2018年9月23日日曜日

PC廃棄免れた 店員の一言で救われる

 安物買いの銭失いというか、なぜか持っている物が1年をちょっと過ぎたぐらいで壊れていく。デジカメ、タブレットPC、キャンプ用の折りたたみいす。中には安くない物もあるのだが。さて、今回はすんでのところで、壊れる→廃棄を免れたお話。ほとんど絶望的だったのに、店員の軽い(というかてきとー)一言に救われたという顛末だ。

マウスのタブレットPC これまでもトラブル続き



 壊れかけていたのは、マウスコンピューターのタブレットPC。これにはいろんな出来事があって、2017年に購入したものの、半年もたたないうちに、トラブルで猛烈に混み合った電車の中でバックに入ったまま液晶が割れ、カーソルにあっちに飛んだりこっちに飛んだりするようになっていた。購入店に持ち込んだが、物理的な破壊は1年保証の対象外と言われ、修理費が購入と変わらないため、押し入れの片隅に。仕方なく同タイプの後継機を購入した。



新しい方が先に昇天


 ところが、後継機も悲しい顛末に遭う。ウインドウズ10を更新しようとして、あれこれやっていうるちに壊れてしまったのだ。理由はよく分からないが、メモリーが少なすぎるため「外部記憶装置の接続を」と指示され、外付けハードディスクだのUSBだの、SDカードだのいろいろやってるうちに動かなくなり、購入店に持ち込んだら、やっぱりアウト。しかもギリギリ1年の保証期間を過ぎていて、結局廃棄。

タブレットPC昇天、ウインドウズ10更新中

フリーズ、電源も切れない


 再び押し入れから持ち出してきたのが、このタブレットだった。取りあえず動く。秀丸エディターで文書を書いていると、突然、バックスペースが動き出し、すべての文書が消えるという恐怖の瞬間があるが、こまめに保存するので何となく使えているのだ。

 ところが、8月のある日、会社で開いていて、いざ使おうとすると、フリーズしてまったく動かなくなった。電源を切る方法もなく、ウインドウズ10のリセット機能にも反応しない。画面がついたままでどうにもならなくなった。またまた廃棄かと呆然。まあ1機2万円ちょっと。2台分でも4万円ちょっとだから、仕方ないかとほとんどあきらめていた。

ダイレクトショップで強引に見せる


 その日、実は保証期間1年が過ぎたばかりなのに故障してしまったパナソニックのデジカメを修理するために、秋葉原にある「秋葉原LUMIX&Let's note修理工房」に出かける予定だった。パナでは「デジカメは基板が壊れており、修理代10800円」と言われ、悲しい気分で秋葉原を歩いていると、マウスの黄色い看板が見えた。

 「秋葉原ダイレクトショップ」があったのだ。そこで立ち寄り、相談すると、こちらは修理はやってないと店員さん。修理までいかなくても何とか直せないかと、画面がついたまま、うんともすんとも言わないPCを強引に見せた。

「電源切れればシャットダウン」


 店員さんは困ったような顔をして電源を切ろうとしたがやはり動かない。電源が切れないことを確認し、彼が言ったことは「電池が切れればシャットダウンする。そのときに立ち上がるかどうか」とアドバイスをしてくれた。そりゃそーだ、シャットダウンはするんだあ。若干、希望がわいてきた。

結果的に適切なアドバイス


 画面がついたままのタブレットを持ち帰り、3時間後、電池はついになくなりシャットダウンした。おそるおそる再びスイッチを入れると、問題なく作動し始めた。結果的には「適切」なアドバイス、ありがとう。感謝感謝だ。

 ついでに言うと、その店員さんはこうも語った。そのタブレットPCは、スマホに毛が生えたようなCPUを使っていて、ばかでかくなったウインドウズ10を走らせるには、かなり無理があると。フリーズの原因もそうかも。しっかし、マジいろんなことがあるタブレットPCだ。

