2018年5月5日土曜日

存在そのものが邪魔?新幹線の新尾道駅 だれも使わなくなった

 現地に詳しくない観光客からすれば全く不親切で、地元の人にもほとんど役立っていないと思ったのが山陽新幹線の新尾道駅です。尾道と言えば、若い女性を中心に観光の町として人気を集めているのに、この新幹線駅の存在は邪魔な感じさえします。
 そんなことを感じたのは2018年春、7年ぶりに観光で尾道に立ち寄ったときのこと。何も考えずに1時間に1本ほどのこだまに乗って新尾道駅に降り立ち、観光のスタートになる在来線のJR尾道駅に行くバスの少なさに唖然。待つ時間がもったいないので、仕方なしにタクシーで向かいました。時間は十数分ほど、1200円ちょっとの料金。


在来線尾道駅のアクセスは福山、三原変わらず


 帰りは同じ轍を踏むまいと、尾道駅前で路線バスをゲット。時間はタクシーとあまり変わらず、料金は190円。やっぱ損な気分です。それでも、新幹線駅が在来線とつながってないことはたまにあるので、こんなものと気にしていませんでした。
 しかーし、それぞれ東西に隣り合う新幹線停車駅の三原、福山とのアクセス時間を調べてびっくりしました。在来線で尾道-三原は13分、尾道-福山も20分で新尾道からのバスの時間とあまり変わりません。在来線はバスのように30分に1本なんてことはありません。つまりは西から尾道に行くのだと、三原で新幹線を降りて在来線へ、東からだと福山で降りて在来線に向かえばいいだけのことです。特に福山はのぞみの停車駅でもあります。便利さがまるで違います。

新幹線駅なのに弁当もない


 新尾道ではさらに困ったことが。新幹線に乗る前に弁当を買おうと思ったら、駅の土産物屋には弁当は置いてませんでした。あるのはお土産ばかりです。平日の午後5時半頃のことでしたが、売り切れたのか、平日だから置いていないのか。まあ、当然のことでしょう。1日の平均乗降客は1000人に達するか達しないか。開業時に比べても減っているのです。地元の人でさえ、使っていないのでしょう。

さっさと廃止すれば?在来線には新駅舎


 1988年の開業当時、尾道はそれほどの観光スポットではありません。それなのに、乗降客が増えてないということは、観光客すら利用していないということでしょう。
 ウィキペディアには、地元の請願による「請願駅の失敗例」と指摘していますが、まさにそんなものでしょう。当時、これを誘致した人は、もう死んでいるか、たぶん、何の責任も取らずに知らぬ顔の半兵衛でしょう。観光客に迷惑をかけないためにも、さっさ
と廃止することをお奨めします。
 そうそう、在来線の尾道駅は駅舎を丸ごと壊し、新しい建物を建設中でした。従来よりはるかに大きく、充実させようという意図が感じられます。たぶん、尾道の人たちは新尾道を見限ったのでしょうね。さもありなんです。

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