2017年12月31日日曜日

わろてんかの世界を堪能 笑いには体力が必要でした

 2017年の夏、最大のイベントと言えば吉本のなんばグランド花月を訪れたことでした。あべこうじ、ライセンスら若手から桂文珍、西川のりお上方よしおらベテランまで計7組と新喜劇の組み合わせでしたが、とにかく全部が笑わしてくれること。テレビの漫才などでは笑えないケースが半分以上ある気がしますが、どれひとつはずれがないのです。吉本の芸人が劇場で見せる力はホントにすごい。終わったとき、笑いすぎてへとへとになっていました。体力も必要なんだと痛感しました。これぞ「わろてんか」の世界です。


平日だけど満員、夏休みだからかな


 外を歩くとくらくらするような暑さの8月下旬の大阪。花月のある千日前は、平日なのに日本人だけでなくアジア系を中心にした外国人客でごった返しています。11時ごろ劇場に着くと、すでに12時45分の回は立ち見だけ。3時45分の回のチケットを買い、時間をつぶすことにしました。夏休み中だけに平日といえども、お客さんは多そうです。ミナミ周辺をぷらぷら回り喫茶店で時間をつぶし3時過ぎ、花月に舞い戻りました。入場が始まっています。

アホの坂田がお出迎え ビールとたこ焼き準備


 エスカレーターを上がり、劇場入口に着くと、何と「アホの坂田」が立っており、1日支配人としてお客さんに愛想を振りまいています。「坂田さんにこういう仕事をさせるなんて吉本もひどいなあ」と声も飛びます。入って正面が売店。左手の入口から座席へと向かいます。ここまではまあ普通の劇場でしょう。変わっているといえば、飲み食いが可能なこと。まるで相撲の枡席みたいです。オペラ、バレエ、コンサート、歌舞伎、宝塚。みーんなセキひとつできない雰囲気ですが、こちらは別。飲み物自由なだけでおありがたいです。実は入場前に入口横のたこ焼き屋さんでたこ焼きを買ってました。飲み物は当然、ビールと思い売店に向かうと、なんとも長蛇の列。始まっちゃうよと焦って前を見ると、ものすごい数のお土産を買っている人がいました。飲み食いの売店でそれをやるなよと言いたいところだけど、ここは待つしかありません。ようやくビールを買い終えて席に座ると、前説が始まっていました。男女5、6人の芸人さんが、グループでコントをやっています。まあこちらは若手の練習みたいなものなので、みんなガヤガヤと見ています。遅れて入ってくる人、食べ物を買いに行く人。


若手芸人のパワーがすごい


 この日の出し物は漫才・落語が桂文珍/西川のりお・上方よしお/Wヤング゙/ダイアン/あべこうじ/ライセンス。いよいよ本番の開始です。ライセンス、あべこうじ、ダイアンの若手が前半をつとめます。スピーディーなネタ、決した飽きるようなことはありません。テレビだと1つの出し物で2~3分程度でしょうけど、はるかに長く、7~8分は続くでしょうか。でも笑いっぱなしなのです。よく練られたネタというほかありません。
 このとき、飲み食いは気をつけなくちゃいけないことに気づきました。何せいつ「プハッ」とやってしまうか分からないのです。ビールを飲んでいて何度かそういう目に遭遇しました、何とか、こらえて迷惑かけずにすみましたけど。笑いって意表を突いてくるものだから、油断大敵です。

ベテラン勢と新喜劇


 若手3組が終わると、Wヤング゙、西川のりお・上方よしおのベテラン勢となります。悪いけどさっきまでの若手のパワーに比べると、ちょっと落ちるかな。でも、みんな60を超えており、ある意味、さすがです。最後が桂文珍の落語。やっぱり面白い。芸人が入れ替わるのもスピーディーでここまで休むがありません。自分に笑いの体力的キャパがあるとすれば、もう7割は使った感じがしています。
 桂文珍が終わったところで、新喜劇開始までの休憩に入ります。トイレ休憩、買い物休憩でもありますが、時間はあっという間に過ぎ、新喜劇がスタートします。もちろん一つ一つの出し物とは違いますが、こちらもよく練られた脚本で飽きることはありません。Mr.オクレは相変わらず何を言ってるのか分かりませんでしたけど。

 約2時間、新喜劇の大団円であっさり終わりました。皆さん、余韻を楽しむでもなくさーっと引き上げていきます。これも吉本の特徴なのかな。みなさん、土産物売り場をのぞいていますが、さほどグッズを手にしているようにも見えません。ここは歌舞伎や宝塚との違いかな。2時間で4700円。少々、高いけど、かなり満足です。というか、正直ノックアウトされるような疲れも感じました。笑うのには体力が必要なんです。映画とも違います。歌舞伎や宝塚はもっと長いけど、馬鹿笑いしていない分、それほど疲れた感じがしません。いやあ吉本、くせになりそう。わろてんかの世界堪能です。

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