2018年9月21日金曜日

すずさんは生きとったんじゃね この世界の片隅にが終わった

カープ応援は左手で


 この夏のTBSドラマ「この世界の片隅に」が終わった。ラストシーンでは、なんとすずさんが生きており、カープ女子になっていた。白髪の女性の「負けんさんな」とすずさん(松本穂香)の「負けんさんな、広島」がオーバーラップしたので、そうかなと思っていたが、たまたま録画していたビデオを再生すると、黒田のレプリカユニフォームを着た女性は左手だけを上げて応援していた。右手を失ったすずさんとぴったり重なる。広島の復興の象徴であるカープをラストに持って行く。まあ、ある意味分かりやすい。今年もカープが快進撃を続け、連日マツダスタジアムが満員になっているという面もある。もし、敗戦が続き球場がらがらだと、そうもいかなかっただろう。

TBS「この世界の片隅に」から

93歳、元気な女性はごろごろいる


 映画を見て、そして漫画の原作を読んだときから、すずさんってどうなったんだろうと気になっていた。原作を読む限り、1943年(昭和18年)に18歳で嫁に来たすずさんは1925年ごろの生まれ。今年93歳か94歳だろうが、90を超えた女性など、我が周囲にはごろごろいる。それも元気で歩き回っており、カープ女子になって、マツダスタジアムでスクワット応援をやっていてもちっともおかしくない。さすがに夫の周作は生きてはいないだろう。残念ながら、その年齢の男を見ることは滅多にない。

妹のすみちゃんは?


 拾ってきて養子にした原爆孤児の女の子もどうだったのだろうと思っていた。生き残ったとはいえ、相当量の放射線を浴び、放射能を体内に取り込んでいる。髪の毛が抜けたり激しい下痢になったりしたこともあるはずだ。彼女の年齢は終戦時2つぐらいなので、1943年ぐらいの生まれ。今年75歳ぐらいか。とすると、ドラマの香川京子の方がもっと年上かな。

 妹のすみちゃんもどうだろう。爆発で届く熱線や爆風、強烈な放射線は免れている。しかし、母親を探すために広島市内を歩き回ったことで、放射化したさまざまな物質、原爆の放射性降下物からの放射線を浴び、放射能を体内に取り込んだ。手にできたあざは急性放射線障害で骨髄が一時的に機能を失い、血小板が作られなくなったことにより、内出血が起きていたのだろう。おそらく下痢など症状も。ただ、その後の食糧事情によっては生死は変わったような気がする。食事がある程度とれれば、体力が回復する。すずさんの祖母はノリを作るなど生産者であり、ある程度食料はあったのではないか。とすると、彼女も生き残った可能性もある。

枕崎台風で死者多数


 そんな彼女たちの戦後も気になる。広島では原爆で家族全滅のケースが続出。郊外から入ってきた人たちが、勝手に土地に線を引いて自分の所有を主張し、家を建てたり、店を構えたりしたことがまことしやかに語られている。呉は原爆こそ落ちてないが、海軍の拠点だっただけに激しい空襲で焼け野が原になっていた。
 そこへ追い打ちをかけるように昭和20年9月、枕崎台風が広島や呉を襲い、合わせて死者行方不明3000以上。坂の上の住居が多い呉市は土砂崩れで相当数が死んだ。猛烈な雨が放射能を洗い流したとの声もあるが。

続編は難しい、でも知りたい戦後のすずさん


 そうした強烈な体験をすずや周作がどう生きていったのか。周作がちゃんとしたサラリーマンとなり、平穏無事に戦後を過ごした可能性もあるけど。2人の間に子供はできなかったのかな。いじわるでとっても優しい周作の姉は。尾野真千子という強烈な個性の女優が演じただけに、結構、気になるのだ。
 続編を書くことなど、あまり意味はないかもしれない。戦争中の強烈な体験に比べれば、大したことはないはずだから。でも、そんなファミリーヒストリーはとても気になっている。

2018年9月19日水曜日

安物買いの銭失いだったのか キャンプ用折りたたみいす

 キャンプ用の軽量折りたたみいすで、ヘリノックスというメーカーのチェアワンというタイプが欲しかった。最低でも1万円を超える高価な品。タイプやブランドを選ばなければ、ホームセンターでいすは1500円ぐらいで売っている。キャンプが趣味にはなっていない、どころかこれから行こうと思ってる段階。さすがにもったいないと思い、アマゾンで口コミの評価が比較的いい同タイプのいすを買った。

