一見、ありがちな大人のファンタジー
声を失った、あまり美しくないさえない女性と捕らえられた半魚人の恋物語。女性は軍か何かの秘密研究所のようなところで掃除婦の仕事をしており、水の中につながれた半魚人を怖がることなく、徐々に近づいていく。ゆで卵のプレゼントを持って。
半魚人が生きたまま解剖されることを知ると、とても親しいゲイの友人と助け出して、バスルームでかくまうが、2人の仲は完全に恋に発展し、水びだしのバスルームで結ばれる。
満足そうなヒロイン |
まさか自慰シーン?成熟したオンナ
よく分からないままだったシーン |
そこで見落としてしまったのは、オナニーシーンだった。映画を見ている最中は気づかなかったが、見終わってネットのネタバレサイトを見て初めて知った。つまりはこのヒロイン、単なる不幸なおばさんじゃなくて、オナニーもする恋に焦がれる成熟したオンナとして描かれていたのだ。これを見落としたがために、ストーリーを追うのにどこか違和感。天井まで水一杯にしたバスルームでヒロインと半魚人が結ばれるシーン。明らかにセックスシーンなのだが、なんで?感が強かった。オナニーシーンに気づいていれば、想像がついたのに。
性と暴力描く
途中、いきなりだが、半魚人を痛めつける元軍人が妻から迫られセックスをするシーンが出てくる。着衣のままなのだが、映像としてかなり汚らしい。おまけにボカシ付き。悪役をおとしめるようなシーンだが、なぜセックスなのか極めて不思議に感じた。
つまりはこの童話、性と暴力という、人間の性(サガ)と切っても切れない問題をきちっと描いていたのだ。
登場するのはマイノリティばかり
とはいうものの、登場人物が障害者、ゲイ、黒人の友人。エイリアンとも言える半魚人。アングロサクソンと別扱いのロシア人。なんだかマイノリティばかり。元軍人ら白人はろくでもない人物として描かれる。この傾向って、最近のアメリカ映画にやたら感じる。で、アカデミー作品賞。これでいいのかなあ。
エラができていたなんて
忘れてた。もう一つ見逃したシーン。元軍人に撃たれたヒロインを半魚人がお姫様抱っこで海に入るシーン。海の中にそのままいたら死んじまうと思ったら、息を吹き返すヒロイン。半魚人の神がかりの力(自分も撃たれたけど治っちゃう)で生き返らせたのかと思ったら、どーもヒロインの首にエラができていたらしい。うーん、もっと分かるように描いてほしいなあ。
ところで、サリー・ホーキンスさん。イギリスのコメディ女優さんらしいけど、地味ーな格好なのに、脱いだらすごいんですボディ。これは良かった。ただし、バストはちょっと人工的に見えたけど。
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