スケート1500はテレビ東京
午後9時ごろ始まったモーグル決勝は、12人が残る1回戦で遠藤がトップのほか3位に原、6位に世界選手権覇者の堀島が入り、否が応でも期待が高まってくる。6人が残る準決勝が始まるころ、ジャンプと1500メートルの開始が近づいてきた。
東京では、ジャンプがNHK第1、スケートがテレビ東京(珍しく)、モーグルがNHKBS1がいずれもライブで中継。記憶は曖昧だが原1人が残ったモーグル決勝が始まったときは、スケートもジャンプも始まっていた。
高木銀メダル、高梨1回目は見送り
午後10時20分ごろ、モーグル最終滑走の原がミスらしいミスもなく滑走を終え、3位に食い込み、この種目日本男子初の銅メダル獲得。しかしこの間、ジャンプの岩淵ら日本選手2人の競技を見逃す。一方でスケートも始まっている。チャンネルを切り替えたとき、2組目の小平は滑り追えた後だった。
スケート競技は進み、いよいよ高木登場の最終14組スタートが近づいてきた。しかしジャンプは高梨が飛ぶ。結局ジャンプはまだ1回目とあきらめ、高木の滑走を選ぶ。わずか1分54秒ほどのレース。最高タイムを出しているオランダのブストとほぼ同じタイムで競っている。10時45分ごろ、高木が最終コーナーにさしかかり、応援に力がこもる。たった0・2秒差で銀メダル。嬉しいのか悔しいのか分からない高木の表情を見ながら、チャンネルを切り替えてジャンプへ。ようやくチャンネルを切り替えずに楽しめる。高木のインタビューは聞きたいところだ。
低空飛行の男子陣思い浮かぶ
11時45分過ぎ、アルトハイム、ルンビがトップに立つ高梨とは次元の違うジャンプを決め、銀、金を獲得、高梨は銅メダル。今シーズンのワールドカップ通りの成績。今季の成績から金は無理だろうと思っていたが、レジェンド葛西を除けば、ずっと低空飛行のままの男子ジャンプ陣のレベルと重なって見えた。黒人選手が本格化したときの日本女子マラソン陣のことが頭に浮かんだ。それにしても24時前。もう日付が変わりそうだ。
人気種目は欧米の時間帯
なんでこんな窮屈なのか。昼間から夕方にかけ、あまり競技が行われていない。一般に午後2時ごろから8時ごろというのが競技時間だろう。ところが、競技の時間帯を見ると、どう考えても欧米に合わせているとしか思えない。フィギュアスケートやスノーボードは米国で人気らしく、ゴールデンタイムの時間帯に合わせてか平昌の午前中に競技が行われている。ジャンプやスピードスケートは欧州に人気があるらしく平昌で夜の時間帯だ。
通常の時間帯にやっておれば、スケート、ジャンプ、モーグルがこんなに重なることはないだろう。1種目ぐらい深夜にずれこむことはあるだろうが、みんな午後10時過ぎての決着など異常すぎる。よーするに現地に実際に出かける地元の人は無視されたわけだ。
地元選手が時差調整
選手も同じだ。フィギュアやスノボの米国選手は時差調整が不要かもしれない。アメリカでやっているのと同じ時間なのだから。同様に、欧州のジャンプ、スケート陣もだ。競技時間帯は欧州時間。なんと、時差のない地元韓国や日本、中国の選手が時差調整を求められるという変な状態になっているのだ。フィギュアは午前中に行われることはまずないし、スノボも同様。ジャンプやスピードスケートが夜に行われることがあるが、深夜に近い時間帯はあり得ない
開催地の国民が無視され、開催地の選手が時差調整を余儀なくされる。いつから、こんな変なことになったのだ。
しょせんはマネー、米テレビの意向強く
原因をどこにあるのか。お金の話が浮かんでくる。日経新聞はテレビ局の米NBCが2014年ソチから32年夏季まで10大会分の米国向け放送権を、約120億ドル(約1兆3千億円)で獲得済み。こうした多額の放映権料を払う米テレビ局の意向を無視できないとする。つまり米国人人気のスポーツはアメリカ人の都合のいい時間帯、アメリカファーストになってしまうというわけだ。
五輪をやる側からすれば、競技施設の建築、運営に金がかかるから放映権料が大事だというが、それでは本末転倒だろう。できる範囲でやればいいこと。そんな巨大化、肥大化など誰も望んでいないはずだ。
2020東京も決勝は夜中と早朝か
このままでは2020年東京五輪がとても心配だ。真夏のくそ暑い時期にやるためにマラソンなどとても心配だが、それ以外でも、米欧用の競技時間を強いられそうだ。だけど、ロンドン五輪の時、イギリスは米国用の時間設定をしていたのかな。なーんか気になる。
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