2018年4月29日日曜日

SNS時代の観光スポット「元乃隅稲成神社」やっぱりインスタ映え?

 これといって歴史や特徴があるわけではなく、日本中どこでも見られるような小さなお稲荷さんが世界注目のスポットになってしまう。まさにSNS全盛の今の時代を代表するような観光スポットが山口県長門市の「元乃隅稲成神社(もとのすみいなりじんじゃ)」です。はるばる出かけてきましたが、なかなかの絶景ではあるものの、本州のほぼ西端にこんなにたくさんに観光客が訪れるのは、やっぱりインスタ映えってことなんでしょうね。

日本列島西端だけど、渋滞で車動かず


 広島市から萩市を経由して国道191号で元乃隅稲成神社へと向かいます。スマホカーナビを参考に走っていると、元乃隅稲成神社の道案内の看板。この種の看板は有名な観光地以外では見かけないものですが、もうメジャーなのかとびっくりします。
 GW突入の1週間前、好天に、恵まれた日曜日。首都圏ならとんでもないことになってるんだろうけど、ここは列島西端、とたかをくくっていましたが、神社へ通じる道は渋滞で車が動かず。(あとでからくりが分かるけど)しかも道路が登りになっていて先が見えないため、いったいどれぐといらい待たされるのかと不安になります。

臨時駐車場は1キロ先の坂の下


 待つこと30分ようやく前が動き出しました。それにしても、戻ってくる車がいません。一方通行なのかしら。パパを車に残し、歩き始める家族連れもいます。ほどなくして、神社が見える位置に出ました。そこには看板が。「臨時駐車場まで800メートル」。これだけ待って1キロ近い場所に停めるのかとがっくりです。おまけに駐車場からは全部、上り坂。といって今さらUターンする気にならず、駐車場にと向かいます。途中、駐車場整備の看板が見えました。この観光客だもん、当然だよなあ。
 漁港そばの臨時駐車場へ車を停め、ゆっくりと坂道を歩きます降りてくる人も結構、多い。普段静かな漁港の人たちは、さぞびっくりだろうな。

本殿ってどこかしら


 歩くこと15分ほど。ついに神社に到着しました。崖上から海方向へと連なる赤い鳥居、荒々しい半島、そして青い日本海。雄大な風景です。さてお稲荷さんの本殿はどこ?と探します。階段の上の鳥居の周囲でみんなが集まっています。よく見ると、鳥居の上の方に取り付けられた賽銭箱にみなさん、賽銭を放り投げています。日本で一番、入りにくい賽銭箱?ちょっと奇をてらいすぎでしょう、これ。


CNN曰く,日本を代表する光景


 その先にお稲荷さんの祠がありました。そこでまず参拝。でも、あれって単なる祠だよなあ、と思いつつ、階段を降りると、そこにも小さな祠。幅1メートルほどしかなく、本殿とは言い難い存在でした。由緒などの説明も見かけません。
 調べてみると、地元の網元が見た白キツネのお告げがきっかけで、昭和30年に島根県の太鼓谷稲成から分霊された神社だそうです。よーするに漁師町のちょっとした祠以上の物ではありません。ところがアメリカのCNNがなぜか日本を代表する光景として、厳島神社、姫路城などと取り上げたことで一気に人気に火が付いたようです。確かに風景は美しいし、見たことはない景色。でも、あの祠でそれほど霊験新たかかなあ。

鳥居の向こうは平らな岩場


 2つの祠にお参りして、いよいよ鳥居をくぐり抜け。多分、正式には逆に来るんだろうけど、あの祠の中を登って、参拝する方がはるかにきつそう。階段をゆっくりゆっくりと降りていきます。登ってくる人とすれ違いますが、みんなハアハア言いながらです。
 鳥居を抜けると、ちょっとした平地、その向こうの崖沿いが小高くなって、てっぺんに祠があります。もちろん、ほぼ全員が祠へと向かいますが、自然の岩場を歩くため、足場が悪くとても危険。うっかりすべればあの世生きという怖い場所ですが、まったく整備の跡がうかがえません。地域の祠でしかないところに、観光客が群がって困ったことになっているというのが実態でしょう。


駐車場を整備中


 崖の向こうは、海を挟んで大きな岩という島みたいにも見えます。日本海の荒々しい波が作り出した光景なんでしょうね。ひと通り見終わると、今度は坂道を降りて駐車場へと向かいます。海自体はエメラルドグリーンで透明度も高くとてもきれいです。駐車場横では漁師らさんらが井戸端会議をしてました。漁港らしく、猫も多いです。

