2019年9月7日土曜日

ど迫力、神輿を見るなら狭い通りで

へばりついて神輿を待つ


 遠くの方で神輿の音が聞こえている。四条通を練り歩いているのか。狭い花見小路はホコ天となっており、中央には神輿の先導の一段がすでに入ってきていた。武家の衣装を着た男性が乗った馬が目の前にいる。どこか機嫌が悪そうで「ひひーん」とか言っている。馬が暴れると怖いので心の中で「早く行ってよ」とつぶやく。見物客は道路沿いにへばりつくように待っている。


お茶屋さん前で神輿


 たまたまだが、立っていた場所は「広島屋」というお茶屋さんだった。明るい水色の着物を着た女性が立っている。ついに神輿がやっていた。「ほいっと、ほいっと」とかけ声。広い道路で見たときはそれほどに感じなかったが、花見小路では道路いっぱいが男衆で埋まっている。このお茶屋さんで差し上げをするのが慣例らしく、目の前で何度も何度も神輿が舞い上がる。「何だかすごいところに来ちゃった」。


休憩タイム、お茶手渡し


 担ぎ手の男衆が目の前すぐを通っていく。神輿だって手を伸ばせば届きそうな距離にある。まごまごしていると巻き込まれそうで、塀ギリギリまでへばりついた。何度か神輿が舞った後、なんと休憩タイムが始まった。お茶を出すのは、広島屋の女性たち。かなり高齢のおかみさん(?)、その娘ぐらいの年齢のおかみさん(?)、さらにその娘さんぐらいのおねーさんらが男衆に麦茶を配っている。それも、目の前30センチぐらいの距離をコップが行き来する。ちょっとでも手がすべれば、こちらにかかりそう。


路地に飲食店


 神輿はすぐにスタートかと思ったが、案外休憩時間が長い。すでに夕暮れだったが、熱気を帯びた男衆の体温で、狭い花見小路は空気が一段と暑くなってきた。そろそろ終わりかと、広島屋前を抜け出すことにした。男衆の間を通り抜けていくのだが、これもちょっ度胸がいる。ぶつかったら怒られそうだし。慎重に体を動かし、交差する路地に入った。

 ちょうど夕食時だったが、お茶屋さんを改造したような飲食店が結構あった。いずれも1人で万札ぐらいはいきそうなちょっとお高めの店ばかり。ただし、一見さんお断りの雰囲気ではなかった。ちょっともったいないかなとパス。

おみやげはちまき


 四条通に出ると、地下鉄に向かった。途中、神輿が安置される御旅所でちまきを売っていた。ちまきと言えば、食べ物、このくそ暑い時期に何で売ってるんだろうと思いながら買った。笹の葉で作られた厄病・災難除けのお守りとは、自宅に戻って「食べ方」を調べるまで分からなかった。大病を患った身としてはちょうどよかった。

次は宵山かなあ


 午後8時すぎ、上りののぞみに乗った。全身、汗でべたべた。新幹線は特に混んでいるわけではなかった。祇園祭の山鉾巡行はこれでいいかな。宵山は見てみたい気もするけど。

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