 FIELDOORポータブルコンパクト アウトドアチェア4380円。

 3分の1の値段だった。届いてすぐ組み立てた。軽くて、しっかりした感じを受けた。そして使わないまま1年が過ぎた。2018年の夏、ビーチで使った。座ってみると、いすはゆがみ、ちょっとバランスを崩すと横倒しになった。倒して上から見ると、菱形だった。これではふつーに座るのは無理と判断、結局、チェアワンを買う羽目になった。安物買いの銭失い。うーん、ちょっと悲しい。


類似品、買った当初は問題なく


 ヘリノックスが開発したという、このタイプのキャンプいすは重量が1キロもない上、パイプが接合部がロープでつながれているため、きわめて簡単に骨組みが組み立てられる。ただ、背中や座る部分となる布を取り付ける際は、少々きつめで女性や子供の力では結構、大変な感じもする。とはいえ、この布がセットになって構造が形作られるので、ゆるゆるというわけにもいかないのだろう。

 最初購入したFIELDOORのいす。初めて組み立ててみて、簡単なのにはびっくりした。手先は不器用で決して要領はよくないのだが、ものの2、3分もかからなかった。しょせんはパイプと布のいすのためか、安定性はそれほどいいとは感じず、ゆったり度合いは少ない。モンベルなど販売店舗の店頭で座ってみたヘリノックスのいすと比べても、それほど違和感は感じなかった。

ゆがんで横倒し 横バーまっすぐ入ってない


 これは使えないと思ったのは2度目の夏を迎えた今年。ビーチに出かけた際に座った。ちょっと砂浜が斜めだったこともあるが、何度座っても傾いてしまう。バランスを崩し横倒しになりそうなケースさえあり、結局、荷物置き場にするしかなかった。

 調べてみると、構造の中心とも言える横バーのうち、片方の差し込み口が少しゆがんでいるのだ。組み立て後すぐの段階では、地面と平行のように見えた。ところが、一度座ると、やや斜めとなり、後ろから見ると、いす全体が斜めに傾き菱形っぽくなっていた。体重が重くて負担が大きすぎたかもしれないが、耐荷重100キロと説明されていた。私の体重80キロなら十分耐えられるはずだろう。

チェアワンに買い換え


 同社の製品は「全品1年修理保証」となっていたが購入1年を過ぎており、「もはやここまで」と判断。本家本元ヘリノックスのチェアワンをさっさと買った。
 前のいすで組み立て方は憶えているので、チェアワンはすぐに組み立てられた。布を張る際も、ややパイプを穴に入れるときにきつめだったが、前のいす同様だった。

 
 組立てて後ろから見る限り、横バーの差し込み口のゆがみはない。しばらく座っていたが、ゆがんで横倒しになることもなかった。もちろん、座ってやや不安定に感じるのは前と同じだ。

キャンプ座卓にも


 今後、チェアワンが値段通り、ゆがむことがなく形が安定し続けるかは未知数だ。購入店の店員によると、チェアワンの類似品を買って、ゆがんだために本家を買いに来るのはよくあるケース。大きな違いはパイプの強度で、チェアワンほどの軽さで同じ強度が保たれるパイプを開発するのは難しいという。

  ところで、この店員さんは面白いことを教えてくれた。「前の方の脚を倒すと座卓になるんですよ」と。やってみると、確かに座いすだ。キャンプで芝に座ったときなど、すごく役に立ちそうだ。
 ちなみに、ヘリノックスは1年保証などはついていなかった。


2018年9月16日日曜日

ボリューム満点、真鶴でめちゃ美味しい煮魚定食

 予期せず美味しい物が安く食べられたりすると、何だか嬉しくなっちゃいますよね。思わず「当たり」って声が出たりして。久々にそんな経験をしたのは神奈川県・真鶴の漁港近くの食堂でのできごと。金目鯛丸1匹が乗ったボリューム満点の煮魚定食がすごかった。