 新しい稲荷さんなので、どんな御利益か未知数ですが、建前では商売繁盛、大漁、良縁、子宝、開運厄除、交通安全、学業成就、願望成就など、言ってみれば全部ですな。そうそう神社横では駐車場を整備中でした。社務所もないような神社だけど、誰が費用を出したのかしら。これだけ観光客があふれかえっているのだから、お賽銭はそれなりの額になっているでしょうけど。それと駐車場は、何台か出た後で、まとめて入れるようにしていました。おそらくのべつ幕なしに走られると、坂を登ってくる観光客には危険でしょう。どおりで動かな分かったわけだ。

2018年4月27日金曜日

お茶屋さん遊びしたーい 初めての京踊り

 人生たった一度きりと思われる京おどりを楽しんできました。まあ、芸妓さん、舞妓さんの美しいこと。着物も恐ろしくきらびやかで美しいこと。ついでに言えば、見に来ているお客さんの女性達の艶やかなこと。正直、時間とお金に余裕があればもっと見ていいかな、というよりお茶屋さんで遊びたーい。


花街・宮川町をぶらり


 日曜の4時半という、もっともにぎわうであろう回に入りました。五条側から歴史的景観保全修景地区でもある宮川町の花街の通りをのんびり歩いて宮川町歌舞練場へと向かいます。歩行者天国となった通りの左右にあるお茶屋さんに「京おどり」の提灯が吊され、ムードを盛り上げています。例年なら京都はまだ桜の季節。春の訪れを示す舞台なのでしょうが、異常に桜の開花が早かった今年は、桜が散りかけた八重桜を時折見かけるぐらいで、早くも新緑の季節になっています。


愛想ない歌舞練場正面の前に美しい女性たち


 すぐに歌舞練場が見えてきました。南座のようなちょっと古風な芝居小屋を想像していましたが、鉄筋のこれと行った特色がない建物。意匠をあまり考えない公的施設のようでもあります。風情を残した芝居小屋風の建物はその裏にあったようですけどね。
 ちょっと違うのは入口前にたたずむお客さん達のきらびやかなこと。和服姿でいわゆる芸妓さん達の世界の「おねえさん」風な女性はもちろんのこと、洋服姿の女性もかなりの美形揃い。踊りの世界の仲間なのかなあ。外人さんの姿も多く見かけます。男性陣もちゃんとしたおっしゃれーな方が多い感じ。それに比べ、みすぼらしい格好で東京などからふらりとやってきたわが8人(男8、女2)のグループの場違いなこと。まあ、そんなこと、何にも気になりませんでしたが。
 当日、座席指定券をもらって初めて席が分かるという、ちょっと特異なシステム。実は仲間の1人が仕事のため先に帰ることになり一等席の鑑賞をキャンセル。私はグループとは別にネットで二等席のチケットを買っていたのですが、代わりに座ることに。余った二等席の行方は、また後ほど。


お茶の接待に長い列


 歌舞練場向かって右側のテントの待合室でしばらく休憩。開場を待ちます。30分ほど前から入場が始まりました。二階席と言われ行こうと思ったら狭い階段に長い列。座るだけでそんなに時間がかかるのかと思ったら、幕が開く前のお茶のご接待を待つ行列でした。せっかく茶券付の一等席を持っているのだから、とじりじりしながら並びます。待つこと10分ほど、順番が来ました。決して広くはない部屋に長椅子がぎっしり置かれ、一番前では舞妓さんが座ってお茶を点てています。

舞妓さんの真ん前で抹茶とおまんじゅう


 お点前?とか仲間と話していたら、何と舞妓さんの真ん前の一番前に案内されました。近くで見ると、白塗りされた首元がしっかりと見えなんともなまめかしい。ずっと見るのは助平親父風でちょっと恥ずかしい。しばらくして、おまんじゅう、そして抹茶が運ばれてきました。まんじゅうにかぶりつき、片手でぐいっと飲むところですが、やっぱ違うかなと、まんじゅうをちぎってちょっとずつ食べ、お茶は両手で飲みます。何だかよく分からないや。
 そうしているうちに幕開きのアナウンス。後ろを振り返ると、待っている客がいません。うまくできてるものですなあ。最後に抹茶wo飲み干すと、席に向かいました。残念ながら、お茶席は撮影禁止。せめて入口から撮らしてくれればいいのに。舞妓さんの美しい姿、頭に焼き付けろと言われてもねえ。まんじゅうが載っていた「特製菓子皿」はプレゼントでだそうで、お皿の下に敷いてあった和紙で包んでバックの中に入れました。しっかし、あの舞妓さん、いったいどこのお茶屋の誰なんだろう。いまだ、何もわからないままです。

