2018年5月27日日曜日

シャンシャンももう1歳 赤ちゃんじゃなくなっちまった

 昨年6月に誕生した上野動物園のパンダ・シャンシャンを5月24日に見てきました。生後間もなく1年。母親のシンシンと比べれば一回りも二回りも小さいものの、単独でいると、立派にパンダ。どうも時期を外したみたい。子どもってあっという間に大きくなるもんなあ。

午後1時前に、3時40分の整理券ゲット


 6月5日から先着順に変わるそうですが、見に行ったときは整理券方式でした。平日だし、整理券終了なんてこともないだろうと、午後1時前に上野動物園に到着。600円のチケットを買い、さっさと入場すると、入口横のテントで整理券が配られていました。1人1枚だそうで、何人分かをまとめてもらうことはできません。


 整理券は15時40分の回。あと3時間近くあります。入口横にあるパンダ舎。行列用にポールで通路が区切ってありましたが、待っている人がいないし、行列もできていません。すぐに見せてくれたらいいのに、といいながら、園内に向かいます。ふと見ると、雄パンダ、つまりシャンシャンのお父さんリーリーが屋外の別の舎にいて、1匹で笹を食べています。こちらは自由な観覧、そうかあ、あくまでもシャンシャンだけなのね、と妙に納得します。


ほかの動物でぶらぶら


 この日、好天に恵まれたのは嬉しいけど、日なたは結構暑い。上野動物園で動物を見るのは子どもが小さいころ以来なので、もう何十年ぶり。東園から西園と歩き、こんな風に離れていたっけ?西園では食堂で昼食。1時半ごろ、パンダの整理券が終了したとの園内放送が流れていました。30分到着が遅れると、やばかったなと胸をなで下ろします。
 食後、東園に戻りヒグマやライオン、虎、ゴリラなどおなじみの動物を見て回ります。かつてぽつんと不快そうな表情が話題になっていたゴリラ君も、ゴリラの住む森という広めの施設に入っており、家族がそろって余裕がある感じ。赤ちゃんを中心にほほえましい雰囲気を醸し出していました。

30秒ごとに移動して鑑賞


 午後事3時半、いよいよ待ちに待ったシャンシャン観覧の時間になりました。パンダ舎前に行くと、数十人が待っていますが、次々と中に案内されおり、あまり待たされ感はありません。10分もしないうちに順番が来ました。7、8人のグループごとに中に入ります。パンダ舎前の通路は4つに仕切られ、30秒ごとに隣に移動する流れでした。


 最初の仕切りに入ったとき、パンダ母子は屋内の2つの部屋にそれぞれ別れてました。目の前にいるのは母パンダ。どうしても、隣の部屋のシャンシャンに目が行きます。30秒たって次の仕切り。見るのはシャンシャン。木の上でササを食べています。30秒、次の仕切りでようやくシャンシャンの正面に来たと思ったら、母親のいる部屋に行っちゃいました。4つ目の仕切りからは何も見えません。合わせて2分。母子が一緒にいないと、シャンシャンがどれぐらいの大きさか判別つきません。単独で撮った写真では、大人のパンダと変わりませんでした。

 6月5日から先着順になるそうですが、観覧の仕方はどうなんだろう。もし同じであればたったの2分。あっという間は変わりません。成長したシャンシャン。可愛い時期は少し過ぎたようです。まあ、焦ることもないでしょう。

2018年5月25日金曜日

米朝会談中止も日経平均の値動き小幅 胸なで下ろす

 5月24日の午後11時前、テレビで「トランプ大統領が米朝会談中止」のテロップが流れたとき、頭をよぎったのは「明日の東証は暴落だ」だった。朝鮮半島情勢が再び緊迫化し、投資家はリスクが大きい株取引から逃げ出すと思ったからだ。だが、相場はそんな簡単ではなかった。日経平均株価は安く寄り付いたものの、わずか57円安いだけの22380円。間もなくプラスに転じるなど、小幅な値動きに終始した。私のように「下がったらどうしよう」とびびっていた個人投資家の多くは胸をなで下ろしたことだろう。それにしても、相場の先行きを読むことはホントに難しい。

悲観的な投稿のオンパレード


 米朝会談中止を受けて、株のサイトでは「ダメだ」「暴落だ」「どうしよう」などの悲観的な投稿のオンパレード。もちろん、売りあおりの投稿もかなりあるだろうが、多くの人は大幅な下落を予想したはず。ニューヨーク市場は中止の速報後、どんどん下がり始め一時280ドル安となり、シカゴ日経先物も大きく下げ始めた。といって、一般の投資家は日本の夜中にどうすることもできず、じりじりするだけ。「どうしようもない」と言って寝た人も多いだろう。暴落しないことを祈りながら。

ニューヨークは小幅下げ 韓国も値動き少なく


 ところが、朝起きてマーケットを見てみると、NYはひけにかけて持ち直し75ドル安。情勢が緊迫したときに「安定資産」として買われやすい円は、それほど変化なく、円高も進まなかった。東証の日経平均も上記の通り。一番、大きな影響がありそうな韓国の株式市場も小動きだった。

すでに2日で500円以上の下げ 市場は楽観論なのか


 どうしてこんなことになったのか。正直なところ、さっぱり分からない。この数日、北朝鮮が攻撃的な声明を発表し、会談拒否をにおわせる一方、トランプが輸入自動車に対する25%関税を示唆するなど、きな臭い空気が漂い、その影響か、日経平均に限ってみると、23、24日の2日間で500円以上の大幅な下げになっていた。それだけに、2016年の英国のEU離脱の時のような1000円を超える下げも覚悟していたはず。中には25日の寄りつきで空売りを仕掛けたご人もいるだろう。

 さて、この先どうなるのだろう。トランプが金正恩に送ったという書簡や、北朝鮮の反応を見る限り、汚い言葉での非難の応酬という雰囲気はなく「6月12日は無理でも、どこかで会談をするしかない」という双方の思惑のようなものを感じた。どちらかといえば楽観論を感じさせるやり取り。市場はそこを読み取ったのだろうか。北朝鮮情勢が悪化すると、よく「地政学的リスク」という意味不明な説明がなされる。そんなリスクは消えてなくなり、株価の右肩上がりを祈るのみだ。

2018年5月24日木曜日

無理矢理世界遺産にしちゃダメじゃん 萩の恵美須ケ鼻造船所跡

 さすがにこれを見た多くの観光客ががっかりしたはずだ。いくら何でも、世界遺産と呼んではいけないし、観光化してもいけない。海沿いのただの宅地なのだから。幕末の志士たちのある意味、聖地である山口県萩市。当時としては大型の船が建造された恵美須ケ鼻造船所跡のことだ。無料貸し出しのタブレットPCで再現画像が見られるというが、そんなことを言ったら、何でもかんでも世界遺産になってしまう。


