連絡もスムーズ。宮島の観光案内所でルートを聞くと、紅葉谷が一番ポピュラー、あと2つあるけど距離が長くなると教えてくれた。

 正午過ぎ、じゃあ紅葉谷ルートと厳島神社の入口横を素通り、紅葉谷へ進んでいく。紅葉の名所として有名で、全国的にもおなじみの「もみじまんじゅう」のもみじはここの紅葉と聞いた記憶がある。平地のようなイメージがあるが、登り坂になっており、徐々に標高が上がっていく。紅葉谷入口付近には紅葉狩りの観光客。一部が赤く色づいており、とてもきれいだ。


ロープウエー乗り場過ぎ山道に


 途中には、以前乗ったことがあるロープウエーの乗り場がある。乗り場まで登りがつらい客のために無料バスが走っている。わずか200~300メートルの距離なのだが高齢者にはきついかも。

 観光客の姿が徐々に減っていくと、本格的な登り道が見えてきた。好天だったが、木が生い茂り、日差しもほどんどない。階段も結構、きつい。平日のためか、登り客は皆無だ。時間のこともあるのだろう、時々降りてくる若者や外人とすれ違う。

 登山道に入り10分ほど歩くと、もう息が上がってきた。GUの速乾性のTシャツを着ていたが、汗でかなり濡れている。ジャンパーも脱いで、Tシャツの上がシャツ1枚になる。


きつい登りが続く


 標識が見えてきた。頂上1・5キロの表示。えー、まだこんなに距離あるの?と不安になる。とにかく登り登り登り。少し傾斜が緩やかな場所もあるが、基本はきつい登りだ。

フランス人中高年グループ


 ほぼ中間点ぐらいの所に外国人の中高年男女合わせて10人ほどが休憩を取っていた。話し声を聞くと、フランス語に聞こえる。女性陣の方が元気良さそうで、少し下の方に男性陣がいる。いずれも山登りの格好になっており、もし観光で来たのなら、準備がすごいなと思う。追い抜いていくと、フランス女性陣が追っかけてきた。何だか一つのグループみたいになって登っていく。ずっと1人で少し不安になっていたが、彼らがいることで気分が軽くなった。弥山の登山で外国人に助けられるなんて変な話だ。

山頂まで1キロの看板、まだそんなものか


 山頂まで1キロの掲示。ようやく半分ぐらいだ。標高はどれぐらいなのだろう。その点も書いてほしいところだ。よく見ると、登山道横には縦横2,3メートルもありそうな大きな石がごろごろ転がっている。台風や大雨で崩れてきたのか。それとも何百年以上もそこにあるのか。

と思ったら残り0・7キロでロープウエー遊歩道と交差


 ペースを上げないようにゆっくりと登っていく。と思ったら、突然目の前の視界が広がった。何と、ロープウエーの駅から山頂へと続く登山道に合流したのだ。以前利用したことがあるがロープウエーは433メートルの獅子岩駅に着き、その後、100メートルほど登って頂上だ。合流地点に頂上まで0・7キロの掲示。この道で残り0・7キロなら、かなり楽だ。気分的には登り終えている。


「壮大」そりゃそーだ


 フランスグループがやってきた。掲示された地図を見ていると、彼女らが話しかけてきた。「ソーダイ」と何度も繰り返す。意味が分からない。すると、「セマニフェーク」ということばが。そうだ「C'est magnifique」だと気づく。つまり「壮大」といってるのだ。1人の女性が聞いてきた「ジャパニーズ?」。おいおいここは日本だぞ。なーんて

やたら外国人


 ただ上り下りがあるので、遊歩道というほど楽ではない。少し息が上がりそうになりながら、ようやく弥山本堂にたどり着いた。ここには、1200年の燃えつつける「消えず火」がある霊火堂があり、休憩用のベンチもある。フランスグループも追いついてきた。ここにいる観光客の半数以上は外国人のようだ。7、8年前ロープウエーで登ったときは、外国人は皆無、日本人も少数だった。まったくすごいことになっている。


登り1時間半


 ここから山頂までの坂は短いけど、かなり急坂になる。岩が折り重なって抜け穴みたいな道になっている「くぐり岩」を抜けるといよいよ頂上だ。時間は1時間半ほどたっている。ネットで見たときは1時間から1時間半と書いてあったけど、遅い方になってしまった。ちょっと残念。