余ったチケットは知らない外人女性にプレゼント


 舞台が開く前、ふと余った二等席チケットが気になり、後ろを振り返ると立ち見客がいます。通路の前にいた中年風の外人カップルの女性に、「Do you have ticket?」と聞くと、「How match?」。特に言葉は思いつかず「no」「ree」「give」とか訳の分からないことを言ってしまいました。彼女は意味が分かったらしく受け取ると、すぐそばに座っていた日本人女性から「席を教えてあげて」。そんなことを言われても、話せません。ちょうどいいところに係の人が通りがかり、あっという間に彼女を連れて行きました。めでたし、めでたし、国際貢献です。というか、そんなにタイミングよく現れるかなあ。

白鳥の湖かいな ラストは宝塚


 いやいよ幕が開きました。白鳥の湖とヤマトタケルを合わせた「天翔恋白鳥」という演目ですが、白い着物、黒い着物が出てきて、なんかよく分かりません。ストーリー知らないもん。今回はそれが目玉です。 それ以降は、いわゆる芸者遊び風の踊りが続きます。「富ー士の高嶺はノーエ」とかいうヤツが次々と繰り出されます。ふーん、踊りといっても、日舞の舞台じゃあるまいし、芸者さんの芸だもん、当たり前だよね。
 中には少々、お年を召したお師匠さんらしい方の踊りも入りました。そして最後は全員が登場しての大団円。こりゃきらびやか。羽根こそ付いてないけど宝塚レビューのラストみたい。ちょっとした迫力です。着物もすごくきれいで高そうです。舞妓さんも可愛い。でも、あたしゃちょっと年増の芸妓さんの方が好き。色っぽいんだもん。ええあな、お茶屋さん遊びしたーい。


やっぱりお茶屋さん遊びしたーい


 幕が閉まると、あっという間に客が帰っていきました。もっと余韻を楽しんでもいいのにと思うぐらい早く人が消えました。これって宝塚でも思ったんだけど、踊った皆さん、最後の力を振り絞って、お愛想振りまいてほしいなあ。外で立ってるだけでいいのよ。あんた達は見てもらってなんぼやないかい、と偉そーなことを考えます。伝統芸能やってるからといって、芸人にはかわりはありませぬ。
 三度目に叫びまーす。やっぱお茶屋さん遊びしたーい。自腹でもいいからあ。
 

2018年4月19日木曜日

高級ホテル失敗の巻 桜の季節とはいえ、やっぱ高い

 高級ホテルなのだから、ある意味、当たり前のことだけど・・・桜の季節、つい立ち寄った高輪プリンスホテルでの大失敗のお話。美味しかったけど、やっぱ高すぎる、あのコーヒーとケーキ。
 この日は千鳥ヶ淵に花見に出かけました。電車じゃ結構、運賃がかかるし、安い駐車場ならペイできるなと思っていたら、好都合に千鳥ヶ淵そばの北の丸公園駐車場が3時間400円という激安価格と知りました。あまり急激に満開になって、出足が遅くなったためか、それほど待つこともなく、停めることに成功。のんびりお花見をして帰り道のことでした。

お茶でも、と高輪プリンスホテル


 お花見のローコスト駐車には成功したものの、お茶でもしようと高輪プリンスホテルに寄ったのです。別にそんな高そうなところに行く趣味も必要もなかったのですが、東京の都心は車をさっと停めて入る店が極めて少ないのです。銀座や渋谷の繁華街に行けば、渋滞に巻き込まれるだけ。山手線の外側に行かない限り、ファミレスもほとんどありません。ホテルに行けば、駐車場代はタダになる、そんなセコイ発想だったのです。

桜の季節はプラス1000円


 駐車場に車を停め、目に付いたカフェラウンジに向かいました。コーヒーはへたすりゃ1000円だろうけど、1時間1000円なんてざらの都心の駐車場代を考えれば、まあいいだろうという気持ち。ところが、入口に立つと「桜の季節は1000円プラス」との説明を受けました。確かに、全面ガラスの向こうには庭園があり、ソメイヨシノやしだれ桜が見えます。しかしプラス1000円。飲み屋のチャージじゃあるまいし、と一瞬ひるんでいると、同行者から「仕方ないじゃん」の視線。「清水の舞台」と入ることにしました。

