2018年7月31日火曜日

体育館充実のために募金を、避難所としてきちんと位置づけ

 先日、西日本豪雨に関連して、酷暑の中、避難所になっている体育館はエアコンがなく、高齢者や子供などの弱者が厳しい環境に置かれていると書いた。2011年の東日本大震災以降でも熊本地震、広島大規模土砂崩れ、茨城の堤防決壊、九州北部豪雨など、毎年のように大災害が発生しており、その都度、同じ光景が繰り広げられている。

 その一方で、公立小中学校の体育館などのエアコン設置率は文部科学省の調査でわずか1・2%。いざ避難したとき、空調が効いたまともな環境に遭遇できる確率は100分の1に過ぎないことも指摘した。

 そこで提案したいのは、公立学校の体育館を地域のものと位置づけ、設備を充実させる。ただでさえ金がない地方自治体に言っても無理があるので、必要な予算、経費はまず、募金をつのってみたらどうだろうか。

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エアコン、トイレの充実を


 大規模な災害が起きたとき、明らかに避難先は公立小中学校の体育館が第一選択になっている。多くの人を効率よく避難させられるような施設はほかには見当たらない。それが分かりきっている以上、何かあった際、常に活用できるような準備を整えておくべきだ。 

 おそらく現在でも防災用品などは用意されているだろう。それを一歩進めなければならない。必要なのはエアコンであり、トイレである。西日本豪雨に関連して、暑さのことばかりが強調されるが、阪神大震災、東日本大震災などは寒さとの戦いだった。

 空調が充実すれば、地域住民の使用率が上がり、それなりの収入は得られるはず。酷暑酷寒の中、体育館で体育などの授業を受ける子供たちも、より快適に過ごせるだろう。もちろん、いざ災害発生時、夏でも冬でも高齢者が暑さや寒さで苦しむことはなくなる。

井戸の確保も


 トイレについても同じだ。学校の施設の範囲にとどまる限り、生徒ら校舎のトイレを利用するので数も必要ない。しかし、体育館が独立した施設と位置づけるなら、トイレの充実は当たり前になる。加えて水の確保だ。地震でも水害でも、水道が停止することが多い。そこで井戸を掘っておくことだ。飲み水の確保までは難しいとしても、災害発生直後からトイレの水ぐらいは確保できるだろう。

国や自治体を当てにせず


 いずれにしても、現在の体育館は災害時の一時的な施設に過ぎない。災害避難施設として充実させておくべきだ。経費はまず募金を集める。住民が地域の施設と理解すれば、子育てが終わった高齢者や、子供のいない人ら学校とは無縁と思っている人もそれなりの金額を提供するものだ。

 国や自治体の動きを待っていてはいけない。彼らには金がない。災害から死を免れても、避難施設で命を失うなんてばかげたことを起こしてはいけないのだ。

2018年7月29日日曜日

相も変わらず猛暑の体育館避難、災害関連死を生み出してきた政権

 西日本豪雨で相も変わらぬ光景だったのが、避難所となっている体育館の猛暑ぶり。今年のように猛烈な暑さの中で、エアコンがない中での避難生活の厳しさは察するに余りある。おそらく災害関連死と呼ばれる、高齢者を中心にした病死者が今後激増していくだろう。それにしてもだ。体育館にエアコンを入れることが、それほど非効率で無駄なことなのだろうか。日本にはそれほど金がないのだろうか。

 公立小中学校の運動会でえらそーに来賓席に座り、ふんぞり返ってきた政権に連なる人たちよ。日教組が巣くう学校に金をかけないというのか。それが災害関連死を生み出しているのではないのか。そんなことまで想像してしまう、おぞましい光景だった。


避難先は体育館、地震も津波も大水害も


 阪神大震災、東日本大震災、熊本地震、昨年の九州北部水害、その前の広島市の大規模土砂崩れ。いうまでもなく、大災害が発生したとき、避難所となるのは公立小中学校の体育館だ。最初は床の上に多くの人が寝っ転がってる風景が映し出され、それが囲いができ、最近では段ボールのベッドなどもある。どんなケースにしろ、多くの人が一度に寝泊まりできる環境は体育館ぐらいしかない。
 そして、広島、岡山の避難所に現出したのは、今回も蒸し風呂のような暑さに疲弊する高齢者の姿だった。

エアコン設置率はわずか1・2%、東京だけは8%超え


 災害は日本のどこかで毎年のように起きている。西日本豪雨の避難者では暑さと、1月の阪神大震災、3月の東日本大震災は寒さとの戦いとなった。災害が起きる→避難所は学校の体育館→であれば、エアコンを設置して寒暖を防ぐ。これだけ単純なことはなかなかない。体育館は生徒児童が跳んだりはねたりするだけの場所ではないのだ。災害の時、高齢者や弱者が生活する場なのだ。誰がどう考えたって分かりきったことだ。