発掘中、単なる空き地

恵美須ケ鼻造船所跡は萩市中心部から数キロ東にある。漁港の中を通り抜けていくと、まるで石垣のような石積みの防波堤が見える。上がってみると、見えるのは海だけ。ふと目を陸側に向けると、テープで区切られ、遺跡を発掘中のような光景が見えた。そばには小さな小屋。「もしかしてここ?」と思ったら、やっぱりそこだった。
 とにかく何もない。あるのは土地だけ。小屋に説明の女性がいて、声をかけてきた。発掘中なので何もお見せできませんけど。ここには、一般の住宅が建っていました。それを撤去して発掘が始まったんです。あちらの防波堤は当時の物です。うーん、とはいってもなあ、ここが世界遺産といわれても。


建物礎石ならどこでも


 萩に本拠があった長州藩は幕府の要請を受けて、1856年、この場所に洋式大型船の造船所を建設。洋式軍艦「丙辰丸」(全長25m、排水量47t、スクーナー船)が、また万延元年1860には2隻目の洋式軍艦「庚申丸」(全長43m)が進水する。
 説明板を見ると、ここにさまざまな建物が建っていたことが書かれている。おそらく礎石の跡があったのだろう。とはいえ、横浜などで人気になっているドックがあったわけでもなさそうだし、古い建物の礎石などどこででも見つかる。日本の近代造船の先駆けとはいっても、ここで作られた船は上記2隻だけで、作られた船が歴史に残っているわけでもない。

失望して帰る姿は見たくない


 バーチャルリアリティーの画像を作ったといっても、それはネットで見られること。現地でただの空き地を見ていても、まったく何のイメージも湧かないのだ。
 この造船所跡などが含まれる「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」は何だか中途半端なスポットが多い。おまけに松下村塾をそれに含めちゃうなんて、これもまたどこか無理があるのだ。
 外国人観光客にとって、観光する場所を決めるとき、世界遺産というのはものすごく参考になる。だからといって、単なる空き地を世界遺産と位置づけてしまうのは、非常に違和感がある。わざわざ時間を割いて遠くからやってきた人が「失望」して帰って行く姿はだれも見たくない。

2018年5月22日火曜日

株取引、考えることは同じようなもの 決算発表後の乱高下に遅れ取る

 株を見ていると時にみんな同じようなことを考えるものだと、笑ってしまうことがある。そして少しでも躊躇していると、大幅に下落してあっという間に儲けを失ってしまう。ところが、それが数日中にあっという間に回復して、また儲け損ね。だからこそ面白く、また難しい。

 そんな場面に出くわしたのが、5月18(金)日と21日(月)で損害保険のSOMPO株の乱高下ぶりだ。2016年末ぐらいから4000円と4500円の間を行ったり来たりするボックス相場に入っていたSOMPO株は、3月ぐらいから上昇傾向で17日終値で4753円と、年初来高値に近い株価をつけていた。それがさらに爆発したのが、18日午後の決算発表後だった。

取引中、好決算発表で暴騰


 午後2時40分という取引時間中の発表で、いきなり株価は暴騰、前日終値比186円高の4939円で取引を終えた。一時は4968円。発表がいわばイケイケどんどんの内容だったからだ。発表では、2018年3月期の連結経常利益は前の期比41%減の1418億円に落ち込んだが、19年3月期は前期比2倍の2900億円に急拡大を見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったとした。さらに年間配当は前期比20円増の130円に増配する方針とし1300万株の自社株買いを明らかにした。

週明け、上がるか下がるか、やきもき


 今期、つまり2019年3月期に利益倍増、増配、自社株買い。ある意味良いことずくめに市場は反応したのだ。残念ながら、そのことを知ったのは後場が終わった後。単位株は持っており、少々儲けは出ていたため週末になってすごく気になり始めた。「あの暴騰から見て、週明けは下がるかも」、あるいは「決算内容のよさからさらに株価上昇も」。強弱双方の考えが頭をよぎったまま、週明けに突入した。

ほとんど寄り天、後は下がる一方 東京海上との落差


 前週末31円高で寄り付きすぐに4977円の年初来高値になったものの、その後は下がる一方。株価を見るたびに下げているとの有様。午後には一段下げ、引けにかけて何と4600円を割れ、終値は4599円。前週末終値からの下げ幅は340円に達した。ほとんど「売りの倍返し」。この日の最高値4977円、最安値4592円で、1日の幅では実に385円の乱高下ぶり。

 同じように18日の取引中に決算発表した東京海上ホールディングス。18年3月期の連結経常利益11減、19年3月期は前期比30増、年間配当は前期比20円増、自社株買いと似たような決算内容で、18日は160円高と値を上げ、21日も53安の5437円とそれなりに値を保った。

 かたや300円超えの大幅下げ、かたや変わらず。なぜこんな差になったのか説明など不可能だろうが、業界トップの東京海上と3位のSOMPOの差ということにでもなるだろうか。そこそこ儲けが出た株主が、SOMPOはイマイチ信頼度が低く今が売り時と判断して、一斉に売ってしまったことが、この下落につながったのではないか。いったん下がれば、売りが売りを呼ぶ展開ということか。

一瞬の判断ミス


 朝、出遅れた私は結局、そのままになってしまった。9時10分頃、株価を見た時にはすでに200円近い下げの4700円台だった。22日に少しでも持ち直すことを願うのみだが、340円も下げたのだから、少しは上げてくれるだろうと楽観はしている。どちらかといえばディフェンシブな株で300円もの値動きは、異常としかいいようがない。とはいえ、さっさと弱気に傾き、寄り付き付近で売り、買い直せば、儲かったはず。その一瞬の判断ミスは痛い。といっても、しょせんは3,4万の話だが。

2018年5月21日月曜日

久々に広島やくざの映画 バブル期「仁義なき戦い」?

