侵された枝をせん定
昨年6月、よく分からないまま農薬をかけたり、幹に巣くったカイガラムシをこそげ取ったりしたが、みじんも効果はなく、年明けの収穫期には木全体がカイガラムシに覆われるようになっていた。
そこで始めた作戦のポイントは2つ。1つはカイガラムシに汚染された枝葉幹を切り落とし、マシン油製剤を噴霧することだった。まず2月、シルバー人材センターに依頼し、枝をせん定した。切り落とした枝を見ると、カイガラムシが存在しない枝などまったくないほどのひどさ。すす病という、カイガラムシが起点になって発生するみかんの実を真っ黒にするに病気のために、きれいな実はほとんどなく、収穫量も50個ほどしかなかった。
マシン油噴霧で姿消える
2つめのポイントは、ほぼカイガラムシに侵された枝がなくなったところで、マシン油製剤の噴霧だった。農薬の一種ではあるが、文字通りマシン油を製剤化したもので、カイガラムシを窒息死させるようなもので、農薬的な怖さは感じない。指示通り薄めて、まんべんなく噴霧した。ちなみに噴霧器は手押し式の600円ほどのやつだ。
せん定を行ったのは2月で、直ちにマシン油を噴霧。4月に訪れたとき(ミカンの木は遠い実家にある)少しカイガラムシがいるのを見て、連日噴霧した。その結果、6月初旬、カイガラムシが本格的に増殖し始めるシーズンにもかかわらず、あの気色悪い白いつぶつぶを見ることはなかった。
6月になっても枝は伸びず 復活を願うのみ
だが、しかーしである。ミカンの木は枝も伸びていなければ、葉っぱもほとんどないのだ。例年であれば、6月になれば枝が伸び、うっとうしいほど多くの葉っぱに覆われるのが、枝の先にぽつぽつと葉が見えるだけ。これで、実がなるのだろうか。正直、絶望的に思える。
ただふと思う。強烈な抗がん剤治療を受けた私の体は髪の毛どころか鼻毛まで抜け、白血球はゼロとなり、血小板、赤血球はともに生きるためのギリギリの数値まで落ちた。それでも、治療を終えてしばらくすると、いずれも元の戻った。がんが消えた上で。
ミカンもそうなってくれないか。カイガラムシというがんを根絶やしにし、また元気な姿を見せてほしい。もちろん300個ものきれいな実をつけたあのころのように。
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