 ところが、エアコンの設置は遅遅として進んでいない。文部科学省が昨年行った学校のエアコン設置調査の結果が、ホームページで公表されている。体育館、武道館33966室のうちエアコン設置は406、わずか1・2%にすぎないのだ。

 設置率が圧倒的に高いのは東京都の8・4%。あとは2%台が千葉、香川、沖縄県。全国平均1・2%だが、ほぼ平均の1%以上が青森、神奈川、新潟、富山、岐阜、三重、京都、和歌山、山口。残りの道府県はいずれも1%以下。単純にいえば、災害で体育館の避難所に行かざるを得なくなったとき、エアコンがあるところに行ける確率は100分の1以下だ。

体育館を災害避難施設に位置づけを


 限られた予算をどう配分するのか。いつ起きるか分からない災害のために、体育館にエアコンなど不要という考え方は確かにある。しかし、学校は学校だけ、つまり文部科学省とそれに連なる教育委員会の管理にかかるものという考え方が強すぎはしないか。行政、つまりは税金で作られた建物であり、単なる学校の付属施設ではなく、地域の避難施設との位置づけはできないのか。

 災害避難施設としてきちん位置づける。そうすれば、文部科学省の予算ではなく、国土交通省などさまざまな省庁からの予算配分が期待できる。おそらく、避難を想定したトイレも作れるだろうし、場合によっては井戸を掘って、水の確保も可能となる。

 ほかに代替施設があるというなら、それでもいいだろう。しかし、現実を見る限り、大規模避難所は当面、学校の体育館以外あり得ない。そんな現実をきちんと見るべきだ。

2018年7月27日金曜日

おお美形、ロシア女優アンナ・チポフスカヤ

 先日、風邪をこじらせ39度台の高熱で伏せっているとき、テレビ東京が昼間やってる映画をぼーっと見ていた。サスペンスもので、出てくる場所、登場人物の肩書きなどからロシア映画と分かったが、ヒロインとおぼしき女性の美しさに、知らず知らずのうちに引き込まれた。女優の名前はアンナ・チポフスカヤ。映画は「ラン・スルー・ザ・ナイト」。まるでアメリカ映画のような題名だ。この時間の映画って、古い映画が多いがこの作品は2016年ととても新しい。ではアンナ・チポフスカヤとはどんな女優なのか。


スタイル抜群、黒髪のロングヘヤー


 映画では、美貌の女性カメラマンを演じるアンナ・チポフスカヤの恋人が突然、殺害される。犯人の濡れ衣を着せられたヒロインが、謎解きをしていく中で、恋人を取り巻く人々が次々と殺され、一時、身を預けていた女性の友人さえ殺されるという、まあよくあるストーリーだ。特別、手が込んだという造りではないが、数年前に訪れたモスクワのキエフ駅など懐かしい光景がそれなりに楽しめた。
 だが、ポイントはヒロインの美しさだ。スタイル抜群で黒髪のロングヘヤー。ソフィ・マルソーに似ていると声もあったが、大人になりかけたころの光輝くマルソーと似た雰囲気がある。おまけに決してボディを出し惜しみしないところがいい。バストトップまで出したかどうかは憶えていないけど、全裸で恋人の胸に飛び込むシーン、のほか、襲われレそうな雰囲気の中、Tシャツにパンティー1枚というサービスショットもあった。


31歳、身長168とでかくなく、美しい巨乳


 どこかのサイトで見たのが、年齢は1987年生まれの31歳。女優としてはちょうどいいころですわな。身長は168センチだそうだから、ロシア人などありがちな大女でもない。長澤まさみと身長はタメですな。
 なんといっても、嬉しいのが出し惜しみがないタイプに見えること。「不倫の果て」という題名からして中身が想像できる作品も主演しているが、ネットではきれいなベッドシーンの画像が見つかった。特におっぱいは巨乳かつバランスがとれ美しい。日本のAV女優のような人工感満載のおっぱいとはまるで別物だ。これだけ美しければ、出し惜しみはしないよね。


ハリウッド進出に期待


 たった一度の経験だけど、サンクトペルブルクで道を聞いたとき、女優さんみたいな美しい女性の口から、流ちょうな英語が出てきて、びっくりするやら助かるやらというできごとがあった。アンナ・チポフスカヤも英語は上手ではないのかな。勝手な想像だけど。とすれば、007シリーズのボンドガールなど、いずれハリウッド進出は間違いないような気がしてきた。
 それにトランプとプーチンは大の仲良し。米ロ友好の証とかね。ハリウッドに行けば、もっと大胆になるだろうから、ホント楽しみなんだけどなあ。早くその日が実現することを祈ります。