8年前に入った漁港の食堂街


 8年前、たった一度だけ訪れた真鶴。高台から三ツ石を眺めたりして、ランチに向かったのが、真鶴の漁港沿いに並ぶ料理店や食堂でした。料理旅館風の店頭で値段を見ると、3000円前後。観光地とはいえ、1人ランチでは高すぎるとパス。しばらく歩くと、「魚座」といういかにも公共的なレストランを見つけましたが、こちらもメニューを見ると2000~3000円台。それほどお腹もすいてないのに、と辺りを見回すと駐車場を挟んだ向かいに数軒の食堂が並んでました。

 こちらは1000円台のメニューが並びますが、料理旅館風ほど趣もなく、魚座ほど新しくもなく。古い食堂という雰囲気でした。どう見ても地元相手の店。ちょっとの入りにくさを押し切って、うち1軒に入り刺身定食を注文すると、カウンターの中のおやじさんが、さくを一切れ一切れ切り始めました。

 そのときの様子はこちら。

リーズナブルにとれたての魚

店の名前は朝漁亭 丼でした。


今回はお隣の食堂に


 そして今回は、そのお隣の店「宵」に入りました。若手の店主、その奥さんとお母さんらしき女性の家族3人でやっているお店のようでした。テーブルが3つほどとカウンター。隣のスペースも席があるほか、外にもテーブルが2つか3つ出ていました。朝漁亭は「海女食堂」と名前を変え、元気そうな若く日焼けした女性が1人で切り盛りする店に変わってました。彼女は海女さんなのかな。

金目鯛、丸ごと1匹が煮付けに


 「宵」の店頭の看板に、おすすめは煮魚定食とあります。最近、食ってないなあ、と待つことしばし15分ほど。小鉢に続いてどーんと出てきました。なんと金目鯛の煮付け1匹という豪華版。周囲を飾るのはカンパチの切り身、イナダのカマ。ランチなら、それぞれが単独でおかずになりそうなボリュームです。

 なんとなくもったいなくて、油がのったカマから食べたりして、さらに切り身。少しずつつまみながら、金目鯛に向かいます。ちゃーんとダシがしみていて美味しい-。もちろん生臭みなんてまったくゼロです。ご飯がどんどん進みます。味噌汁も美味しー。


肉厚の背中、一番美味


 特に金目鯛の頭の後ろ、背中側というか、ここは肉厚でホントに美味しい。ボリュームもあるし。この量だから、食べても食べても、なかなか減りません。ご飯も足りないかなと思ったけど、全くの杞憂でした。煮魚だけでとにかく満腹になります。お値段は1400円なーり。料理旅館風の半値ほどの安さ。金目鯛1匹の煮付けなんて、東京で食べればいったいどんな値段になるか想像もつきませぬ。

ドライブのついでに


 車でなければビールだけど、煮魚定食のために電車で真鶴まで行かないわなあ。ドライブついでのことだから。でも、真鶴、湯河原方面にお出かけの機会があったら、ぜひお立ち寄りを。例によって、西湘バイパスを降りた先の石橋付近では行きも帰りも渋滞。あれさえなければ、もっと行くのに。ちなみに小田原厚木道路、東名、みーんな渋滞でした。新東名と湘南バイパスの先、早くつくってくれー。

2018年9月15日土曜日

上場2日で株価が倍、NY上場の中国・蔚来汽車

 日本の証券市場でハイテク系の新規公開株(IPO株)は上場時、とんでもない初値をつけることが多く、抽選など公開前のゲットはほとんど不可能に近いが、上場時にはふつうに買え、翌日に70%を超える株価上昇が起きた銘柄があった。最初に買った人は、なんという儲け。さすがにびっくりしたのではないか。といっても米国株、ニューヨーク市場での話だけど。 

初日は6ドル台


 上場したのは中国の電気自動車(EV)ベンチャーの蔚来汽車(NIO)。中国は政府の補助金に支援され、世界最大のクリーンエネルギー自動車市場に浮上する中、同社は中国版の米テスラとして注目を集めていた。その一方で、本家本元のテスラ株の乱高下や世界的な貿易摩擦、蔚来汽車の製造能力など投資家の不安の声もあり、IPO価格を仮条件レンジの下限付近6・26ドルに設定した。9月12日上場の初値は6ドル。一時5・35ドルまで下落した後は持ち直し、終値は6ドル台。静かな幕開けだった。蔚来汽車はこの上場で、約10億ドル(約1110億円)を調達したことになる。
 