 広島やくざの抗争を描いた映画「弧狼の血」を見ました。広島やくざ映画と言えば、菅原文太らやくざが中心の「仁義なき戦い」シリーズでしょうが、今回は刑事の役所広司、松坂桃李が主役。時代はバブル崩壊直前の昭和の終わりごろ。NHK朝ドラ「半分青い」も同じころの時代設定。あの時期を描くのがちょっとはやりなのかしら。


役所広司のワルぷりがたっぷり


 それにしても、かなりの豪華キャスト。真木よう子、滝藤賢一、竹野内豊、中村獅童、ピエール瀧、石橋蓮司、伊吹吾郎、江口洋介。なかなかの顔ぶれです。やくざの情婦でクラブママの役がぴったりの真木よう子。竹野内、江口のハンサム2人もきっちりやくざ役をこなしてました。石橋の悪役ぶりも相変わらず。
 ストーリーは役所のワル刑事ぶりがしっかり描かれます。被害者の妹MEGUMIに風俗サービスをさせたり、やくざから賄賂をもらったり。地元ではエリートの広島大学を出た松坂は新米刑事風ですが、実際には刑事の不祥事や犯罪を取り締まる監察官滝藤の回し者。悪徳の役所を逮捕しろとばかりご注進します。


新米刑事、実はスパイの松坂桃李 今後もシリーズになるのかな


 広島の組が呉に進出しようとして、抗争が起き、チンピラが殺されたり、鉄砲玉が組事務所に発砲したりというおきまりの筋。だけど、あまりそちらに重きはなくて、役所が暴力団担当という特殊な世界の刑事の仕事を松坂に説き、松坂が反発しながら鍛えられていく、これまたよくある刑事物語にもなっています。まだ公開されたばかりなのでネタバレは避けますが、へえー、刑事中心なのにこういう風な決着になるんだあ、とそこはちょっと斬新なのでこうご期待。ま、そこもやくざ映画の常道ですが。

 一つ思ったのは、この映画が仁義なき戦いのようにシリーズ化されるのか。全く違う筋立てにしてしまうのか、今回で生き残ったやくざたちの話にするのか、ってことですかな。一番のポイントは松坂でしょう。役所の内実を知った松坂が、「青い」大学出の新米刑事から脱却して、ホントのマル暴デカに成長していくのか。うまくやれば当たり役にもなれるかも。ちょっと難しいかな。

女優生き生き、とびきりの阿部純子



 ところで、女優さんたちが妙に気になった映画でもあります。ほんの一瞬しか出ないけど、MEGUMIのやばそうな女っぷり。やくざ世界の典型的な女を演じた真木よう子。右翼のピエール瀧の妻を演じた町田マリーの狂いっぷり。みんな、なかなかすごかった。松坂の相手役にもなるワケありの薬剤師、阿部純子がとびきり可愛い。下着姿になるぐらいで露出は激しくないですけど、その可愛さはおそらく間もなくTVの世界に入ってくる感じがします。ラストに見せた超ミニのボディコン姿はけっこうびっくり。そういえば中村獅童の記者って変。


 しかし今ではすっかりさびれ、飲み屋街も大幅に減った呉という町でよくぞロケできたものです。寂れたから撮れたかもしれないけど、猥雑な雰囲気はなかなか出ないものでしょう。「この世界の片隅に」で呉は「聖地巡礼」の町になりましたが、この映画でも聖地巡礼の動きがあるかも。決して観光したい町じゃないですけどねえ。

 最後に広島弁です。仁義なき戦いもかなりひどかったけど、今回もちょっと聞き苦しい。違うんだよなあ、どこか。むかし、男の広島弁はかっこよくて、女の広島弁は可愛くないと言われたけど、阿部純子の広島弁はなかなか可愛かったです。蛇足ですけど。

 

2018年5月17日木曜日

広島カープ戦で時に珍妙なラジオ中継 広島向けのキー局制作で

 熱心とまでは言わないが、子どもの時から広島カープファン。全試合中継のスカパーなど有料テレビはさすがに高く、通常のテレビ番組(首都圏ではめったにないけど)のほか、月380円でネットラジオのラジコプレミアムで試合を追っかけている。ラジオで試合を中継しているのは広島の中国放送(RCC)。広島主催ゲームではRCCのアナウンサーと専属解説者の放送で、アウェーの試合では多くの場合、首都圏や名古屋、関西圏の地元局の中継をそのまま流している。
 そんな中で時に珍妙な中継を聞く羽目になることがある。首都圏の試合でキー局がRCCのために制作した中継だ。5月4日、神宮球場のヤクルト-広島戦。ニッポン放送制作で、解説は石井一久氏、実況は山内宏明アナウンサーだった。この日、ニッポン放送はショウアップナイターとしてDeNAー巨人を中継しており、首都圏では通常のラジオでは広島のゲームを聞くことができなかった。


解説者とアナのやり取りギクシャク


 とにかく、石井氏と山内アナウンサーのやり取りが珍妙だった。ピッチャーが1球投げるたびに山内アナは「今の球(の種類)は何ですか?」と質問。すると石井氏は「1球1球全部言わせる気ですか?」と反論する。今度は石井氏が「広島はゴロのアウトが多いけど、どれぐらいですかねえ」と質問。すると、山内アナは「私が全部数えるんですか?」と応じた。石井氏は「そうではなくて、ほかの人が数えたらいいでしょう」と当たり前の返事。2人のやり取りは終始、ギクシャクし、息が合っていないという雰囲気を醸し出していた。石井氏はさすがに広島の選手のことを取材していたが、山内アナはほとんど知らないようにも感じた。

誰も聞いていないなら


 もしこれが、阪神戦で大阪の局、中日戦で名古屋の局、あるいは首都圏の巨人戦だったらどうか。中継はそのまま流され、いつもの視聴者が聞いているはず。上記のような珍妙なやり取りを聞けば、すぐにでも問い合わせが飛び込んでくるだろう。これが地元チームの話だったら、抗議殺到だろう。「ゴロアウトぐらいすぐに数えろよ」「アナウンサーは球種ぐらいおぼえろ」などだ。
 おそらく石井、山内コンビもこれが首都圏で放送されているのなら違った対応をしていたような気がする。会社の人間も身近な人も聞いている可能性があるから。
 でも、当日の放送は広島の地元局向けだ。誰かが聞いているわけではないとしたら、どうしても弛緩してまう。抗議が来たとしても、ニッポン放送ではなくRCC。抗議の中身なんて、それほど伝わっては来ないだろう。

中継するなら自社ものを


 野球のラジオ中継の費用がどれぐらいかかるのかは知らない。また東京のキー局に制作依頼した場合、どれぐらい経費節減になるか分からない。しかし、広島の視聴者に聞かせるなら、変な放送をしないように番組中も目を光らせるなり、解説者、アナは自社で用意するべきではないのか。広島の皆さんは知らないだろうが、横浜球場のDeNA-広島戦をTV神奈川が中継する場合、当然ながら圧倒的なDeNAびいきの放送が行われる。
 石井、山内コンビの中継は、広島寄りの放送を心がけていた感じもするが、それでもあんなにちぐはぐではNOだろう。セリーグ2連覇で全国的に人気上昇中のチームだけに、ラジオ放送のあり方も考えるべきだろう。

2018年5月16日水曜日

持ち続ければもっと儲かった? DAC株、でもね

 先日、好決算の発表翌日、株価が20%以上も上がった東証2部上場のネット企業DACHDのことを書いた。この会社の株は決算発表の翌日、ほぼ上がっており、前日終値付近で買えば、確実に儲かると。株の投資をしている人ならすぐにお分かりだろうが「そんな面倒くさいことをしなくても、持ち続けていればいいのではないか」とのやり方は当然ある。実際、昨年8月頃の株価は1400円前後。5月14日の終値は2662円と1000円以上高く、持ち続けることが一番儲かったといえる。証券会社に売買手数料も払わずに済むし。


