2018年5月11日金曜日

終わったと言ってほしかった あしかがフラワーパークの大藤

 見頃を過ぎた花って、皆さんはどんな状態をイメージしますか?桜の場合、満開が終わり半分ぐらいが散った状態かな。ただ、ソメイヨシノは散っても八重桜は残ってますよね。紅葉の場合はかなり枯れ木が増えた状態。完全に終わってしまえば、桜は葉桜、紅葉だと、「終わり」などと言うと思っています。そんなイメージで5月4日に出かけたのが、大藤で有名な足利フラワーパークでした。ホームページでは「大藤は見頃を過ぎた」と書いてあり、見頃のキバナフジがお迎えと書いてあり、それなりに大藤も残っていると判断したためでした。そして、残念ながら大藤は終わってました。「見頃を過ぎた」段階ではありませんでした。


例年であれば見頃、で2、3分は残ってると予測


 ご存じのように今年、桜は首都圏では4月を待たずにほとんど終わってしまいました。それに続くツツジも4月初めから咲き始め、新緑も4月半ばぐらい見られるようになりました。例年であればGWあたりが見頃でしょうけどね。
 だから「見頃を過ぎた」段階なら、悪くても2、3分は残ってると予測してました。かなり希望的観測ですが。GWでもあり、お客さんが多い午前中は避けて、午後3時ごろ臨時駐車場に到着しました。この時間になると、東北道下りは渋滞もなくスムーズに走ります。かつて田んぼだったとみられる広大な駐車場にびっしり車が停まっています。

CNNが「世界の夢の旅行先」


 かつて水田用とみられる水路脇の通路を歩いて入口に向かいます。入場は西ゲートからでした。料金は1300円。アトラクションもなく、花を見るだけというこの種の施設としては少し高めです。驚く(こともないけど)のは、聞こえるのが中国語ばかりということ。最寄り駅のあしかがフラワーパーク駅ができてたというものの、かなり田舎のここへ来るのは外国人客にとってハードルが高そうに感じるけど、そうでもないのかなあ。
 チケットを買って入ると、正面が大長藤でした。フラワーパークの観光パンフにいつも登場する長く幻想的な藤。満開時には花房が長さ100センチ以上にもなり、風に揺れる姿はフラワーパーク最大の売り物でしょう。観光パンフには米CNNが「世界の夢の旅行先」の一つとしてあしかがフラワーパークを選出。日本国内では唯一選ばれたと書いてあります。

キバナフジは咲いていても


 残念ながら、終わっていました。花びらが散って長細く、それもおそらく半分以下に縮んだ茎がぶら下がっています。もちろん色はなく、白っぽい枯れ藤が残っているだけです。これじゃ見頃どころか「終わり」というほかありません。遠く今が見頃というキバナフジの艶やかな黄色い花が見えています。シャクナゲはなかなかの大輪が見事です。時期的にはまだ早いバラも美しい花を咲かせています。しかし、大藤は終わり。樹齢150年、直径1メートルもありそうな太い幹から四方八方に枝を伸ばす巨木の姿は迫力がありますが、今年の花は終わっていました。申し訳ないけど、わざわざ来る意味があったのかなあ、と反省しきりです。「見頃を過ぎた」とは「終わった」という意味でした。


外国客に申しわけないよーな


 ゲートを入るとき、多いと感じた中国人観光客の姿はパーク内もかなりの多さ。ポーズをとって何度も何度も写真を撮る独特なビヘイビアで、一目で分かります。彼らだってあの幻想的な藤を見るため、海を越えてやってきたのでしょう。それなのに、こんな状態を「見頃過ぎた」と言われたら。なんか申しわけない気持ちになってしまいます。
 パーク内には植木や苗を売っている売店のほか、レストランや食堂もあり、1日をゆったりすごせそうだけど、あたりまえのことだけど、花には時期があり、全部を一斉に楽しむというわけにはいかないです。
 西ゲート反対側の正面ゲート付近まで歩いて、Uターンし、キバナフジのトンネルに向かいます。80メートルもあるそうだけど、残念ながらトンネル全体を覆い尽くすほど木の量がありませんでした。


画像をこまめに公開してほしい


 桜の場合、千鳥ヶ淵、目黒川、隅田川公園に靖国神社、いずれも無料。だから、てきとーな情報でも気にはならないでしょう。しかし、料金が必要なフラワーパークは別。こまめにきちんと伝えるべきです。見頃を過ぎたなら、その段階の画像を公開してほしい。「見頃」か「終わり」の判断は見ればはっきりしますよね。
 ゲートを出るとき、係の人に聞いてみました。「大藤はいつ頃が見頃だったの?」。「2週間ぐらい前ですかねえ」。「それ、早く言ってよぉー」

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