2019年6月5日水曜日

3年越し、ようやくカープ勝ちゲーム

 一昨年から年1回ほど、首都圏各地で広島カープのゲームを見ているが、なぜかいずれも完敗で3連敗中。5月30日、神宮でのヤクルト戦でようやく勝ちゲームを見ることができた。試合は13-0と一方的だった。アウエーで3タテは気持ちいいけど、ヤクルトはチームワーストタイの14連敗。見ていて、かわいそうな気もした。


3塁寄り、回りはみんな赤ヘルファン


 五月晴れで空気が乾燥した気持ちいい夕暮れ。会社から都内をテクテク8キロも歩いて試合開始10分ほど前に着席した。友人が取引先からもらったチケットで、座席はベンチ裏から少し3塁寄りで、周囲はほぼ全員が赤いレプリユニフォームを着たカープファン。カープ女子も多い、かなり前の方。これまでネット裏のかなり高い位置で見ていたので、違う雰囲気を感じる。ピッチャーの球筋が見えないのはちょっと寂しい。


ツバメ、なすすべなし


 試合開始直後、2アウトからあっという間に動いていく。絶好調のバティスタ、珍しく右打ち。ライナーでライトスタンドにたたき込む。鈴木誠也、西川が連続ヒット、続く先発捕手の磯村がタイムリー2ベースで3-0。ヤクルト先発の原、それほど不調にも見えないがなすすべもない。

ホットドッグ400円


 ちょっと安心したところで、売り子のおねーさんにビールを注文。750円なり。試合開始前から3杯もビールを飲んでいた友人は早くもハイボール。横浜球場に比べると、女の子が少し美人か。さらに、食べ物を買いに行った。ホットドッグ400円。案外安い。
先発は高卒2年目の大冒険

2年目山口が先発


 1回裏、広島の先発は山口翔。熊本工業出身の高卒プロ入り2年目の投手をいきなり先発に抜擢だ。5月に入って12連勝を含む18勝と余裕のなせる技か。ただ、広島は4月の絶不調があったためか、先発ローテーションを大瀬良、床田、ジョンソン、野村、アドゥワの5人で回している。去年はシーズンの多くを6人で回しており、いずれ疲労が影響しそうと思っていたら、ここで若手起用となった。一昨年活躍した岡田、藪田はどうしたんだろう。


同郷同年齢の村上と対決


 それはともかく山口がいい。145キロ超えのぐらいのストレート。標準的な早さだが、伸びているのか打球が詰まってる。2番青木、3番山田をストレートで凡フライに抑える。横から見ているので、カーブ、スライダー、カットボールなどどんな球種があるのか、まったく分からない。続く2回も、同い年で同じ熊本出身の19歳4番バッター村上をセカンドゴロに仕留め、バレンティンは見送り三振。取りあえずひと回りは抑えそうな雰囲気だ。

 4回、広島が1点追加、5回も1点追加の後、打率1割台と絶不調の田中のタイムリーで1点。ランナー2,3塁で、山口の時、ワイルドピッチで振り逃げでこの回3点目。ヤクルトもう集中力が切れているのか。

初先発の好投、よくあるけどね


 相変わらず山口の好投が続く。3回裏、初の四球を出したものの、4、5、6回と三者凡退。6回は田中の3ランで10-0になった。周囲のカープファンからノーヒットノーランの声が出始める。若いピッチャーの初先発の時、よくありがちだが、生きのいいたまにヤクルト打線も戸惑っているのかもしれない。

 7回のヤクルト。青木、山田と凡退。しかし、前日、広島のエース大瀬良から3ランを放った村上が意地を見せる。振り遅れ気味の詰まった打球はぽとりとレフト前に落ちた。ようやく初ヒット。すでに11-0。勝負は終わっている。

周囲総立ち、なーんも見えねえ


 しかし、広島打線が好調なのはいいんだけど、タイムリーヒットやホームランが出るたびに周囲が総立ちになる。田中のスリーランはセンターフライかと思ってたら、ホームからセンター方向にまっすぐ吹く風のためか、バックスクリーンに飛び込んでいた。もちろん、飛び込むところは見えず、あれがホームラン?
 またカープ攻撃中はずっと応援歌を口ずさんでいるおにーさん。ほとんど鼻歌状態なのだが、ストレスいっぱいの人生を送ってるのかなあと心配になる。
 

13対0 安心だけどつまらない


 広島は8回から菊池、中村恭という、勝ちパターンではない投手陣をつぎ込む。何せ9回にバティスタの2ランで13-0。満員御礼のアナウンスがあったが、もはや1塁側スタンドは半分ぐらいしか客がいない。9回裏、荒木のヒットが出たものの最後のバッター村上が三振。そりゃ力も入らないだろう。トータル2安打。テレビを見ていた人の話では映し出されたベンチの中は悲痛な雰囲気。小川監督も弱々しく見えたという。こういう試合って安心だけど、やっぱつまらないわ。


山口、うまく成長してくれれば


 この日のヒーローはもちろん山口。若手というか初先発投手の場合、次も好投するとは限らない。初登板でノーヒットノーランまでやりながら生涯12勝というケースもあるし、現にドラフト1位で広島に入った矢崎(旧制加藤)は初先発で9回1死までノーヒットノーランという好投をした。しかし、矢崎は今も2軍にいる。山口は150キロをばんばん超えるスピードがあるわけでもない。ただ、コントロールは良さそうなので、うまく成長すればいいとは思う。

 しかし、ヤクルトは今シーズンどうするのだろう。その後16連敗でストップした。打線はかなりのものだが、投手陣がいかんせん悪すぎる。先発、中継ぎ、抑え。29日の試合では連投中の後藤に回またぎをさせた。こんなことをやってると投手は必ずばてる。

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