最高値の1カ月後に安値


 よほどのお金持ち、あるいは完全な余裕資金ならそれでもいいだろう。株を持っているけど、株価がどうなってるかよく知らないという人も結構いるはずだ。だが、多くの投資家にとって毎日どころか、一瞬にして変わっていく株価のことは気になるもの。DACの株価が上がり続けているといっても、1、2カ月ぐらいの短期で見れば、下がっているケースも多い。3月8日の2710円で買ってしまった高値づかみの人にとっては、4月17日の2071円なんて数字はあり得ないことだし、持っているのは恐怖以外何物でもない。結果的には5月15日は一時、2750円にもなっており、損切りすることもなく売り抜けられた可能性はあるが。
 

1日ならリスク少ない


 これに対し、決算発表直前に買い、翌日売るという手法なら、あまりリスクを背負う必要がない。注意しなければならないのは、翌々日以降はどうなるか分からないという点。この1年ぐらいの結果だと、ほぼその後もしばらくは上がるが、第3四半期決算が発表されて最初との取引日の2月5日は大幅上昇したが、翌6日は大幅に下落している。せいぜい持って1日が身のためだ。

メルカリ上場で一瞬上がったけど


 DAC株は5月15日、子会社のユナイテッドが出資しているメルカリの東証マザース上場が発表されたこともあり、一時2750円と上場来高値を記録した。しかし、その後は利益確定売りや材料出尽くし感から売られ、終値は前日比21円安の2641円で引けた。16日以降のことはやはり予測はつかないが、欲を掻かず、14日に売り抜けるのがたぶん、一番の正解だったのだろう。

2018年5月15日火曜日

DAC株価、20%上昇でお祭り 好決算発表

 株の世界ではこういうことをお祭りというのだろうか。5月11日の東京株式市場。東証2部上場のネット広告企業DACHD(ホールディングス)の株価は、前日終値から442円高の2635円で取引を終えた。20%を超える値上がり。100株の単位株を持っているだけで、1日に44200円も儲かったことになる(約20%の税金を取られるけど)。株価が乱高下することは時にある。しかし、2部上場企業の株が20%も上がることはめったにない。


経常利益、19年3月期も前期比13・6%増


 その理由というのは、前日10日の取引終了後の決算発表だ。2018年3月期の連結経常利益は前の期比2・4倍の87・9億円に急拡大し、従来予想の72億円を上回った。続く19年3月期も前期比13・6%増の100億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買いの材料となった。
 と、ここまでなら、当たり前のことが起きたと見えるだろう。大幅な増益の発表があれば株価が上場するのはごくふつーだ。しかし、今年に入ってからの値動きを見ると、どこか変だなと感じさせるところがあるのだ。


出資先にメルカリなど有望企業 決算後、株価上昇


 DACはメルカリと業務提携しているネット企業ユナイテッドが子会社のほか、有望なネット企業の出資先を持ち、本業も順調で株価が上昇し続けてきた。昨年の第1四半期決算発表前の8月3日の終値は1401円だったが、翌8月4日終値は1601円と上昇。同様に第2四半期決算の11月7日終値は1850円が8日終値1988円と決算のたびに上がる傾向があった。もちろん、いずれも好決算を発表している。
 そして2018年が開けて、2月2日の第3四半期決算発表を挟んで2日終値が2334円、週開けて5日終値が2442円。米長期金利の上昇などで日経平均の下落傾向が続く間も株価は上がり続け、3月8日は2710円と上場来高値をつけた。証券会社が目標株価を引き上げるなどの支援材料もあった。

4月以降、株価低迷 決算発表前に買っておけば


 ところが、4月に入って以降、株価は低迷し始める。17日には一時2061円をつけるなど、1カ月ほどの間に600円以上も下げた。5月11日の決算発表前も2100円から2200円台を行ったり来たりの状態だった。
 それがいきなりの20%株価上昇だ。それはだれでもびっくりする。その一方で、この会社の株価のくせを見ると、実は予想通りという見方もできる。というのも、この1年、決算発表のたびに確実に株価は上昇している。その直前の1週間ぐらいの間では下落することが多い。つまり、決算発表前、もっといえば発表当日の引け際に買い集めておけば確実に儲かったと言えるのだ。

株価の動きは意図的?


 くどくどと書いているが、何が言いたいかといえば、この値動き、誰が意図的に動かしてるような雰囲気を感じる。1週間ほど前から空売りをかけて株価を下げ、安く買い集められたところで、決算発表。翌日バク上げで大幅な利益を上げる。さらにメルカリなどの有望出資先を抱え、先行きの見通しがいいことから、爆発的な上げの翌日もさらに上げる。5月14日、DACの株価は一時、前週末の2635円からさらに107円高の上場来高値の2724円をつけた。
 3月8日に2710円をつけており決して不思議な株価ではない。また5月14日の取引終了後、メルカリの東証一部上場が発表されており、そうした動きを先取りしたことで10日の株価は上乗せ分を含め442円という上昇になったといえる。

8月の決算、ひと勝負か


 株の世界では株価を上げたい買いの人たちと、株価を下げたい売りの人たちが自分たちの思惑だけで、あることないことを言いふらす。人間である以上、株価の上げ下げを気にするなというのは、不可能に近い。だから長期に持つことはストレスフルで難しい。しかし、この1年を見る限り、決算発表直前の買いは確実に儲かっている。次の発表は8月の2019年3月期の第1四半期決算。メルカリ上場というイベントも終わっており、株価は爆発か、それとも「噂で買って事実で売り」となっているか、その予測はつかない。しかし決算発表→株価上昇の話はそんな長期の上げ下げとは無縁、発表日1日の取引の話だ。さてひと勝負かけてみますか。

2018年5月13日日曜日

高菜漬け、あえなく失敗 カビで全面廃棄

 今年3月にスタートした高菜漬けは2カ月もたずに終わってしまった。一面に白い毛が生えたようなカビ。さすがに再生はためらわれた。3月頃からの異様に暖かい天気が影響してしまったのか。とっても残念だ。
 昨年は年明け早々に高菜をゲット。お店に負けないと自負できるぐらい美味しい高菜漬けができた。ただ、量が少なくあっという間に食べ尽くしてしまった。


桜の季節に異変 表面に白い膜


 今年は高菜がなかなか手に入らず、ようやくゲットできたのは3月に入ってから。量は前年の3倍。漬け物器も用意してチャレンジ。最初は順調に水が上がり、成功待ちがなしにも思えた。3日後、水を捨ててつけ直したとき、浅漬けがうまくできており、順調に進むかに思えた。
 異変に気づいたのは2週間後。例年より圧倒的に早く訪れた桜の季節だった。冷蔵庫に入れずに保管していたが、漬け物器を開けてみると、表面がうっすら白くなっている。一瞬「カビ?」と思ったが、ネットなどで調べてみると、乳酸菌の働きで白い膜が張るのはよくあるらしい。そこで膜を張った表面の高菜を捨て、漬け物器を洗って再び漬け直した。塩分が足りないのかと思って多少、足した。食べてみると、ぬか床などで発酵がうまくいってないときの味がした。うーんダメかなと、失敗が頭をよぎった。

白い毛のようなもの、カビ?