ケーキセット1800円、でも美味しい


 当然のことながら、スタバやタリーズと違い、ふかふかのソファにローテーブル。外は日本庭園とゆったり。思い切り背伸びしてケーキセットを注文します。1800円なーり、プラス1000円の2800円でしかも税抜き。やっぱ高いっす。
 ケーキで選べるのは4種類しかありませんが、そのうちチョコレートケーキ、それにコーヒーをオーダーします。写真を撮っていなかったのが残念ですが、ちょっと大きめのサイズ。一口食べると「おや」「美味しい」。自然と笑みがこぼれてきます。値段の高さに顔が引きつっていたかもしれないのに。もう一口、やっぱ美味しい。円筒形の形なのですが、パウンドにチョコを塗ったものではなく、全部がチョコクリームなのです。こりゃ値段に負けないかもと思い始めました。コーヒーはすごく美味しい(なんて味が分かるわけでもないので)かも、ぐらいですが、お代わりは自由です。


夕食は10分の1以下だった


 しばし休憩。周りを見ると、高齢者が目立ちます。「こんな高い店に」というのは貧乏人のひがみでしょう。1時間ほど過ごすと、庭園を散策しました。ぽかぽか陽気でしたが、夕暮れはさすがに寒い。アジア系の外国人が多くて、まあ、皆さんには珍しいんだろうなあ。あえて見たいほどの庭園じゃないけど。
 駐車料金はゼロでした。その日の夕食はデパ地下で期限切れ直前のお弁当。半額275円でした。ケーキセットの10分の1以下です。

2018年4月13日金曜日

タダの区間日本一「松江自動車道」をドライブ

 無料区間が60キロに及び、日本で一番タダ部分が長い高速道路と言われる松江自動車道を通って松江観光に行ってきました。スタートは広島。レンタカーで軽自動車を借りての往復約400キロの日帰りドライブ。3月上旬とは思えないぽかぽか陽気の中での観光の一方、雪に覆われた中国地方山間部の冬の景色も楽しめました。凍結が怖くて、松江じゃ滞在2時間ほどでしたけど、往復距離を考えると、こんなものかな。


かつては広島-松江5時間以上


 かつて広島-松江間と言えば国道54号を延々と北上するのんびりドライブしかありませんでした。40年前の話をしても意味がない気もしますが5時間以上かかったような記憶があります。その後中国自動車道、山陽自動車道などが開通しましたが、山間部を走るのは一般道路しかなく、松江まで行くのはためらってました。
 そこにできたのが松江自動車道。尾道から北上する尾道自動車道と中国道の三次東ジャンクションでつながっており、広島県東部を南北に走るインフラ的な位置づけになっているようにも感じました。

三次から中国山地横断スタート


 午前10時過ぎのスタートで、広島高速4号、山陽自動車道経由で中国自動車道。三次東ジャンクションまで1時間ちょっとで到着します。いよいよ中国山地横断ドライブへの旅立ちです。ここから無料区間となります。片側1車線の道路で制限速度は70キロ。山間をうねるように走っていますが、急なカーブは少なく走りやすい構造です。ただ、こちらは軽自動車だったので70キロ制限はちょうど良い感じですが、もっとスピードが出る車だとあっという間に100キロぐらい出そう。ということは、追い越しができない分、いらつくドライバーのあおり運転も多そうな気がします。

ぽかぽか陽気も山地には雪


 少し走ったぐらいから道路沿いの雪が目立ち始め、三次東から約40キロの高野ICを過ぎたぐらいが積雪が本格化してきます。道路の左右には雪が積み上げられており、平たい場所では数十センチぐらいありそうです。道路は乾いており、チェーンの必要はなさそうですが、チェーン装着場で車を停め、周りを眺めると、山間部がかなりの雪景色でした。

トンネル連続でやや緊張


 その先は結構なトンネル区間になります。4878メートルの大万木トンネルを筆頭に547メートルの杉戸トンネル、1485メートルの吉田トンネルと続きます。片側1車線と狭いので結構なストレスを感じます。やっとのこと、でトンネルを抜けると右手にそびえ立つような山々が見えました。中央道を下っていくとき、右手に八ヶ岳が見える感じ。あれほど高くはないし、迫力はありませんけどね。