2日目は76%上昇、時間外はとうとう倍


 ところで、上場2日目の13日、状況は一変する。日本時間の午前0時ごろ、何気なく米国版Yahhoファイナンスのリアルタイム株価表示を見ていたのだが、とにかくどんどん上がっていく。6ドルだったものが、7ドル、8ドルと上昇。IPO株なのに上場後上がるなんて米国株は違うのかしら、と不思議な感じがしながら寝てしまった。

 翌朝見てびっくり。株価は13日は一時92%高まで買われた後、11・60ドルで終了した。76%もの値上がりだ。感覚的には2日で倍と言っていいだろう。さらにすごいのは時間外取引で13・40ドルと完全に倍以上になっていた。10%も上がれば、ストップ高と大騒ぎするのに、倍ってなによ、それって思わずため息が漏れた。夜の時間帯なら100株買っても7、8万。何も考えず買っておけば、それだけで大もうけだったのに、後悔しきり。


これがテンバガー?


 もっとも、IPO価格6・26ドルにはちょっと違和感を感じていた。1株100ドル以上もするアップルやフェイスブックなど米国株の値段の高さを普段、見ているだけにいくら中国株でも6ドル台はないだろうと思った。それに、政府支援がかなりのレベルで期待できる中国のことを考えると、もっとIPO価格を高値にしてもおかしくなかったはずだ。

 さて、今後はどうなるのか。投資家の間で株価が10倍になることをいうテンバガーが話題なるが、もしかしたら、この会社の株こそ、そうなるのような気がしている。
 上場3日目の14日は乱高下しているものの、日本時間15日午前0時までで、一時12ドル台になった。

2018年9月7日金曜日

どうした陸上競技の日本女子 アジア大会、超不振

 例年ならNHKのBSが録画中継するぐらいでほとんどライブで見られなかったアジア大会をTBSがほぼ2週間近くゴールデンタイムを中心に生中継した。そこで気になったのが、陸上競技の日本女子の不振ぶりだった。池江の活躍などで勢いを増す水泳陣など、各競技の強化が進む一方で、予選落ちが相次いだ。アジアレベルでこの実力だと、五輪レベルでは勝負どころではなく、参加の意義さえ疑われる。あらゆるスポーツの基本ともいえる陸上競技の不振。日本の女子スポーツ強化策のいびつな構造が浮かび上がってくる。

褒められるのはマラソン銀メダルぐらい


 出足はまずまずだった。女子マラソンで野上恵子が銀メダル。優勝のバーレーンのローズ・ケリモは昨年の世界選手権の覇者であり、最初から勝負はついていた。ただ北朝鮮、韓国、中国といつもなら競り合って敗れる国の選手を振り切っての2位だった。だからといって、アジア大会でものすごいタイムを出し、シドニー五輪金につないだ高橋尚子とは比べるべくもないが。

2017年スーパー陸上の福島千里

福島千里の不振が連鎖


 不振は大会前半、女子短距離のエース福島千里の予選落ちから始まった。8年前の広州アジア大会で日本女子選手初の100、200短距離2冠を達成した彼女も30歳となり勢いも衰えたのか。足の故障もあったようだが、不振の連鎖はなぜか短距離2番手の市川華菜にもつながり、100は準決勝に進んだものの、12秒台というインターハイでもみられないような記録で敗退する。

 かつてはアジア大会でのお家芸だった長距離も同様。1万メートルの堀優花は入賞といってもぎりぎりの7位。5000メートルの鍋島莉奈は一時、先頭を引っ張るなど検討したものの、優勝したBEFKADUのペースアップにはついて行けず、後方からの追い上げでやっと4位。

4×400リレー、専門ランナーが0


 ハンマー投げ、競歩、5種競技で銅メダルが取れたが、常に上位入賞を果たしてきた400リレー、4×400リレーはともに5位に終わった。400は福島不在というハンディはあったが、4×400は、400専門のランナーでメンバーは組めず、3人が800専門、残り1人も400ハードルの選手。ベトナムにも後れを取った。この結果、2014年の仁川大会で銀5、銅5を獲得したのに比べ,銀1,銅3とメダルの数を減らした。