 ここから冷蔵庫で保管することにした。カビが生えるようなことはなかったが、漬け物としての発酵があまり進んでいかない様子だった。時々食べてみても、浅漬けのころと変わらず、妙に水分が少ないのが気になった。豚肉などと炒めて食べていたが、醤油などの味付けが必要だった。
 GWに入り、久々に冷蔵から漬け物器を取り出した。中を見ると、隅っこの方に白い毛のようなものが毛羽立っている。今回は白い膜ではなくさすがにカビと分かる。表面だけならと思ったが、上の方だけでなく中の方でもカビが見え、再生の気力を失った。結局、すべて廃棄することにした。トータルで言えば、5分の1も食べていない感じだ。

来年もチャレンジ、温度、塩分、唐辛子


 何が失敗したのか。一つは気温の問題に気づかなかったこと。3月中に桜が終わってしまうような暖かさは漬け物にも影響しているはず。もう少し早くから冷蔵庫に保管すべきだった。それと塩分の量。ネットの情報だと5%から10%まで結構な開きがある。塩っぽさを避けるため、5%ぐらいにしたが、もう少し濃くてもよかったか。唐辛子の2、3本だったが、さらに多くてもよかったのかもしれない。
 こんな反省をもとに来年もチャレンジ。とにかくうまくいけば、ホントに美味しいもの。

2018年5月11日金曜日

終わったと言ってほしかった あしかがフラワーパークの大藤

 見頃を過ぎた花って、皆さんはどんな状態をイメージしますか?桜の場合、満開が終わり半分ぐらいが散った状態かな。ただ、ソメイヨシノは散っても八重桜は残ってますよね。紅葉の場合はかなり枯れ木が増えた状態。完全に終わってしまえば、桜は葉桜、紅葉だと、「終わり」などと言うと思っています。そんなイメージで5月4日に出かけたのが、大藤で有名な足利フラワーパークでした。ホームページでは「大藤は見頃を過ぎた」と書いてあり、見頃のキバナフジがお迎えと書いてあり、それなりに大藤も残っていると判断したためでした。そして、残念ながら大藤は終わってました。「見頃を過ぎた」段階ではありませんでした。


例年であれば見頃、で2、3分は残ってると予測


 ご存じのように今年、桜は首都圏では4月を待たずにほとんど終わってしまいました。それに続くツツジも4月初めから咲き始め、新緑も4月半ばぐらい見られるようになりました。例年であればGWあたりが見頃でしょうけどね。
 だから「見頃を過ぎた」段階なら、悪くても2、3分は残ってると予測してました。かなり希望的観測ですが。GWでもあり、お客さんが多い午前中は避けて、午後3時ごろ臨時駐車場に到着しました。この時間になると、東北道下りは渋滞もなくスムーズに走ります。かつて田んぼだったとみられる広大な駐車場にびっしり車が停まっています。

CNNが「世界の夢の旅行先」


 かつて水田用とみられる水路脇の通路を歩いて入口に向かいます。入場は西ゲートからでした。料金は1300円。アトラクションもなく、花を見るだけというこの種の施設としては少し高めです。驚く(こともないけど)のは、聞こえるのが中国語ばかりということ。最寄り駅のあしかがフラワーパーク駅ができてたというものの、かなり田舎のここへ来るのは外国人客にとってハードルが高そうに感じるけど、そうでもないのかなあ。
 チケットを買って入ると、正面が大長藤でした。フラワーパークの観光パンフにいつも登場する長く幻想的な藤。満開時には花房が長さ100センチ以上にもなり、風に揺れる姿はフラワーパーク最大の売り物でしょう。観光パンフには米CNNが「世界の夢の旅行先」の一つとしてあしかがフラワーパークを選出。日本国内では唯一選ばれたと書いてあります。

キバナフジは咲いていても


 残念ながら、終わっていました。花びらが散って長細く、それもおそらく半分以下に縮んだ茎がぶら下がっています。もちろん色はなく、白っぽい枯れ藤が残っているだけです。これじゃ見頃どころか「終わり」というほかありません。遠く今が見頃というキバナフジの艶やかな黄色い花が見えています。シャクナゲはなかなかの大輪が見事です。時期的にはまだ早いバラも美しい花を咲かせています。しかし、大藤は終わり。樹齢150年、直径1メートルもありそうな太い幹から四方八方に枝を伸ばす巨木の姿は迫力がありますが、今年の花は終わっていました。申し訳ないけど、わざわざ来る意味があったのかなあ、と反省しきりです。「見頃を過ぎた」とは「終わった」という意味でした。


外国客に申しわけないよーな


 ゲートを入るとき、多いと感じた中国人観光客の姿はパーク内もかなりの多さ。ポーズをとって何度も何度も写真を撮る独特なビヘイビアで、一目で分かります。彼らだってあの幻想的な藤を見るため、海を越えてやってきたのでしょう。それなのに、こんな状態を「見頃過ぎた」と言われたら。なんか申しわけない気持ちになってしまいます。
 パーク内には植木や苗を売っている売店のほか、レストランや食堂もあり、1日をゆったりすごせそうだけど、あたりまえのことだけど、花には時期があり、全部を一斉に楽しむというわけにはいかないです。
 西ゲート反対側の正面ゲート付近まで歩いて、Uターンし、キバナフジのトンネルに向かいます。80メートルもあるそうだけど、残念ながらトンネル全体を覆い尽くすほど木の量がありませんでした。


画像をこまめに公開してほしい


 桜の場合、千鳥ヶ淵、目黒川、隅田川公園に靖国神社、いずれも無料。だから、てきとーな情報でも気にはならないでしょう。しかし、料金が必要なフラワーパークは別。こまめにきちんと伝えるべきです。見頃を過ぎたなら、その段階の画像を公開してほしい。「見頃」か「終わり」の判断は見ればはっきりしますよね。
 ゲートを出るとき、係の人に聞いてみました。「大藤はいつ頃が見頃だったの?」。「2週間ぐらい前ですかねえ」。「それ、早く言ってよぉー」