2018年7月21日土曜日

株主総会4社で打ち止め お土産無しだもん、行っても仕方ないか

 株主総会のシーズンが終わりました。昨年に続いてお土産廃止の流れは止まらず、参加する企業の数がめっきり減りました。そんな中で、お土産が楽しみの三井物産、例年QUOカードが配布される丸紅と参加。そして懇親会があるユナイテッドアローズ、今年から懇親会をやめた日産、と計4社参加して打ち止めとなりました。お土産廃止の理屈も分からないではありません。だけど、わざわざ時間を割いて交通費を払って来ている意味も知ってほしいなあ。





今年も懇親会付き、ユナイテッドアローズ


 まず渋谷のセルリアンタワーであったユナイテッドアロースです。総会の招集通知には、懇親会は出席者の数から「中止もあり得る」と微妙な表現がありましたが、予定通りの決行されました。午後6時に始まった総会はいつものようにシャンシャン。それほど株価の下落もなく、というより、総会直前、かなり上がったこともあったのか、厳しい質問もなし。早く懇親会は始まらないのかな、の雰囲気が充満しています。
 午後7時前、懇親会のアナウンス。壇上に向かって右前から懇親会場への案内が始まります。はっきり言って、後部左側に座るのは絶対不利。案内は最後で、食べ物がなくなっている可能性があります。

高齢者に怒鳴る男、情けないなあ


 一番前の席に座っている人たちが懇親会場へ。最初なのでかなり目立ちます。案外若い人が多いです。ただし、どなたかが書いていましたが、アパレルの株主にしてはファッションに興味がない人が多そうな感じ。具体的に言えないけど、その場にいたとしたら、すぐに同感してもらえるでしょう。
 料理はいわゆる立食バーティー料理。正直、「美味しい、また食べたい」とは言いがたいものです。4つの島に同じ料理が並び、順番に取っていく仕組みですが、今回は右前にいたせいで、ほぼ全部の料理にありつけました。割り込みもなくスムーズ。ただ、目の前の40ぐらいの男が、その前の高齢女性に「いくら取りゃいいんだ」と怒鳴っていたのは、なんか情けない光景でした。

スイーツも充実


 テーブルに置かれたビール瓶からコップに勝手についで飲み、ちょうど食べ終えた頃に別室でデザートの準備が始まりました。去年のことを思い出し、タイミングよくスイーツをゲット。さっきまで料理を食べていたテーブルに戻ったところ、同じテーブルにいた女性の表情がさっと変わってので、「お隣にあります。なくなるからさっさと」と促すと、彼女はさっと消えていきました。ついでに、その後ろにいた女性たちにも伝えると、あっという間にスイーツへ向かいました。


お土産は人気のお猿さん


 7時半過ぎ、頃合いを見計らって、退散。出口ではユナイテッドアローズのマスコットキャラのおサルさんが入ってお土産。一緒に手ぬぐいも入っていますが、これも例年と同じでした。昨年、おととしと同じものが入っていて「手抜き」と言いましたが、例年の決まり事だったようです。おサルさん、結構人気でメルカリにもすぐに出品されています。

懇親会無しの日産


 週を明けて、今度は日産です。場所は横浜みなとみらいにあるパシフィコ横浜の国立横浜国際会議場です。ユナイテッドアローズは会社帰りで交通費の持ち出しはありませんが、パシフィコだと電車料金が持ち出しになります。そこで、当日の交通手段は車。パシフィコの駐車場だと30分270円なので、ガソリン代を考えても安くなる見込み。
 地下の駐車場に車をとめます。なんとなく会場が遠そうなので、早足になります。リミットは30分ですから。会場に着くと、第1会場は満杯で第2会場へとの案内が出ています。エスカレーターで第2会場に向かうと、かなり広い会場が半分も埋まっていません。懇親会をやめたせいかなあ。昨年まで株主はなかったのでよく分かりません。


お土産はチョコブラウニー9個入り


 ミネラルウォーターが置いてある席に座るように促されましたが、時間がないので、ボトルを手に取ると、さっさと出口へ。結構、重いお土産袋を手渡され、そのまま駐車場へと戻ります。
 車が展示されていそうだったので、一瞬、見ようかなと思ったけど、駐車場までの距離があったことを考慮して、なにもせずに戻りました。この間、約25分。駐車場までの距離があった分、案外、時間を食いました。
 お土産はヨコハマグランドインターコンチネンタルのチョコブラウニー9個入り。ホテルのほかの商品から類推すると、3000円ぐらいしそうな商品でした。例年のお土産は知らないけど、もしそんな値段ならちょっと高すぎ。懇親会をやらなかった分、奮発したのか。それは分からないけど、もう少し安いものでもいいんじゃないのかなあ。