道の駅が休憩場所、料金無料だからいくらでも


 チェーン装着場を除くと、車が停車できるスペースがありません。困ったなと思っていたら、インターチェンジ手前になると、道の駅の案内が出てくることに気づきました。口和IC前では道の駅ふぉレスト君田まで3・3キロ、高野ICでは道の駅たかの、雲南吉田ICでは道の駅たたらば壱番地の案内が出てきます。いったん出たら、高速料金が高くなると勘違いしていましたが、無料だからICから降りても影響はないのです。そこで、道の駅たたらば壱番地ではICから降りてすぐそばにある道の駅に直行。トイレタイムとなりました。後で分かったことですが、サービスエリアやパーキングエリアを作る余裕がなく、これらの道の駅が代わりになっているようです。


あれって比婆山かなあ


 三刀屋木次ICで無料区間が終わり、宍道ジャンクションから山陰自動車道へと入っていきます。この辺りまで来ると、雪の心配は皆無でした。左手に宍道湖を見ながらの快調なドライブ。30分ほどで松江に到着しました。トータル3時間少々の旅。かつてのことを思えば、広島-松江間は大幅な短縮です。松江自動車道が片側2車線化されれば、もっと早くなりそう。
 ところで、途中で見えた山々はおそらくヒバゴンで有名になった比婆山と思われます。標高1264メートル。火山ではないと思われますが、平地から突き立った光景は火山風に見えます。さて、次は松江市内に突入です。


2018年4月11日水曜日

NY大幅高も東証は下落 トランプ政策はマイナス情報ばかり

 11日の東京株式市場、日経平均株価の午前終値は前日終値43円安の21750円。10日のニューヨークダウが前日終値428ドル高の24408ドルと大幅高になったため、日本も株価上昇しが期待されていたが反応はなし。ここ何日の話だが、NYが下がれば、東証も下がり、NYが上がれば、東証も上がるという関係が少し薄れてきた。後場は利益確定売りなどでさらに下げ、終値は107円安の21687円だった。

 特に前週末金曜のNYが570ドルという大幅下げだったのに9日(月)の東証は上げ、あれ?って感じだった。とはいえ、NYが下がると東証は下がるというパターンは残る感じがしてならない。


日本の夜にプラス情報、NYダウ上昇


 その理由として挙げられるのが、NYの取引終了後の米国の政治の動きだ。取引が終わ
った夕方の時間は米政府による何らかの政策決定が発表される時間帯。あのトランプじいさんが、「北朝鮮を攻撃する」だの、「中国製品に関税をかける」だのマイナスインパクト情報をまくし立てた結果、経済の先行き不安からまず先物が売られ、ちょうどそのころ、東証が明けるというわけだ。そして、東証の取引が終わり、夜の時間帯になると、米国で今度はマイナスを和らげるようなプラス情報が流れ、NYダウ上昇となる。

シリア対応策、なぜか東証だけ影響?


 11日に東証が上がらなかったのは、ロイター電によると、トランプ米大統領が48時間以内としているシリアへの対応策の決定時期が近づき「地政学リスク」が意識されているのだという。ということは、半日前のNYの取引時間中はシリア対応策の決定時間に少し間があったということになるのだが。ま、かなりテキトーなお話。

 「地政学リスク」は北朝鮮の核実験、ミサイル発射が続いているころ、よく使われた言葉。今年に入ってはマイナス材料としては「米国の長期金利の上昇」「中国との貿易戦争」が中心で、地政学リスクはしばらく聞かなかった。結局、株を上げたり下げたりするための後付け理由で、売りと買いのせめぎ合いの中でバランスを崩す材料として使われているだけのようにも見える。

 経済が1日で不況になったり好況になったりするわけはない。株は誰かが仕掛けて売り、それ乗っかって売りに回る人、買うことで戦う人。まあ、ある意味で誰にも先が読めない世界としか言いようがない。

2018年4月10日火曜日

桜の名所にも栄枯盛衰があるんだね

 生き物には寿命がある。毎年春、短期間ではあるが、すごく目を楽しませてくれる桜も例外じゃないな。2018年春、咲き誇る東京の桜を見ての感想だ。それぐらい、場所によって勢いの違いを感じた。

 東京でお花見といえば、上野、隅田川、千鳥ヶ淵に靖国神社。ちょっと古くは飛鳥山。いずれも桜の巨木を多く見かけ、桜の木自体はたくさんある。お花見に行けば、それなりに満足はできる。