2018年5月10日木曜日

「世界一」の朝食を食べてみた 神戸北野ホテル

 朝食の評価って難しい。和食ならご飯、味噌汁、洋食ならパンとコーヒー。ここの食べ物にそれぞれ美味い、まずいはあるだろうが、ファミレスの朝食も高級ホテルの朝飯もそう変わるとは思えない。違いと言えばおかずの数ぐらいか。そんな中で堂々と「世界一」の朝食を打ち出しているのが、神戸北野ホテルだ。ダイニング「 イグレック」。スモール・ラグジュアリー・ホテル協会で「世界一」と賞賛された、フランス料理界の重鎮ベルナール・ロワゾー氏の朝食メニューの提供を受けたのがそう言い切る理由のようだが、実際に食べてみると、確かに美味しい。でも、やっぱ「世界一」は言い過ぎとも思った。

最初にこれが運ばれてきた

しょせんは朝飯 コーヒーがそれなりであれば


 もちろん品数があればいいというものではない。もう20年以上前だがニューヨークの中心部で、ホテル朝食のあまりの高さにフィフスアベニューのデリに入り朝食を食べた。コーヒーのほか、パンやサラダ、ウインナ-、果物などを自分で選ぶ方式で300円~400円ほどと安かったが、どれ1つとして美味しい物はなかった。そんな極端なケースはともかく、しょせんは朝食、コーヒーがそれなりであれば十分かと感じている。

色鮮やか、5種類のジュース


 そこで「世界一」の朝食だ。画像を見ておわかりのように、ボリュームは結構ある。最初に運ばれてくるのは5つの色とりどりのジュースだ。純粋にジュースといえるのは一回り大きなグレープフルーツジュースだけ。あとは野菜ジュース。それぞれいくつかの種類が組み合わされており青臭さがまったくない。よーするに飲むサラダというわけ。ただし、サラダはない。次がパン、コンフィチュール、バター。木箱のような物に入っており、大食いでなければとても食べきれない量だ。


どれから食べよっかな 甘い味付けばかり


 大きなトレイで料理がやってきた。季節のフルーツ、シリアル、タピオカのオーレ、生ハム、紅茶風味のプルーン。それに上からおもりを落としてコツンと殻を割る器具が一緒についてきた半熟卵。コーヒーも運ばれてきた。
 どれから食べるのか一瞬、躊躇する。ご飯といえば、コーヒーにパン、おかずの生ハムか半熟卵か。しかし大きな面積を占めているのは、フルーツにシリアルにプルーンなどデザート系の食べ物だ。あれば甘い物からつまみたくはなる。
 よくよく見てみると、生ハムを除いて、ほぼ全部が甘い味付けだ。パンもフィナンシェが含まれている。うーん「世界一」とは甘い朝ご飯であったか。その昔、欧州を移動した際、ロンドンではアメリカン朝食を腹一杯食べられたのに、パリではコーヒー、クロワッサン、オレンジジュースのコンチネンタル飯でお腹をすかし、ローマでは駐在員に言わせれば「コーヒー牛乳に菓子パン」の朝食に、なんだこれと思ったもの。フランス語圏のジュネーブも同じような物だった。

低糖質の朝ご飯


 この朝食は、コンチネンタルのグレードアップ版ではないのかしら。ホテルのホームページによると、甘い朝ご飯に見えても、糖質をコンビニおにぎり1個以下に抑えた“ロカボ(低糖質)朝食”でとてもヘルシーなのだそうだ。
 とはいってもねえ、と思う。ホテルで泊まるということは、旅先にいるわけで、その先、昼食夕食がどれぐらい食べられるか、実際のところよく分からない状況にある。北野ホテルはオーベルジュ的なコンセプトをお持ちのようだが、神戸でリゾートホテルのように朝昼晩とホテル内で食べることなど想像しがたい。


温かい食べ物欲しいかも


 とすると、朝食はバランスよく組み合わされた暖かくて固形の物が食べたい。冷たくても温野菜でもいいけどかっちりとしたサラダ。ベーコンにウインナー。ミネストローネでもポタージュでも美味しいスープ。かりっと焼いたトーストにフランスパン。半熟卵でもいいけど、オムレツや目玉焼きがないのはなぜ?と思ってしまう。だって、外から食べに来たときのお値段は何と6500円なのだから。パワーブレックファーストなどというレベルの金額ではない。
 ただし、以上は世界一の朝食への非難ではない。なぜかといえば、まずい物など何一つなかったのだから。手をかけ工夫を凝らした食事は見事だった。周囲のお客さんが食べきれないパンをお土産として持って行った姿を見て、こちらも袋に入れてもらった。観光のランチになった。

2018年5月8日火曜日

MISIAにライブに出かけてみた ファンではないけれど

 自分にとってMISIA(ミーシャ)という歌手は「明日へ」という曲を歌っている人だった。NHK紅白で聞いたのが最初だと思うが、あの声量と美しい声で歌い上げる姿に「すごい歌手だったんだあ」と思ったものだ。そんな思いもあって、4月下旬、横浜アリーナであった20周年ライブに出かけてみた。確かに歌はど迫力だった。しかしどこかイメージしていたものとは違う。歌の美しさという点でどこか首を傾げるライブだった。そして「明日へ」は聞けなかった。


当日券、窓口でゲット、席にはかなり余裕


 ライブには前々から注目していた。ネットでチケットの売れ行きもチェックしていた。4月28日の土曜コンサートは早々と完売していたが、前日の回は完売とはならず、平日にあんなに大きな箱を埋めるほどの人気はないのかなあと感じていた。
 おそらく当日券もあると踏んでいきなり会場に出かけた。当日券の有無について、ネットでも問い合わせ先を見つけることができず、仕方なかったという事情もある。
 開場1時間ほど前の午後5時過ぎに到着。横浜アリーナ前には入場を待つ人だかりができていたが、片隅に当日券売場の表示。窓口で聞くと、「チケットはかなりあります」との返事。SNSでもっと売り込めばいいのに。もったいない。


目立つ中高年、そういう世代のスターか


 で、前売りと同じ値段の8800円を払ってチケットをゲット。ものすごく簡単な手荷物検査(やらないのと同じ)で列ができ20分ほど待たされて会場に入った。周りを見回すと結構、中高年組が目立つ。おじさんおばさんのライブなのかとちょっと驚く。
 初の横浜アリーナデビュー。かなりリニューアルしたのか、古いのにかなりきれいな室内だ。アリーナ正面の出入り口に近い「A」区域の22番。つまり一番後ろだった。ステージを斜めに見る位置だが、どうせ人間は豆粒。この辺りだと、どこにいても見え方は同じだろう。