 
 

2018年7月19日木曜日

ゼニ儲けはトップじゃないと 日本市場で空売りしてればいいんだ

 諸君、良いことを教えてやろう。ゼニがもうけたいと思ったら、一番手っ取り早いのが大統領と知っているかね。私が一言、言うだけでわんさと金が入ってくるのだよ。どうやるのかって?それはもちろん株だ。ニューヨーク市場が終わった時間帯を見計らって、ネガティブなことを言ってやるのさ。今で言えば、中国の輸入品に対する関税だよ。一度にはやらない。3兆円とか5兆円とか小出しにするんだ。


私の発言ですぐに売る


 株の取引をするのは日本市場だ。前の日に引け間際に大量の空売りをしておけばいい。午後になると、日銀が大量に株を買うので目立たないのさ。あの腰抜けの市場は何でもかんでも悪い方に反応する。ジャップども、私の発言に驚いて大量に売ってくれる。
 下がりきったときに買い戻せばいい。これほど確実に儲かる市場はないわ。よく見ればいい、上海もNYも欧州もだれも反応しないのに、日本市場だけが下がることが実に多い。日本の当局が何か言ってこないかだって?あの国はトップからして、私のポチ。何もできるわけがないわ。

最初にやったのはロケット坊主


 空売りして,ネガティブ発言みたいなことを最初にやったのは、ロケット大好きの坊主だよ。あいつも日本市場で空売りして、翌日、おもちゃみたいなロケットを飛ばしたり、ゴミみたいな核実験をやったりして、ぼろ儲けしてたよ。ロケット発射とか核実験を知ってるのはヤツだけ。だからできることなんじゃよ。よーするにトップだけの特権だ。
 日本の連中も拉致のことがあるので知りながら黙っていたみたいだ。とにかくロケットが上がれば日本市場は面白いぐらい下がる。地政学的リスクとか言ってるけど、北朝鮮がまじに日本に核ミサイルを撃つわけないだろう。日本の連中は平和ぼけもしてるけど戦争ぼけもしてるわ。

買い浴びせでつぶれた


 もっとも、張り子の虎みたいなおもちゃのミサイルの効力も長続きしなかったな。ミサイルが発射されるたびにがんがん下がっていた東京株がほとんど反応しなくなった。あの坊主は困ったろうな。ホントのことを教えてやろうか。俺が買い支えたのさ。坊主がいくら売っても、対抗して買ってやれば、一銭も儲からない。結局、音をあげて、俺になびいてきたのさ。

関税ネタも効かなくなった


 中国の連中、あいつらはバカじゃないなあ。俺が「中国に関税」と言うと株が下がり、中国が対抗して「米国に関税」と言えば、また下がる。その流れに気づいたのか、対抗するといいながら、すぐに対抗策を発表するのをやめちまった。いずれ対抗策は出してくるのだろうが、タイミングを見計らっているに違いないわ。

わざわざ景気を悪くはしない


 それにしても、日本の投資家ってのは、なぜあんなにチキンなのかね。マスコミどもは俺が関税をかけたことで、貿易戦争とか言ってるけど、経済のいろんな統計に変化は出てるかね。失業率は下がり、景気はちっとも悪くない。中間選挙目当てで有権者受けをやってるんだという連中は多いが、俺がわざわざ景気を悪くなるようなことをするわけないだろう。それなのにやたら怖がって株を売るとは。おかげさまで儲けさせてもらっているがね。
 株を上げて儲けられないのかって?上げるのはいろんな要素が絡みあって難しい。俺が減税や経済対策をやると言えば、上がることもあるが、その先の景気過熱を心配して下げようとする連中も多い。その点、下げるのは簡単。特にいつもびびってる連中にはな。
 次の一手はどう出るか。中国への関税ネタはそろそろ終わりだ。もっとも、使い切れないほど儲けたので、中間選挙も次の大統領選もまったく問題はない。

2018年7月14日土曜日

こんなに雄大なスポットだったんだあ 6年ぶりの浄土平、吾妻小富士

 6年ほど前、磐梯吾妻スカイラインを通って日暮れ前に着いた浄土平は、霧のために夜みたいに真っ暗、周囲が全く分からず、さっさと下りました。それが、こんなに雄大な光景が広がる絶景ポイントだったとは。例年より大幅に早く梅雨が明け猛暑となった7月初め、首都圏から久々に浄土平にドライブしました。前回は東北道の福島西インターから115号経由でしたが、今回は真逆の福島市内からスカイライン(県道70号)を通るコース。