醍醐味は鬱陶しいほどの花びら


 でも、桜の醍醐味といえば、満開になったときの、一つの枝に何本も花びらが重なった、もこもこ状態。鬱陶しいほどの花の数。目をこらしてみると、この段階の桜って、遠目には枝の先が花びらで丸まったようにも見える。
 今年は千鳥ヶ淵、靖国と歩いたが、そこまでの桜は皆無。増上寺ではそれなりに見かけたものの、昨年の記憶を思い起こせば、お江戸の時代からの花見名所の飛鳥山もあっさりしたものだった。

千鳥ヶ淵、上野、どこか寂しげ


 こうした木の特徴といえば、幹はやたらと太く、枝も長く伸びているが、なぜか枝の先についた桜の数が少ない。だから花びらが折り重なったりもせず、すかすかに見える。千鳥ヶ淵で、しだれ桜のように堀に方向に枝を下げている桜はきれいに見えるが、近くに寄っていくと、とても寂しそうだ。
 最近、人気を集めているのが目黒川だ。東京で初めてお花見に出かけた30年前には聞いたこともない場所だった。女性に人気の代官山に近く、中目黒自体もおしゃれスポットとして人気があるため、桜の見事さというより場所柄かなあと思っていた。

見とれるほどの花の勢い、目黒川 日本一もよく分かる


 しかし、昨年今年と池尻大橋から目黒の太鼓橋に至るまでを歩いてみて、見方が変わった。ソメイヨシノの数、800本。とにかく花が見事なのだ。1本1本、いずれもかなりの巨木で、枝についている花びらの数もやたら多い。花と花が重なり合って、向こう側が見えない上に、枝の先一つ一つに丸く花びらをまぶしたようにも見える。
 詳しいことは分からないが、同じ桜でも1本の木が生み出す花びらの量には大きな違いがありそうだ。まだ大して散っていないのに、早くも目黒川には桜の筏ができていた。特に目黒の太鼓橋から中目黒手前の駒沢通りとと交差する辺りまでの間の桜が見事だった。何度も足を止めて、見とれることが多かった。


いずれ衰える日も


 東急中目黒駅から池尻大橋にかけては、同じ日にもかかわらず、少し時期が遅かったのか、散り始めていた。ただ、木自体の大きさ、勢いは目黒側に負けている感じだ。中目黒駅周辺は川の両側におしゃれな店が並ぶため人気が偏りがちだが、太鼓橋まで歩くことをお勧めしたい。これぞお花見の桜と言えるようなダイナミックな桜が見られる。狭くて余裕がない中目黒付近に比べ、少しだがベンチもあり、歩き疲れた際に休息も可能だ。
 さまざまなサイトで全国ナンバー1の人気と評価されているが、おそらく桜の木が成長し、最盛期を迎えているということなのだろう。もちろん、いずれ衰える時期がやってくるのだろうが。現在の千鳥ヶ淵や、上野公園のように。

2018年4月7日土曜日

今年も高菜漬けにチャレンジ 美味しくできるかな

 昨年末以来、探し求めていた高菜をようやく手に入れることができました。昨年初め、JA直売店で買った高菜を漬けたところ、これがバカうま。今年もと思ったのですが、なかなか高菜が手に入らず、あきらめかけていましたが、3月半ば、直売店で高菜が売られていました。昨年のことは少々、うろおぼえですが、とにかくチャレンジしてみました。。


オーソドックスな2回漬け


 参考にしようとネットを調べてつくづく思うのは、レシピで「簡単」という言葉がやたら多いこと。そんなに忙しいわけでもないので、オーソドックスな作り方を紹介してくれればいいのに、それじゃ「浅漬け」。野沢菜や広島菜みたいなものしかできないでしょ?と思うものが大半。一方で本格的なものは100日以上漬けるとか書かれていて、ほとんど参考になりません。仕方ないので、昨年のことを思い出し、1回目を3日ほど漬け、その後、2度漬けをする作戦を立てました。

高菜2キロ、最初はビニール袋で一晩


 高菜は2包み購入し、それぞれ重さ約1キロで計2キロ。塩分は5%ぐらいが標準らしいので、先に100グラムを用意します。高菜をきれいに洗い(けっこう大ざっぱ)、根元から2センチほど切ります。半日ぐらい天日干しとか、太い部分はたたいてつぶすとか、指摘されていますが、買った翌日が雨だったこともあり、あきらめました。去年も確か天日干しはしなかったですし。
 バネの力で野菜を押さえる小型の漬け物器を持っていますが、とても入りそうにありません。そこで、まずボールの中に一列ずつ並べていき、全面に広がったところで塩をまぶします。ひと通り塩をまぶしたところで、ゴミ袋用の大きなビニール袋に入れました。洗濯用のかごに入れ、漬け物石代わりに5キロの米、ペットボトル3本ほどをおき、1日置きました。