中東のレベルアップはあったけど


 バーレーンやカタールなど中東各国がアフリカから有力選手を獲得し国籍変更させて出場させる傾向が強まり、レベルが上がったとはいえ、明らかに2014年当時と比べ,日本選手のレベルは落ちている。
 以前から不思議に思うのだが、インターハイで好記録を出した女子選手が,大学社会人と年齢を重ねるごとにタイムが落ちていく姿をよく見ることだ。特に短距離選手に多く、まっすぐ成長していったのは福島千里ぐらい。2013年日本陸上400で、高校生ながら日本歴代2位となる52秒52で優勝した杉浦はる香などその後、消えてしまった選手は多い。

高校生で消えていく


いくら女子は成熟が早いといっても、高校生の時がピークなんてことはあり得ない。指導法がどこか間違っているのか、彼女らがモチベーションを失うような何かがあるのか。一時期に比べてレベルは下がったものの、長距離は実業団になって成長していく選手はいくらでもいる。2020年の東京五輪に地元開催で優先的に出場できる日本選手が、世界とかけ離れたレベルで敗退していく姿はあまりにも悲しいのだ。

2018年9月6日木曜日

H&Mの日本進出1号店が閉店していた 

 8月下旬に銀座の中央通りを歩いていて景色にどこか違和感を感じた。ヤマハ、H&M、ZARA、ラオックスあたりはいつも中国人観光客がたむろしていて、「あ」、H&Mが閉まっている。近づいてみると、黄緑というか若草色というか色がついたガラス張りのドアがしまったままで、7月16日で閉店したとの張り紙があった。


ユニクロ以上のインパクト


 H&Mが日本撤退なんて話は聞いてないけど、日本で最初にできた店舗をつぶすかと、ちょっとびっくり。7月初めごろ、中に入った記憶はあるのだが、まさか銀座からいなくなる日が来るとは予想だにしていなかった。海外の商品がこんなに安く買えるとはと、オープンしたころ、ユニクロ以上のインパクトを感じたブランドだった。

狭さと家賃の高さ


 ネットで調べてみると、7月中に銀座閉店をめぐるたくさんのニュースが流れていた。それによると、4フロアで約1000平方メートルしかない小型店で、新宿や渋谷並みの商品展開ができず、昨年4月にギンザ シックス(GINZA SIX)が開業し人の流れが変わったこと、日本で一番家賃が高い銀座でリーマン・ショック直前に契約しなおさら高家賃だったことなどが閉店の要因と書かれていた。

プレゼントに最適、とっても安価


 オープンした2008年9月当時は九州に赴任中だったが、帰省した際に立ち寄り、おしゃれな女性用品がびっくりするほど安い値段で売られていることに驚いてた。飲み屋のおねーさん用にセクシーなドレスとかを買ってプレゼントした記憶がある。500円とか800円とかの値段で、300円の物もあった。下心はいっぱいだったが、プレゼントして相手にされなくてもまったく気にならない値段の物ばかりだった。
 当時、通販もなく、九州の女性たちにはかなり遠い存在。「実は」と値段を明かしたときには、「えっ」という顔をしていた。

アウトレットにも出店


 あれから10年、H&Mは東京の近郊ターミナル、政令指定都市レベルでは普通に見られるようになった。広島では今年オープンしたアウトレットに初出店。元々安いのに、さらに安い値段で売っていた。
 日本のファンションの中心地としてH&Mはできるだけの銀座への早期復活を企画しているようだ。若い女性向けというのイメージも、本国スウェーデンでは老若男女向けのいわばユニクロのような位置づけになりつつあるという。次にオープンするとき、どんな賞品ラインアップになっているのか楽しみでもある。


銀座のあの場所は?


 ところで、H&Mのある場所は最初に書いたように免税店のラオックスがあることで、銀座の中でも特に中国人観光客が多い場所。すでに中国に進出しているはずなのになぜ?と思うぐらい、店内は中国人の姿が目立った。とすると、後に入ってくる店も、免税店がらみになっちゃうのかなあ。