「高い」不動沢橋


 土湯の温泉街を抜けると、どんどん標高が上がっていきます。道路わきに何台かの車が停車し、その先に橋が見えました。橋を通りながら横目で見ると、なかなかの絶景。
 「見なきゃもったいない」と橋を渡ったところのパーキングに車を止め、橋を戻っていくと、不動沢橋と書かれてました。歩いてみると、結構、強烈な高さ。高所恐怖症ではありませんが正直「怖えー」という高さなのです。「つばくろ谷」をまたいでおり、高さは84メートルと説明されていますが、もっと高い感じ。200~300はありそうな高さです。以前来たときは、存在さえ気づかず、さーっと通り抜けたようです。作家井上靖が選定し命名した吾妻八景の一つとのこと。ガスでもやって市内までは見えませんでしたが、紅葉の季節だとどれほどの絶景かと想像するだけですごくワクワク。


浄土平へ ビジターセンターにレストハウス


 火山らしく岩肌がむき出しになり、大きな岩がごろごろ転がる「天狗の庭」を通り過ぎると、ビジターセンターやレストハウスが並びスカイラインの中核的な場所の浄土平です。天狗の庭の手前付近では火山ガスの危険を避けるため窓ガラスを閉めるように示した看板が出ています。
 浄土平に到着です。左手に吾妻小富士、右手には一切経山の雄大な光景が広がります。前回、見えたのはレストハウスに吾妻小富士の登り口だけだったのに。こんな風になっているのかと感激です。岩肌から煙が上がる一切経山、岩肌と緑の木々のコントラストがとても鮮やかです。

丸太階段で吾妻小富士山頂へ


 さて、ここで最大の目標である吾妻小富士登山に向かいます。20メートルも先が見えず断念した前回。今回は頂上付近まで見えます。丸太がしかれた階段をゆっくりと登っていきます。、一応つづら折にはなっていますが、かなり角度が急でちょっと登っては休みの繰り返し。それでも15分ぐらいで火口へりに着きました。下から見たときは想像もしていなかったけど、眼前にはぱっくり口を開けた大きな火口。火口のふちをぐるりと回れるらしく、遠く真向かいに人の姿が見えます。すでに活動を終えたようで火口底には溶岩などは見えず、ただの土の土地です。


火口の周りを1周、1時間ちょっと


 左回りに歩き始めました。小石が敷かれるなど、整備されています。なだらかに見えたけど、結構、きついです。1周の4分の1ほど進むと、大きな岩で道が狭くなっています。これって登山客を楽しませるための工夫?そんな感じもします。火口側を見ると、岩壁からごつごつした溶岩が冷えて固まった風の石が突き上げています。
 浄土平から登り始めて約50分。もっとも高いところに着きました。標高1707メートル。浄土平が1580メートルなので120メートルほど登ったことになります。
 大きな岩がぽつんとあり登って座っている人もいます。天気が良ければ360度のパノラマですが、残念ながら霧が濃くて何も見えません。山のお天気はこんなものでしょう。

戻りはさすがに楽


 戻りはそのままぐるっと反対側に進みます。左回りのコースは最初きつめだけど、途中からなだらかに。ただし、戻りは結構下り勾配がきつくて、足が滑る滑る。

 すってんころりんしないように、膝を曲げて前屈みにゆっくりと下りました。若くはないのでちょっとこけただけでもとんでもないことになる恐れもありますし。もっとも数分で脱出できましたけどね。再び階段を降りて浄土平へ。トータルで1時間15分ほど。最高点部分からの戻りは早く20分程度でした。健脚な若者だったら30~40分ほどで帰ってきそうです。

ど迫力の一切経山は活発に活動中


 火口をぐるりと回るって経験は伊豆の大室山以来です。こうした火山を見るって雄大かつ神秘的で楽しいです。ところで浄土平を挟んで反対側にある一切経山。標高200メートル以上高く、壁面からガスが吹き出すなど迫力十分です。1893年、噴火して観測中の技師2人が死亡するなど活発に活動しているとのこと。穏やかな吾妻小富士とは対照的ですが、あちらも本格的な登山ができるようです。

一切経山

2018年7月11日水曜日

暴力とエロス 映画芸術1975年のベスト10

 映画芸術という雑誌がある。現在も発行され、毎年、映画の年間ベスト10、ワースト10を発表しているようだが、1980年ごろには休刊し,その後再刊されたようだ。70年代半ば、そんな映画芸術を購入しており、ベスト10特集号だけはなぜか保存していた。1976年12~1月新年特別号を久々にめくってみた。


