2018年9月15日土曜日

上場2日で株価が倍、NY上場の中国・蔚来汽車

 日本の証券市場でハイテク系の新規公開株(IPO株)は上場時、とんでもない初値をつけることが多く、抽選など公開前のゲットはほとんど不可能に近いが、上場時にはふつうに買え、翌日に70%を超える株価上昇が起きた銘柄があった。最初に買った人は、なんという儲け。さすがにびっくりしたのではないか。といっても米国株、ニューヨーク市場での話だけど。 

初日は6ドル台


 上場したのは中国の電気自動車(EV)ベンチャーの蔚来汽車(NIO)。中国は政府の補助金に支援され、世界最大のクリーンエネルギー自動車市場に浮上する中、同社は中国版の米テスラとして注目を集めていた。その一方で、本家本元のテスラ株の乱高下や世界的な貿易摩擦、蔚来汽車の製造能力など投資家の不安の声もあり、IPO価格を仮条件レンジの下限付近6・26ドルに設定した。9月12日上場の初値は6ドル。一時5・35ドルまで下落した後は持ち直し、終値は6ドル台。静かな幕開けだった。蔚来汽車はこの上場で、約10億ドル(約1110億円)を調達したことになる。
 

2日目は76%上昇、時間外はとうとう倍


 ところで、上場2日目の13日、状況は一変する。日本時間の午前0時ごろ、何気なく米国版Yahhoファイナンスのリアルタイム株価表示を見ていたのだが、とにかくどんどん上がっていく。6ドルだったものが、7ドル、8ドルと上昇。IPO株なのに上場後上がるなんて米国株は違うのかしら、と不思議な感じがしながら寝てしまった。

 翌朝見てびっくり。株価は13日は一時92%高まで買われた後、11・60ドルで終了した。76%もの値上がりだ。感覚的には2日で倍と言っていいだろう。さらにすごいのは時間外取引で13・40ドルと完全に倍以上になっていた。10%も上がれば、ストップ高と大騒ぎするのに、倍ってなによ、それって思わずため息が漏れた。夜の時間帯なら100株買っても7、8万。何も考えず買っておけば、それだけで大もうけだったのに、後悔しきり。


これがテンバガー?


 もっとも、IPO価格6・26ドルにはちょっと違和感を感じていた。1株100ドル以上もするアップルやフェイスブックなど米国株の値段の高さを普段、見ているだけにいくら中国株でも6ドル台はないだろうと思った。それに、政府支援がかなりのレベルで期待できる中国のことを考えると、もっとIPO価格を高値にしてもおかしくなかったはずだ。

 さて、今後はどうなるのか。投資家の間で株価が10倍になることをいうテンバガーが話題なるが、もしかしたら、この会社の株こそ、そうなるのような気がしている。
 上場3日目の14日は乱高下しているものの、日本時間15日午前0時までで、一時12ドル台になった。

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