漬け物器2つで2晩


 翌日、ビニール袋の中を見ると、結構水が出ています。そこで、新たに購入した一回り大きい漬け物器と合わせて2つの漬け物器に入れ替えることにしました。底に一列ずつ入れたら、反対向きに一列ずつ並べる方法で、2つの漬け物器にぴったり収まりました。出た水も塩分を含んでいるので一緒に入れます。
 翌々日、計3日間の1回目の漬けが完了です。順調に水が上がっています。取り出して小さく刻んで食べてみると、ちょっと硬めながら、野沢菜、広島菜のような味がする浅漬けになっていました。


3日後に本漬け開始、昆布と鷹の爪も


 ここから本番です。あくが出て茶色くなった漬け汁を捨て、高菜を絞って、漬け直します。かなり水分が出たためか、漬け物器1つ分で全部収まりました。並べる際、5センチ四方の昆布を小さく細く切ったものと鷹の爪3本分を入れました。量的にはよく分からないけど、気分的なものです。追加の塩に関しても、「同じ量入れろ」「それ以上」、など意見はさまざまなため、追加分として半量の50グラムほどをまぶしました。

 昨年の記憶では、さらに数日間、ある程度漬かったところで食べると、いわゆる市販の高菜漬けになっていて、やたら美味しかった記憶があります。その後も時間を経過すればするほど味が増していきました。そのまま食べるというより、ラーメンに入れたりチャーハン、さらには炒め物、市販以上の美味でした。さて今年はどうか楽しみです。


2018年4月5日木曜日

今年も神宮でカープ戦 去年に続き負けちゃった

 地元広島ではほとんど手に入らない、プラチナチケット化したプロ野球のカープ戦。でも、ヤクルトの本拠地神宮では何の苦労もなくチケットをゲット、神宮開幕第2戦を見てきました。残念ながら5-8で敗れ、開幕4連勝でストップしてしまいましたが、初夏を思わせる暖かい空気のもと、広島の戦いぶりを楽しんできました。

満員御礼

前日夜までチケット十分あり


 チケットの入手は極めて簡単でした。4月3日からの三連戦が神宮であると知ったのは、開幕日のこと。スワローズのサイトで見てみると、ネット裏こそ満席でしたが、1塁側、3塁側ともネット裏に隣接する区域がかなり空いています。毎日のようにチェックしていましたが、試合前日の深夜になっても、座席はかなり空いており、「じゃこれでいいか」とネットでチケットを購入しました。さすがに端っこは空いていませんでしたけどね。翌日、つまり当日にセブンイレブンでチケットを発券してもらいました。

お供はベトナムのバイミー


 昨年5月に神宮デビューを果たし、ほぼ1年ぶりの球場観戦です。圧倒的なスピードで桜が満開となり散ったように、変な陽気の今年、4月初めというのに試合開始時間でもおそらく20度を超える暖かさです。試合開始時点でネット裏周辺は6割の入り。
 感染のお供はベトナム風ファストフードのバイミーです。フランスパンにハムや野菜、パクチーなどを挟み、チリソースをかけたサンドイッチです。値段は550円。何せ球場内の食べ物は美味しくもないし値段も高い。昨年、こりごりしたので自衛です。

あんまり美味しそうに見えません

こんなに席は狭かった?前屈みでしか見られない


 さて席に座ろうと思ったら、自分の席の左右に結構、がっちり目の中年男性。「え、あの席に座るの?」と、一瞬ひるみます。何とか座ったものの姿勢良く座ると、両肩が当たってしまいます。とすると、前屈みで見るしかないのか、ここは。神宮の座席は最低と言われているけど、今時、この狭さはいやになります。去年は周囲がガラガラで余裕があったけど、満員近くなると、ほとんど不快な感じになります。

試合前、結構空席

試合途中に満員御礼


 前屈みの姿勢のままゲームが始まりました。座席は8割方、埋まります。しかし、この状態ではまずビールを買うのは無理。売り子さんに来てもらっても、何人もの人が狭い座席に立たねばならず、そこまで迷惑をかけるわけにもいかないでしょう。
 試合は広島の先発、プロ入り2年目の左腕、高橋昂也投手がぴりっとせず、ヤクルトが押し気味に試合を進めます。4回、ヤクルトが2点先行、ランナー2人を残してバレンティン。こういうときのバレンティンはホントよく打つ。たぶん、高橋は蛇ににらまれたカエル状態だったのでしょう。あっという間に、スタンドに運ばれ5-0。昨年もふた桁得点で負けたけど、どうも相性が悪いみたい。そのころ、満員御礼のアナウンス。ようやく一杯になったんだなあ。