グラビアは洋画ポルノ10 3位にディープスロート


 単純にベスト10かと思ったら、巻頭から続くグラビアはなんと洋画ポルノベスト10。1位、巨大なる男とジュステーヌ 2位、ナチ収容所・悪魔の生体実験、と全く知らない作品が続く。3位に登場するのが、あの有名な「ディープスロートミスジョンズの背徳」だ。
 続いて、なぜか当時ロマンポルノが人気を集めた日活の興収ベスト10が並ぶ。1位は東京エマニュエル夫人、2位は続女の4畳半。


日本映画 2位は実録・阿部定


 本誌でようやく日本映画、外国映画のベスト10発表だ。
 日本映画は1位、新幹線大爆破 2位、実録・阿部定 3位県警対組織暴力。ワーストは青春の門 同胞、金環蝕の順番だ。
 男女の猟奇事件である阿部定をテーマにした作品、仁義なき戦いをヒットさせた深作欣二のやくざ映画。かなり偏った選者のベスト10とはいえ、エロと暴力は好まれていた。1975年、記憶をたぐり寄せても何も出てこないが、ベトナム戦争が米国の敗北で終結した年だったかな。

ペキンパーのバイオレンス映画 外国1位


 外国映画は1位、ガルシアの首、2位、愛の嵐 3位ルシアンの青春。ワーストはタワーリングインフェルノ、チャイナタウン、ディープスロート。ガルシアの首はバイオレンス映画の巨匠、サム・ペキンパーの作品。ほとんど頭から消えているが,たぶん、銃弾が飛び交う映画だったのだろう。愛の嵐はナチ収容所の過去を描いた作品。シャーロット・ランブリングが妙に怖い女を演じていたような記憶がある。どちらにしても,エロと暴力だ。

ルーカスもスピルバーグもいなかった


 考えてみると、あのころの映画って、ホントに血しぶきと女性のヌードが多かった。ポルノが解禁されるなどの流れがあったためかもしれないが、それにしてもごく市井の人々を描く映画が少ないし,評価されないような気がした。スターウォーズやジョーズなどその後世界の映画界を席巻するジョージ・ルーカスやスティーブン・スピルバーグが登場する直前であり、ダイナミックな作品もまだ登場していなかった。
 もっともルーカスやスピルバーグは多くが大人から子供まで楽しめる作品を作った。その点、映画芸術ベスト10は大人、それも男が好きな作品が並んでいる。映画を見るという行為は、まだそういう時代だったのだろう。

 ちなみに2017年のベスト1はキネマ旬報と同じ「夜空はいつでも最高密度の青色だ」。ふつーになっちゃかな映画芸術。

2018年7月9日月曜日

あら探しネット記事 芸能人たたいて広告料稼ぎ?

 先日、ネットで
 辻希美、「今年水不足なのに…」自宅プールを自慢する無神経さに批判殺到
という記事を見つけた。
 元モー娘。でママタレントの辻希美が自宅のベランダに大きなプールを作り、遊んだという内容をブログにアップ。それに対して、関東地方が例年より早く梅雨明けし、水不足が心配されるとして、厳しいコメントが寄せられたという記事だった。そのネタを元に「水不足の懸念が払しょくされるまで、当面の間はブログでのプールアピールは避けた方が無難だろう」と結んでいる。

http://dailynewsonline.jp/article/1474604/


早い梅雨明け 自宅プール作りの辻希美非難



 一見、ネットの声を取り上げた公平な記事のように見えるが、どう見ても「早い梅雨明け」→「水不足」を勝手に連想し、条件反射的に「芸能人が自宅でプール遊びとはけしからん」と発想だろう。
 折しも、記事がアップされた7月4日は台風7号が北上-東進し、水不足どころか大雨被害が懸念されている状況。毎年、水不足のときに取り上げられる首都圏の水がめ「矢木沢ダム」も貯水率が60%あり、行政側もまださほど心配はしていない。
 そんな中で、プールを作っただけで辻希美をたたく発想。どうしてそんな「あら探し」をやらなきゃいけないのか、理解に苦しむ。

真に有益な情報を提供?だそうだ


 この記事を掲載したデイリーニュースオンラインとサイトは「偏向的なバイアスのかかったニュース、広告至上主義の記事などが数多く見受けられ」「こうした諸事情から解放されたメディアとして、自由な論説の場を創造することにより、読者にとって真に有益な情報を提供する」ことが目的」で作り上げたという。
 こんなご立派なことをおっしゃってる割には、飲み屋でビール片手に程度の話をこえておらず、芸能人をたたけばヒット率が上がり広告収入が入るという商売の臭いがプンプン。こういうネット世界はいやだなあ。

2018年7月6日金曜日

納得できない思いも 評価しにくい万引き家族

 カンヌ映画祭で最高作品賞であるパルムドールを獲得した「万引き家族」を見た。万引きなどという特殊な世界を取り込むことで、特段面白くもない家族の日常を延々と描いて、飽きさせないというのは、是枝裕和という監督さん、相当な手練れのように感じた。(パルムドール監督だもん、当たり前か)。ただ、こういう映画が芸術作品として評価されるのか、とやや納得できない思いも残った。ましてやフランス人に分かったのかなあ。


 ネタバレとなるので以降はご注意。


「家族」関係が分からない 樹木希林はどういう立場?


