相談のハードルが高い?
4月25日付朝日新聞に談話を載せているセクハラ労災訴訟を提起した佐藤香さん。「女性記者は告発するまでの間に、ものすごい葛藤があったでしょう。セクハラは相談にいたるまでのハードルがとても高い。恥ずかしいし、働きづらくなるかもしれないし、嫌がらせを受けるかもしれない」と語っている。
しかし、女性記者は相談した上で、上司側、つまり会社側がびびって放置しただけの話。そんな「告発するまでの間に、ものすごい葛藤があったでしょう」なんてことはないようだ。その上、記者は会社が対応しないならと、週刊新潮にネタを持ち込む。どう見たって「セクハラは相談にいたるまでのハードルがとても高い」わけではないのだ。
次官に緊張感が皆無
当然のことながら、記者と取材相手、中でも官僚や政治家はとても緊張した関係にあるはず。はっきり言ってテープを隠し持つのはもってのほかだが。なぜなら、ばれたら一生、記者としては信用してもらえなくなるからだ。たった1回きりでそれで記者をやめてしまうのなら構わないが。それぐらい厳しい仕事だし、怖い存在だ、記者は。
次官はそのことを知っていたはず。この事件の構図は、そんな怖い人を相手にしながら、緊張感もなく、ばかなことをやってしまった次官のレベルの低さにある。「浮気しようね」「これからがうんこだから。胸触っていい?」「手縛っていい?」。掲載されたテープのやり取りを、見ると、こりゃアホだというやり取り。記者と向かい合っているという緊張感が皆無という珍しい状況だ。
怖い相手にまるでピンサロ発言
これぐらい次官を弛緩させてしまった女性記者はある意味、優秀とも言える。勝手な推測だが、彼女はよくあるセクハラぐらいにしか考えていなかったのではないか。それで日本の財政を預かる役所のトップをすっ飛ばしてしまったのかもしれない。そんな気がしてならない。
ところでこの福田という次官はどういう男だったのだろう。霞ヶ関でもトップの力がある財務省の官僚だ。20代でも地方の出先の幹部を務めるような立場にあり、いくらでも誘惑されるような機会はあったはず。もちろんそれで、今回のようなセクハラをやっていれば現在のような出世はなかったはずだが。
いずれにしても、時に相手をおとしめ、追及によって取材相手を死に至らしめることもある記者を相手に、まるでピンサロのような発言を繰り返した今回の出来事、いくら何でも情けなさすぎる。
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