ようやく生ビール、売り子さんから買うのは無理


 5回の表が終わったところで、トイレ休憩。ずっと前屈みの姿勢を続けるのはかなりのストレスです。お隣ももよおしていたのか、一緒に立ってくれました。トイレの帰り、売り子さんからの購入は無理と判断し、売店で生ビール。でも1杯750円はやっぱ高すぎるわ。
 ところが6回になって広島が反撃。エルドレッドがライトのポールぎりぎりにスリーランホームラン。松山もソロホームランであっという間に5-5に追いつきました。両隣、前後ろとも赤いユニフォームを着た赤ヘルファン。ウォーという声とともに立ち上がって大興奮です。広島ファンだけど、そこまではなあというのが正直な気持ち。

「同僚倒れる」の知らせ、野球どころではなくなった


 さーてという、そのとき、スマホに電話。仲の良い同僚が旅先で倒れドクターヘリで運ばれたという連絡でした。こちらにできることは何もなく、残念ながら、試合をぼーっと眺めているだけでした。同点に追いつき、これからとは思ったものの気もそぞろ。頭に何も入ってこず、うつろに何かを眺めるというのはこういうことかもしれません。
 ヤクルトは負けパターンで出てきた広島のリリーフ陣から3点を取り、8-5で勝ちました。4回で8安打を打たれるなど、序盤からへろへろの高橋を続投させ、同点でも負けパターンのピッチャーをつぎ込んだのは、広島の首脳陣に何かの意図があったのかなとも感じます。4連勝の余裕だったのかも。
 9回表、広島の最後のバッターがアウトになると、さっさと球場を出ました。会社の担当者に電話すると、家族と連絡が取れず詳しい容態はわかっていないとのこと。カープ敗退に同僚の容態。経験がないほどの足の重さを感じました。前屈みの姿勢で足が鬱屈したのかもしれませんけど。

 ちなみに同僚は一命をとりとめ、翌日に意識を取り戻しました。よかったよかった。
 

2018年4月3日火曜日

カイガラムシ、やっぱり負けか

 先日、伊豆の河津桜を見に行きました。ピンク色に染まった美しい桜。その通り沿いで見かけたのが真っ黄色に熟したみかん。まさにオレンジ色でシミ1つないように見えました。ところがです。今年から本格的なカイガラムシの掃討作戦を始めた、わが実家の夏みかんの木。農薬を目一杯散布したのに、ヤツらは3月に入っても生きていたのです。
 幹にびっしり着いた白い小さな塊。せん定して枝そのものが大幅に減ってしまったのに、結構、びっしり張り付いているのです。この戦いは負け?嫌な予感が頭をよぎりました。


マシン油散布でひと安心と思っていたが


 この2月、カイガラムシ掃討作戦第一段として、シルバー人材センターでせん定してもらい、風通しがよくなったところで、マシン油を噴霧しました。マシン油は機械用の油を水によく溶けるように乳化した農薬です。毒薬的な機能ではなく、油で覆って殺してしまおうというかなり単純な農薬です。枝や葉っぱが大幅に減り、むき出しになった幹に比較的容易に噴霧できました。もう安心と思いました。

1カ月後、幹にびっしり、声を失う


 1カ月後、夏みかんの木を見て目を疑いました。せん定前、カイガラムシがびっしり状態だった幹近くの場所に再び、カイガラムシが見えるのです。貝殻のような白いものに覆われています。越冬した成虫でしょうか。この連中には農薬は効かないと聞きますが、まさにその通りだったようです。こそげ取るしかないようで、枝ごと切り落としました。
 できることといえば、再びマシン油を散布するだけ。滞在中の3日、朝晩と噴霧しました。今後、問題になるのは越冬した成虫より、今後、生育していくであろう幼虫や卵たち。それらが死んでいてくれれば幸いなのですが。


次の観察は4月、結果が怖い


 根っこにまくオルトランDXという農薬もまいておきました。粒状になっていて、2月にまいたものがそのままになっていました。まき方を間違っているのか、あれでは効果は期待薄でしょう。
 夏ミカンの木は春になると、一気に枝や葉が伸びていきます。それに合わせてカイガラムシも成長していくのか。次に見られるのはおそらく4月半ば以降でしょうけど、ちょっとドキドキです。