皮切りは「Into the light」


 30分ほどたって19時5分過ぎ、MISIA登場を促す拍手が開場に響き、いよいよ開幕。ステージから伸びた花道の先端の櫓の覆いが取れ、赤と青の衣装のMISIAが登場した。ダンサー6人を引き連れて。曲目は「In to the light」。イントゥーザライトの歌声とともに、前の方の客が両腕を上に上げている。MISIAのライブではこれが皮切りの定番曲なのだろう。両手を挙げるポーズは次第に伝わっていき、隣のお嬢さん2人もやり始めた。2曲目は「君のそばにいるよ」。それ以降はしばらく分からない。TBSの「JIN」主題歌「逢いたくていま」でやっと聞いたことがある曲になった。


曲目表示なく、何の歌を聴いているのか


 ステージ横に大きなモニターがあったが、隣のおねえさん2人が立ち上がったままなので、身を乗り出さない限り見えない。曲目がどこにも表示されないので、一体何の歌を聴いているのかさっぱり分からない。ファンからすれば「知らないお前が悪い」ということになるのだが、曲目ぐらいどこか知らせるのが興行側の義務でしょ、それは。
 この辺りで1回目のトイレ。なぜかライブではおしっこ近くなる。席に戻ってきたとき、こちらと同じ最後列がほとんど空いていることに気づいた。私の周囲はびっしりなのに。そこで席に戻らず、10席ほどが空いている最後列に座ることにした。係の人もとがめることはない。周りに人がいないので座るのも楽。トイレに行くのも楽だ。
 知ってる曲だとそれなりに乗れるのだが、知らないと思わずじっと見つめるようになってしまう。ずっと立ちっぱなしの隣のお嬢さん達がうらやましい。2人の会話を聞く限り、MISIAのファンでもないし、初のライブらしい。

知らない曲を聴き続けるのは


 この辺りで思ったことなのだが、MISIAはかなりアレンジして歌っているように感じる。あえての音の外し方も激しい。後でYouTubeに公開されているMISIAのライブを聞いたが、もっと素直に歌っている気がする。
 1時間ほどしたところで、衣装替えのためか、休憩が入る。あの声の出し方、歌い方だ。のどを休めないと。その間は楽器のプレイヤー達が演奏。10人ほどでのダンスが始まる。この間はおトイレタイムらしく、多くの人が外に出て行く。こちらも2回目に。
 今度は白っぽい衣装で登場だ。相変わらず曲目がよく分からない。ジャズっぽい歌も、アップテンポもバラードも。あのすごい声だ。何でも歌えるのだろう。ただ、オリジナルにこだわっているのか、歌が分からない。これがMISIAのライブかも知れないが、どんなに美しい声でも、あまり大したとは思えない曲を聴き続けるのはある意味苦痛だ。

フィナーレ、周囲の半分はいなかった


 2回目の衣装替え。今度は民族衣装っぽい。アフリカっぽい曲。2時間が経過すると、フィナーレに向かっていく。こちらは3回目のトイレ。9時を過ぎたためか、子ども連れが帰り始める。11歳で歌手を目指し、19歳でデビューして20年とのトーク。人生の半分以上を歌手でいられて幸せと話す。だけど、このすごい声、あと20年ぐらいは十分、使えそうにも見える。最後の曲は「つつみ込むように・・・」。とうとう「明日へ」は出なかった。
 10時前、フィナーレ。A区域で残っているのは半数ぐらい。出入り口に近いせいか、客の流出が激しい。時間のこともあるのだろうが、ファンと言えるほどの客の数も少ないのではないか、そんな風に見えた。全体として評価すれば、可もなく不可もなくか。ファンと言えるほどの客でもなかったが、ライブを見たからといって大ファンになったわけでもない。ところでMISIAってどんな顔の人なんだっけ?終わってみて、なぜかそんなことが頭をよぎった。



2018年5月6日日曜日

財務省セクハラ次官問題に違和感 記者ってそんなに弱いの?

 どうにも違和感がある。財務省事務次官のセクハラ問題をめぐるマスコミの報道や世間の態度だ。一方の当事者であるテレビ朝日の女性記者に対し、きわめて同情的で「何も悪くない」的な見方に終始し、福田淳一事務次官を糾弾している。しかしだ。女性記者と事務次官は会社の上司と部下でもなければ、患者に善意で接するナースでもない。ペンの力によって時に相手を糾弾し、社会的に抹殺する力を持っている。女性警察官や検察官が取り調べの際、犯罪者からセクハラ発言をされたとき、それをセクハラと呼ぶだろうか。現にテレ朝記者は福田次官を辞任に追い込んだ。記者と取材相手はそうした緊張関係にあるはずなのに。セクハラ問題に終始してしまうのはなんだか気持ち悪い。


相談のハードルが高い?


 4月25日付朝日新聞に談話を載せているセクハラ労災訴訟を提起した佐藤香さん。「女性記者は告発するまでの間に、ものすごい葛藤があったでしょう。セクハラは相談にいたるまでのハードルがとても高い。恥ずかしいし、働きづらくなるかもしれないし、嫌がらせを受けるかもしれない」と語っている。
 しかし、女性記者は相談した上で、上司側、つまり会社側がびびって放置しただけの話。そんな「告発するまでの間に、ものすごい葛藤があったでしょう」なんてことはないようだ。その上、記者は会社が対応しないならと、週刊新潮にネタを持ち込む。どう見たって「セクハラは相談にいたるまでのハードルがとても高い」わけではないのだ。

次官に緊張感が皆無


 当然のことながら、記者と取材相手、中でも官僚や政治家はとても緊張した関係にあるはず。はっきり言ってテープを隠し持つのはもってのほかだが。なぜなら、ばれたら一生、記者としては信用してもらえなくなるからだ。たった1回きりでそれで記者をやめてしまうのなら構わないが。それぐらい厳しい仕事だし、怖い存在だ、記者は。
 次官はそのことを知っていたはず。この事件の構図は、そんな怖い人を相手にしながら、緊張感もなく、ばかなことをやってしまった次官のレベルの低さにある。「浮気しようね」「これからがうんこだから。胸触っていい?」「手縛っていい?」。掲載されたテープのやり取りを、見ると、こりゃアホだというやり取り。記者と向かい合っているという緊張感が皆無という珍しい状況だ。

怖い相手にまるでピンサロ発言


 これぐらい次官を弛緩させてしまった女性記者はある意味、優秀とも言える。勝手な推測だが、彼女はよくあるセクハラぐらいにしか考えていなかったのではないか。それで日本の財政を預かる役所のトップをすっ飛ばしてしまったのかもしれない。そんな気がしてならない。
 ところでこの福田という次官はどういう男だったのだろう。霞ヶ関でもトップの力がある財務省の官僚だ。20代でも地方の出先の幹部を務めるような立場にあり、いくらでも誘惑されるような機会はあったはず。もちろんそれで、今回のようなセクハラをやっていれば現在のような出世はなかったはずだが。
 いずれにしても、時に相手をおとしめ、追及によって取材相手を死に至らしめることもある記者を相手に、まるでピンサロのような発言を繰り返した今回の出来事、いくら何でも情けなさすぎる。

