半日で頂上往復なんて
登山口の階段を登ると、降りてきた富士山の登山客と観光客が話している。「今朝2時に長野から来て、少し仮眠した後、頂上まで行った後降りてきた」。時刻は午後1時半。半日で往復するのかあと、少しびっくり。ただ冷静に考えると、5合目2500メートルから頂上の3776メートルまで約1250メートル。往復できない高さではない。頂上の空気の薄さ、気温の問題を除けば。
すると、小さなリュック1つだけの中年女性が降りてきた。「富士山は初めてなんですよ」とはいうけど、まったく疲れなど見えない。
500メートル1時間
そういえば、学生のころ、初日の出を見るために宮島の弥山535メートルを下から登ったことがある。懐中電灯も持たず。おそらく1時間ほどで、しかも少し酔っぱらっていた。あの体力なら富士山なら3時間ほどか。なーんてつまらぬことを考えながら、6合目に向けて登り始めた。
ゴツゴツ登山道、歩きにくい
一応整備されてはいるが、結構な急坂だ。薄い空気と、当日、ドライブ用の軽めのスニーカーを履いていたせいか、ゴツゴツした道は結構歩きにくい。5分ぐらい歩くたびに休憩。15分も歩くと、坂の向こうに見えないところがある。降りてきた人に6合目は?と聞くと、あの坂の先、ちょっと行けばと教えてくれた。
10分オーバーの30分で到着
今まで同じペースでゆっくり歩く。5合目から約30分、6合目に到着した。10分オーバーだ。当日はお休みだったが山小屋があり、ベンチが並んでいた。遠く、宝永山が見え、多くの人が歩いていた。6合目からだとほとんど登り坂にはなっておらず、あれなら行けそうだ。さすがにこの日は自重したけど。
宝永山、行けそうだ
一面の雲海を見て、息を整えるとさっさと降りることにした。半ズボン、Tシャツの軽装だし、水分も持っていない。変わりやすい山の気候を考えると、長居は無用だ。さすがに10分ほどで降りることができた。
雲海見ながらランチ
お腹もすいてきたし、レストハウスでカレーうどんを食べた。窓一面に広がる雲海。こんな光景の中でランチができるなんてことはまずない。単に富士山5合目まで行ってみたいというだけのドライブだったが、楽しい経験ができた。富士山頂はどう考えても無理だろうけど、宝永山は行くぞー。
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