 見落としただけかもしれないけど、何だか釈然としないことがいくつかある。樹木希林のばあさんは、リリー・フランキーと安藤サクラとどういう関係にあるのか。松岡茉優が別れた夫の孫ということは、再婚した夫の子供に金を無心に行くことで分かったが、それ以上のことは分からなかった。だから、なんで一緒に暮らしていたのか、謎になるばかり。


どこまでも推察でしかない


 リリー・フランキーと安藤サクラの関係もそう。DVに遭っていた安藤とフランキーが結託して夫を殺したようだが、安藤が取調中に「判決」という言葉を出したことで、過去に起き、フランキーが服役したことまでは推察できた。病死した樹木希林の死体を埋めた罪は「あの人は前があるから」と安藤サクラ1人がかぶったこともなんとなく想像できた。でも、それは想像の域を出ておらず、どこかで明示されたわけではない。

 男の子のこともそうだ。刑務所の面会で安藤サクラは「松戸のスーパー駐車場で」誘拐したことを本人に言ったが、それはいくつぐらいで、どういう動機か全く分からない。小さいころならお母さんと呼ばせているだろうし、でも、男の子はおばさんと呼ぶ。取調官「子供ができないのは分かるが」というセリフで動機を推し量れというのだろうか。

偽物の家族の崩壊って?


 つまりは子供2人を除いて大人4人が何のつながりで集まったのか、よく分からないままストーリーが展開して、家族が「崩壊」していく。そこがどこか気持ち悪いのだ。
 もっとも是枝監督はそんなことはどうでもいいと考えていたかもしれない。家族の絆などというものが血縁があろうとなかろうと、できるときはできるし、壊れるものは壊れると言いたかったのだろうから。

なぜか麺類を食べてばかり


 ところで、彼らが集まったとき、なぜか麺類をずるずるすするシーンが多い印象を受けた。最初に少女を連れてきたときはうどん(たぶん)。クリーニング店を首になった安藤サクラがリリーフランキーにセックスを迫る場面はそうめん。フランキーと少年が別れる前に食べるのはカップ麺。おむすびでも茶碗のご飯でもなく、麺なのだ。そこに何か意味を持たしているのだろうか。ずるずる食べる音は決して美しいとはいえない。

あっぱれ、安藤サクラ


 松岡茉優を風俗嬢にして、下着で登場させたり(上半身だけだが)安藤サクラとふらんきーのセックスシーンで、長々と安藤のヌードを見せたり、今どきの映画としてはサービスショットも用意されていた。これも是枝のうまさなのだろう。それにしても、30ちょっと過ぎたばかりなのに安藤サクラのボディが熟し切っていたのにはびっくり。どうみても40代、この映画の役をこなすために体重を増やしたのかしら。だったら「アッパレ」だ。

 ただし、カンヌの審査委員長を務めたケイト・ブランシェットが絶賛した「泣き方」ってどこのシーンのことか結局、分からなかった。

2018年7月4日水曜日

がん寛解、今度は糖尿病予備群

HbA1c、正常値超える


 いやあびっくりした。死ぬほど厳しい抗がん剤治療が終わって太り続けていることは分かっていた。しかし、糖尿病予備群になってしまうとは。血糖値は125、HbA1cは6・4と糖尿病と判定基準の6・5まであとわずか。主治医からはがんの方は大丈夫だけど、こっちの方を気をつけないと、と言われる始末。せっかくがんは寛解状態が続いているのに、ほかのことでつらい目に遭ったり死んだりしたくなーい。


抗がん剤治療で発症前より10キロ減


 3クール7カ月に及ぶ治療が終わり、寛解状態になって丸2年。致死量に近いとも言われる抗がん剤投与中はほとんど食べられず、最後には水すら飲めなくなり、点滴が唯一の水分補給手段という状態まで陥った。その結果、退院時の体重は、発症前から約10キロ減の71キロ。退院1カ月後に様子を見に来た友人は、あまりの激やせぶりに「あいつはもうダメだ」と思ったそうだ。
 退院後、ゆっくりと胃腸の調子が回復し始める。体重は、月2キロのペースで戻り始め、半年後には発症前に戻った。ただ食事量は減っており、お茶碗のご飯は2杯から1杯半に。ラーメンやパスタ、カレーといった単体ではとても足りなかった食事が単体で十分おなかいっぱいになった。味覚がもどってなかったせいもあった。

