9期連続で過去最高益を更新
工場・工事用資材のネット通販「MonotaRO」。モノタロウと連呼するCMは一度ぐらい見たことがあるだろうが、その株価は決算前後でホント怪しげな動きをする。1月25日、2017年12月期の決算を発表。連結経常利益は前の期比24・6%増の118億円と会社計画通りの好決算。18年12月期も前期比19・7%増の141億円の伸びを見込み、9期連続で過去最高益を更新する見通しと発表した。配当も4円増え、1株あたり26円。
8%以上=280円安
誰しもが、これが明日の株価は上がると信じたはず。取引量の少ない時間外取引でも株価は一時、上昇した。ところが、明けて26日、東証の寄りつきで、いきなり前日比280円安の3555円。9時31分にはさらに下落し325円(約8%)安の3510円まで下落した。MonotaRO株は100株単位で取引されるため、最低でも3万以上の損となる。その後は少し戻したものの、終値は240円安の3595円。「9期連続で過去最高益を更新」の銘柄とは思えない値動きに終始した。
決算発表のたびに起きる下落
夏の中間決算、秋の第3四半期決算、いずれもこんな値動きをした。好決算が出るたびに大幅下落。おかしなことに、その後は上げ続けている。つまり好決算は下落のためのきっかけにすぎなかった。
12月期の本決算で起きた下落の原因は18年12月期の連結経常利益が市場予想の150億円に達しなかったことが原因と説明されている。しかし、あくまでも年末のことで9億円程度の差なら追いつきそうだし、場合によっては上回る可能性は大いにある。実際9期連続増収という実績を残しているわけだから。
大きな組織が株価動かす
想像でしかないが、強力な資金を持った連中、たとえばファンドなどが猛烈な売りを浴びせたのではないか。目的は安く買うためだ。安くなっても、好決算でいずれ上がることを見越したいうわけだ。しかし、こうなってくると、株価を決めるのは企業の盛衰ではなく資金力の大きな短期筋の思惑になってしまう。もちろん長い目で見ると、成長していく企業の株は上がるべくして上がるから、そんな短期筋の動きは気にしなければいいといえば、それだけでしかないが、何者かが自らの思惑で株価を操作できるとしたら、気持ち悪いのは確かだ。それにこのことを公平な市場競争などと呼ぶ気にはならないだろう。
決算発表日間違えた
ところで、そんな動きを知っているのなら、お前も売ればという意見も出そうだが、残念ながら決算発表日を1日間違えてしまった。昨日の夕方、決算のニュースを見て、失敗したと思った。ただし、決算内容を見て、下がっても大したことはあるまいと思ったが、そんなに甘くなく、中間、第3四半期と同じ暴落に近い下落だった。情報はホントに大事だ。
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