2018年5月5日土曜日

存在そのものが邪魔?新幹線の新尾道駅 だれも使わなくなった

 現地に詳しくない観光客からすれば全く不親切で、地元の人にもほとんど役立っていないと思ったのが山陽新幹線の新尾道駅です。尾道と言えば、若い女性を中心に観光の町として人気を集めているのに、この新幹線駅の存在は邪魔な感じさえします。
 そんなことを感じたのは2018年春、7年ぶりに観光で尾道に立ち寄ったときのこと。何も考えずに1時間に1本ほどのこだまに乗って新尾道駅に降り立ち、観光のスタートになる在来線のJR尾道駅に行くバスの少なさに唖然。待つ時間がもったいないので、仕方なしにタクシーで向かいました。時間は十数分ほど、1200円ちょっとの料金。


在来線尾道駅のアクセスは福山、三原変わらず


 帰りは同じ轍を踏むまいと、尾道駅前で路線バスをゲット。時間はタクシーとあまり変わらず、料金は190円。やっぱ損な気分です。それでも、新幹線駅が在来線とつながってないことはたまにあるので、こんなものと気にしていませんでした。
 しかーし、それぞれ東西に隣り合う新幹線停車駅の三原、福山とのアクセス時間を調べてびっくりしました。在来線で尾道-三原は13分、尾道-福山も20分で新尾道からのバスの時間とあまり変わりません。在来線はバスのように30分に1本なんてことはありません。つまりは西から尾道に行くのだと、三原で新幹線を降りて在来線へ、東からだと福山で降りて在来線に向かえばいいだけのことです。特に福山はのぞみの停車駅でもあります。便利さがまるで違います。

新幹線駅なのに弁当もない


 新尾道ではさらに困ったことが。新幹線に乗る前に弁当を買おうと思ったら、駅の土産物屋には弁当は置いてませんでした。あるのはお土産ばかりです。平日の午後5時半頃のことでしたが、売り切れたのか、平日だから置いていないのか。まあ、当然のことでしょう。1日の平均乗降客は1000人に達するか達しないか。開業時に比べても減っているのです。地元の人でさえ、使っていないのでしょう。

さっさと廃止すれば?在来線には新駅舎


 1988年の開業当時、尾道はそれほどの観光スポットではありません。それなのに、乗降客が増えてないということは、観光客すら利用していないということでしょう。
 ウィキペディアには、地元の請願による「請願駅の失敗例」と指摘していますが、まさにそんなものでしょう。当時、これを誘致した人は、もう死んでいるか、たぶん、何の責任も取らずに知らぬ顔の半兵衛でしょう。観光客に迷惑をかけないためにも、さっさ
と廃止することをお奨めします。
 そうそう、在来線の尾道駅は駅舎を丸ごと壊し、新しい建物を建設中でした。従来よりはるかに大きく、充実させようという意図が感じられます。たぶん、尾道の人たちは新尾道を見限ったのでしょうね。さもありなんです。

2018年5月2日水曜日

絶景、角島大橋 山口もう一つのインスタスポット

 山口県にはインスタ映えするスポットとして人気を集めている場所が2つあります。1つが海に向かう赤い鳥居が目立つ「元乃隅稲成神社」、もう1つが「角島大橋」です。それぞれ長門市と下関市にありますが、双方は20~30キロほどしか離れておらず、ほとんど車の通行もなく信号もない国道191号を走れば30分もかからずに行けます。そんなこともあって、元乃隅稲成神社に訪れたついでに角島大橋に出かけました。


透き通った海、アクアラインに似て非なる


 国道191号から「角島大橋」の表示があり、それを進んでいくと間もなく、海へ長く伸びる橋の姿が見えてきました。海の中を突っ切る橋といえば東京湾アクアラインで見慣れた光景だけど、海の色、周辺の光景などまるで違います。
 前日まで雲一つない青空でしたが、この日はお昼頃から雲が出始め、角島大橋に到着したときは曇り空に変わっていました。そのため、グラビアなどで見られるエメラルドグリーンの海、というわけにはいかなかったけど、海は透き通りきれいです。


角島側のアングルは低く


 橋のたもとに着くと、すぐに橋を渡ります。海の中道をまっすぐに進んでいく感じ。全長1780メートルとのことですが、片側1車線の道を40キロでゆっくり走っても数分で渡れました。途中、どこか停まれそうな場所があるのかなと思ったけど、幅が狭くて通行の邪魔になりそうなので断念して、とりあえず対岸に行くことにしました。渡り終えたところに車が20台ほど停車できる駐車場とちょっとした展望台があります。さっそく車を降り、グラビアとは反対側のアングルから撮影します。位置が低いため、一望とはいきません。

本州側に小高い絶好のアングル やっぱり中国人客


 Uターンして、本州側に戻ります。走っていると、真正面が小高くなっており、たくさんの人が橋に向かってカメラを向けているのが見えました。次のアングルはあそこだと定め、橋を渡り終えると、すぐに橋を見下ろす位置へと車を走らせます。路上駐車の車が何台も連なり、車を降りて写真を撮る人たちでガヤガヤしています。
 ほぼ坂の頂点付近に車を停めます。正面にはグラビア通りの光景が広がります。真っ青な海にまっすぐ走る橋。とても美しい光景です。橋と海をバックに写真を撮る観光客。それも目立つの中国人でした。日本人でもあまり来られないのに、こんな場所まで来ちゃうの?とちょっと驚きです。何枚か写真を撮っていると、パトカーが橋を渡ってくるのが見えました。橋のたもとに目を向けると、向かって右手に駐車場があるのを見つけ、そちらへ降りていくことにしました。
 駐車場に車を停めて振り返ると、坂道の車が減っていました。さっきのパトカーが蹴散らしたのかしら。違法な路駐といえば路駐だもんな、あの場所は。



観光は午後5時までに


 5時も過ぎていたのでたもとの土産物屋さんは閉まってました。ここでご注意。地方のこうした観光地では土日祝日でもどんなに日が高くても多くが5時に閉めてしまいます。5時までが勝負なのです、観光は。店の横にはちょっと意味不明なモニュメント。やっぱ説明がほしいよなあ。
 というわけで、美しく雄大っぽくはありますが、所詮は人工物です。おぼろげな記憶だけど、海面からの高さは東京湾アクアラインよりかなり低い感じで、遠くを見るというより足下の海を見るという雰囲気でした。