退院半年で体重は元に


 半年を過ぎると、味覚は戻り、食事もおいしくなり、量も少し増えた。週3日会社にも出勤し始め、片道1時間半の通勤をするようになったこともあり、体重の増加はそれほど激しくはなかったが、とうとう発症前を超えた。それ以降、一進一退を繰り返しながらも、退院1年半後の今年1月には87キロ台に達した。ズボンやシャツなどがみんなきつくなったが、抗がん剤治療による体力の低下は戻っておらず、体を動かして体重を減らすなどという手段はとれない。

徐々に運動を増やしていたが

 もっとも、今年に入ってからは、発症前の半分ぐらいだが泳いだり、歩いたりできるようになった。一方で体力が回復したのか、運動しても体重は減らなかった。そんな中、午前中を中心に頭がぼーっとすることが多くなった。110前後と低めの血圧も5月の診断で140台といきなり高くなった。そして、3月、6月の血液検査。HbA1cはそれぞれ6・4、6・3。血糖値も125とぎりぎりの値だった。コレステロールは正常値だったが、中性脂肪は400(正常値は150以下)を超える高さだった。いわゆる肥満。加齢による新陳代謝の低下や、長期治療による筋肉量の低下も原因だろうが、退院後、胃の調子が悪く、空腹にしないため、ちょっとずつチョコなどおやつを食べ続けていた。

メタボを懸念、でも死ぬのはやっぱりがん


 そんなデータや私の訴えを聞いた主治医は「メタボ系のデータが心配」と指摘した。60を過ぎると、血圧やHbA1cなどが急速に悪化する人が多い。こまめに血圧を測り、体を動かすことを心がけるようにと指示された。取りあえず、出勤時、午前中のおやつをやめることにした。休みの日もポリポリ食べていたスナック菓子も減らし、運動量は発症前の3分の2を目標に増やすことにした。3食の量は退院時より増えたといっても、発症前に比べるとかなり少ない。これで9月の検査でどういうデータが出るか。ちなみにがんに関してはCT検査などから「まったく心配はない」だった。

 ところで、主治医に聞いてみた。「私のようながん患者がメタボや心臓血管系の病気で死んだケースはありますか?」。すると答えは「見た経験はない」だった。やっぱり死ぬのはがんか。そこからは逃げられそうにない。

2018年7月3日火曜日

メリーポピンズで初めての曲を聞いた

 ふとミュージカル・メリーポピンズの曲が聴きたくなった。ユーチューブで探したところ、「メリーポピンズが名曲多すぎて困る」という題名で何曲か一緒になってアップされていた。

メリーポピンズが名曲多すぎて困る




 聞いているうちに「あれっ」と思った。聞いたことがない曲が含まれていたためだ。メリーポピンズのオリジナルサントラのレコードは持っていなかったが、中学生のころ、NHKFMの「ミュージカルへの招待(たぶんそんな番組名)」で全曲をエアチェック(録音のことをそんな風に言ってた)して聞いていたし、映画も見ていた。
 「チムチムチェリー」「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」「2ペンスを鳩に」「凧をあげよう」「お砂糖ひとさじで」などおなじみの曲以外で次の2曲は初めて聴く曲だった。

この2つ

「Anything Can Happen」
「Practically Perfect」


作曲はやっぱりシャーマン兄弟?


 ネットで調べてもよく分からなかったが、おそらく映画版にはない舞台オリジナル曲のようだった。ともにメロディアスな曲。旋律もよく思わず口ずさみそうな曲だった。メリーポピンズは全体として、歌いやすい曲が多いけど、この2つも流れに乗っている。メリーポピンズの元々の作曲者であるシャーマン兄弟の手によるものなのかしら。

今年のクリスマスに新作 44年ぶり?


 最初はジュリー・アンドリュースの声だと思い、サントラに入ってる曲から、この2つの曲があったのか記憶を呼び起こそうとしたが、よくよく聞いてみると、違う声に聞こえた。いずれにしても、まさに「メリーポピンズが名曲多すぎて困る」感じではある。 
 ところで、メリーポピンズのことを検索していると、続編「メリー・ポピンズ・リターンズ」が制作中と知った。エミリー・ブラントという女優が主演。公開は日米とも今年の12月25日。つまりクリスマスプレゼントなのだ。

https://www.youtube.com/watch?v=PzcaR1N0pTI

 若き日とういうより、子供の頃見た映画を今ならどう感じちゃうのか楽しみだ。