春先の薄ら寒さ、防ぐために
がんを患って以来、首の周りが薄ら寒い。冬は大判のストールをぐるぐる巻きにして寒さを防げる。だが春先はちょっと問題だ。さすがにウールやアクリルの大型ストールでは暑いし、かゆくなる。そうした状況の時は、一般的なウール、カシミアのマフラーでも同様だ。昔、アスコットタイがはやった時期があったが、シルクのあの肌にぺたっと張り付くさわり心地は好きになれない。大型バンダナを巻いたが、長さが足りず、首のリボンになってしまった。あたしゃジョン・ウエインか、騎兵隊か。
欲しいのはコットン製、男物は皆無
そこでたどり着いたのが春夏用ストールだった。数年前から女性に大流行しており、この時期、パステルカラーのストールを巻いたおばさま達(失礼)が、いかに多いことか。だが、男物はなかなか見つからない。肌触りがいいコットン製が欲しいのだが皆無に近い。もちろんそれなりにお金を払うつもりならいくらでもありそうだが、ユニクロ、GAPといった一般的なブランドも男物は販売していないようだ。
銀座のバーニーズニューヨーク わっ最低でも2万円
そんなとき、ふらっと立ち寄ったのが東京・銀座のバーニーズニューヨーク。もう10年、もしかしたら20年以上も前、薄いウールの大型マフラーをバーゲンで買ったことがある。「清水の舞台」だったが、同様の商品はその後、どんな店でも一度も見たことがなく、今でも使っているので元は取った気分だ。
訪れたとき、以前、マフラーを買ったネクタイ売り場の一角に何種類かの薄いストールがディスプレイされていた。青や紺、白などの単色、チェックなどがある。さわり心地はいい。長さも180センチ以上あり、太い男の首でも大丈夫そうだ。高そうだと値札を見ると、コットン製で2万弱、高いカシミアだと3万円以上もする。その日着ていた靴を含めすべて洋服を合わせた分より高い。いったん地下のメンズ売り場に行って心を落ち着かせようとしたが、やっぱり戻ってしまった。そして「生きてるなら使えるはず」と自分に言い聞かせ買ってしまった。
次の「CTは1年後」と主治医に言われ、悪くとも1年は生きられると思ったのが大きかった。
イタリア製のチェック 人生の残り期間使わないと
ARIANNA(アリアンナ)というイタリアのブランドでコットン100%。白とグレーと青が混ざったチェックを選んだ。薄くてかなり精密におられた気配がある。売り場のおねーさんが新しい物をと、在庫を探したが最後の1枚だった。
女性のようにふんわり巻くことは考えていない。一種の防寒具であり、すでに不要となったネクタイ代わりでもあり、きつめに巻くことになりそうだ。もっとも、気温が上昇してだらっと巻くと、まるで貴乃花親方のマフラーみたいな雰囲気になってしまったが。大判ウールマフラーのように長く使えればいいけど。時期が限られているの傷みは少ないだろうが、問題は人生の残りの期間だ。
http://onlinestore.barneys.co.jp/shop/men/item/view/shop_product_id/95837
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